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PHPを活用したWebアプリ開発のメリットとは?開発の流れも解説! - 忍者CODEマガジン

PHPを活用したWebアプリ開発のメリットとは?開発の流れも解説!

基礎知識

Web(ウェブ)アプリ開発にはさまざまな技術が必要ですが、PHPはその中でも大きな役割を果たします。読み込み速度の速さやコードのシンプルさからアプリ開発においてよく使用されており、身に付けておくと重宝するでしょう。今回は、PHPを使ったWebアプリ開発のメリットや必要なスキル、そして具体的な開発の流れについて詳しく解説します。

PHPでWebアプリ開発をするメリット

ここでは、PHPでWebアプリ開発を行うメリットについて詳しく解説します。

読み込み速度が速い

PHPで作られたWebアプリは、表示速度で他のプログラミング言語よりも比較的優れています。その理由は、PHPがサーバー側(Webサイトの裏側でデータを管理している部分)で動作し、コンテンツを即座に生成する特徴をもつ言語だからです。

ユーザーがページを開くとき、処理が早く進むため、待ち時間が少なくなり、快適な操作体験が得られます。特に、頻繁にアクセスされるWebアプリでは、この読み込みの速さは大きなメリットです。

コードの間違いに気付きやすい

PHPは、コードの書き方が比較的シンプルで、初心者でも理解しやすい構造をしています。そのため、プログラムのなかでエラーが発生した場合、間違いを見つけやすいのです。

また、PHPにはエラーを自動で表示してくれる機能があり、間違ったコードを書いた場合にすぐに指摘してくれるため、デバッグ(エラーの修正作業)がスムーズに進みます。このため、初心者でも挫折せずにプログラムを完成させることができます。

フレームワークを活用して効率良く開発できる

PHPには、「Laravel」や「CakePHP」といった便利なフレームワークがあります。フレームワークとは、テンプレートや機能があらかじめ用意された開発キットのようなもので、プログラムをゼロから作らなくても、よく使う機能を簡単に実装できます。

これにより、開発にかかる手間を減らし、短時間で高機能なWebアプリの構築が実現します。初心者でもフレームワークを使うことで、プロ並みのアプリを効率良く開発できるのです。

PHPでWebアプリ開発をするデメリット

PHPには多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあります。ここでは、PHPでWebアプリを開発する際に知っておくべきデメリットについて解説します。

セキュリティ面で懸念がある

PHPは、セキュリティ上の脆弱性が指摘されることがあります。脆弱性とは、悪意のあるユーザーがシステムに不正にアクセスできる弱点を指します。

PHPで作られたWebアプリは、適切なセキュリティ対策を講じないままでは、外部からの攻撃によりデータが盗まれたり、アプリが破壊されたりするリスクを否定できません。例えば、SQLインジェクションという攻撃手法では、データベースに不正な命令を送り込み、機密情報を盗む、またはデータを変更・削除することが可能です。

こうした懸念から、PHPで開発を行う際には、セキュリティ対策をしっかり学び、実装することが重要です。

エラーが発生しやすい

PHPは、自由度の高いプログラミング言語です。同じ結果を得るためにも複数の書き方が可能であり、初心者には迷いが生じやすいという問題があります。例えば、変数(※)の値を表示する方法だけでも、”echo”や”print”などいろいろな書き方ができます。そのため、コードが一貫性を欠き、バグを生みやすくなります。

また、PHPの特徴として、コードに少しの誤りがあっても一見正常に動作しているようにみえ、エラーを見逃してしまうこともあります。こうしたエラーを避けるためには、コードの書き方を一定に保ち、確認しながら開発を進める注意深さが求められます。

※変数:データを一時的に保存しておく箱のようなもの。あとから内容を変更したり再利用したりできるため、プログラム内でデータを扱いやすくなる。

PHPを使った開発に向いているWebアプリは?

PHPは、さまざまな種類のWebアプリを作るのに適したプログラミング言語です。PHPの特性を活かしたアプリケーションは効率的に開発できるだけでなく、処理がスピーディーで使い勝手が良いというユーザー側のメリットも高く評価されています。

ここでは、PHPでの開発に向いている代表的なWebアプリについて紹介します。

SNS

SNSは、多くのユーザーが同時にアクセスするため、処理速度が重要です。PHPはリクエストに対する処理が速いため、リアルタイムでの更新が必要なSNSに向いています。

また、ユーザーの登録、メッセージのやりとり、投稿機能といったSNSに必要な機能を実装するための豊富なライブラリやフレームワークが提供されており、柔軟にカスタマイズができる自由度の高さが特徴です。

※ライブラリ:Web開発で使える便利な機能やツールの集まり

ECサイト

ECサイトもPHPで簡単に構築できます。

「EC-CUBE」という無料のCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を使えば、商品ページの作成やカート機能の実装、注文管理といったECサイトに必要な機能を簡単に実装できます。CMSとは、Webサイトを管理・更新するためのツールで、技術的な知識が少なくてもサイト運営がしやすいのが利点です。

PHPはECサイトに必要な機能を包括的に実装できることから、小売ビジネス向けのWebアプリ開発に適しています。

ブログ

PHPは、ブログサイトを作るのにも最適です。有名なCMS「WordPress」はブログのように記事を頻繁に更新するサイトに向いていますが、これもPHPで構築されています。WordPressを利用することで、デザインのカスタマイズや記事投稿、コメント機能など、ブログに必要な機能を簡単に追加できるため、初心者でも手軽にブログを始められます。

PHPは、こうした動的(内容や状況に応じて変化する)なコンテンツを扱うWebサイトに特に適しています。

PHP以外にWebアプリ開発で必要となるスキル

PHPはWebアプリのバックエンド(サーバー側の処理を行う部分)を担当するプログラミング言語です。例えば、ユーザーがフォームに入力したデータを保存したり、ログイン時にパスワードを確認したりする作業の処理を担います。

一方で、Webアプリ開発ではフロントエンド(直接ユーザーの目に触れる部分)の実装やデータベース管理の知識も必要です。

ここでは、Webアプリ開発で必要となるPHP以外のスキルについて解説します。

HTML・CSS

HTMLはWebページの文章や画像などの内容を定義する言語で、CSSはその見た目を整えるためにデザインを指定する言語です。例えば、HTMLでテキストや画像を表示し、CSSでそのテキストの色や大きさ、配置を決めることができます。

WebサイトやWebアプリを作るには、この2つの技術が不可欠です。PHPだけではWebページの見た目を作れないため、HTMLとCSSの知識を身に付けることが重要です。

HTMLについてはこちらの記事も参考にしてください。

関連記事:HTMLとは?初心者向けに概念や基本構造などをわかりやすく解説

JavaScript

JavaScriptは、Webアプリに動きを与えるためにフロントエンドで動作するプログラミング言語です。例えば、ボタンを押したときに表示内容が変わる、アニメーション効果を加えるといった動きは主にJavaScriptで実現します。

ブラウザ上での操作を快適にするために欠かせない言語で、ユーザーがページをスムーズに利用できるようにするには、このスキルが必要です。

JavaScriptについては下記も参考にしてください。

関連記事: JavaScriptとは何か?基本概念からわかりやすく解説

MySQL

MySQLは、データを管理するためのデータベースシステムです。例えば、ECサイトではユーザーのアカウント情報や商品情報など、さまざまなデータを保存する必要があります。

MySQLは、PHPをはじめとするサーバースクリプト(特定の作業を自動で実行するプログラム)と連携して、こうしたデータを保存・検索・更新する操作が簡単に行えます。広く活用されている技術であり、Webアプリ開発においてMySQLの理解は欠かせません。

MySQLについて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

関連記事:MySQLとは?データベースの基礎を初心者でもわかるように解説

Linux

Linuxは、Webサーバーを動かすためによく使われているOS(デバイスを動作させるための基本ソフトウェア)です。Linuxは無料で利用できるため、開発・運用のコストを抑えることができ、Webアプリ開発において有用です。

多くのWebアプリはLinuxサーバー上で動いているため、サーバー管理や設定に必要な基本操作を理解しておく必要があります。

Linuxの特徴やメリットを知りたい方は下記も参考にしてください。

関連記事:Linuxとは?初心者向けに基本的な特徴やメリットなどを解説!

PHPでWebアプリ開発をする流れ

ここでは、初心者でもわかりやすいように、PHPを使ったWebアプリ開発の流れを解説します。

1.Webアプリを開発するための環境を整える

Webアプリ開発にあたり、まず開発環境を準備する必要があります。PHPを使ったWebアプリ開発は「LAMP環境」と呼ばれるものが理想的です。

LAMPとは、Linux(OS)、Apache(Webサーバー)、MySQL(データベース)、PHP(プログラミング言語)の略で、この4つのツールを使ってWebアプリを作ります。これらの環境を整えることで、スムーズな開発が可能になります。

また、上記4つを一から設定するのはやや難易度が高いため、まずはAWS Cloud9で構築するのがおすすめです。AWS Cloud9は、ブラウザのみでコードを記述や実行、デバッグまでできるツールです。LAMPの準備が簡単な処理でできるため、活用してみましょう。

2.Webアプリの企画・要件定義

開発に入る前に、まずどのようなWebアプリを作るかという企画を立てる必要があります。

企画を立てたあとには、そのWebアプリの実現に必要な機能や特徴をリストアップし、明確に定義します。例えば、SNSを作るのか、ブログを作るのかによって必要な機能が異なります。要件定義(システムの機能や仕様を明確にすること)というプロセスを踏むことでプロジェクトのゴールが明確化され、チーム単位で開発を行う場合には、誤解やミスコミュニケーションを防ぎます。

この段階での計画が、その後の開発がスムーズに進むかどうかを決める重要な要素なのです。

3.Webアプリの設計

次に、企画や要件に基づいて、Webアプリの設計を行います。これは、家を建てる際に設計図を描くのと同じで、どの部分にどんな機能を入れるか、どんな仕組みで動くかを具体的に決める作業です。

設計がしっかりしていれば、開発中のトラブルを減らし、効率よく進めることができます。

4.Webアプリの開発

設計ができたら、いよいよ開発に入ります。設計書に従ってコードを書き、実際に機能を作り上げていきます。設計がしっかりと詳細に記載されているほど、開発作業は進めやすくなります。

開発の詳しい方法は、こちらの記事をご覧ください。

関連記事:【初心者向け】ウェブアプリ開発の手順を解説!仕組みや学習方法についても紹介

5.テスト・リリース

開発が完了したら、アプリが正しく動作するか確認するためのテストを行います。テストでは、すべての機能が要件定義通りに動いているか、エラーがないかを確認します。

問題がなければ、アプリをリリース(実際にユーザーに公開すること)を行い、Webアプリを世に送り出します。

リリースの詳しい方法は、こちらの記事をご覧ください。

関連記事:【初心者向け】ウェブアプリ開発の手順を解説!仕組みや学習方法についても紹介

まとめ

PHPを活用したWebアプリ開発は、高い処理能力やフレームワークの活用による効率化が大きなメリットです。ただし、セキュリティ対策やエラー管理などの課題もあるため、必要なスキルをしっかりと身に付けることが重要です。PHP以外の技術として、HTML・CSSやJavaScript、データベースの知識も必須です。これらを組み合わせることで、安定したWebアプリが構築できます。

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