アプリ開発に興味を持ち始めたものの、どのプログラミング言語を学ぶべきか迷っている方もいるでしょう。言語ごとに特徴や得意分野が異なるため、初心者にとっては自分に合ったものを選ぶことは難しいかもしれません。
今回は、アプリ開発に使われる代表的なプログラミング言語を初心者向けに詳しく解説します。
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プログラミング言語で開発できるアプリの種類
プログラミング言語を選ぶ際、どのようなアプリを作りたいかによって、選択肢が変わります。
ここでは、初心者でも理解しやすいWeb(ウェブ)アプリ、ネイティブアプリ、ハイブリッドアプリのそれぞれの特徴と、初心者が開発する際のメリット・デメリットを解説します。
Webアプリ
Webアプリは、インターネットブラウザ上で動作するアプリのことです。例えば、AmazonやChatWorkなどが代表的な例です。
Webアプリのメリットは、インストールせずにアクセスできる点と、デバイスやOSを問わず利用可能な点です。HTML、CSS、JavaScriptなど、習得しやすい言語を使用して開発されるため、比較的初心者でも取り組みやすいことが特徴です。
一方、デメリットとしてはネット環境がないと利用できないことや、ネイティブアプリに比べて動作速度や機能が制限されることがあげられます。
関連記事:「Web(ウェブ)アプリケーションって何?仕組みや開発言語について」
ネイティブアプリ
ネイティブアプリは、スマートフォンやPCなどデバイスにインストールして利用するアプリのことです。LINEや計算機アプリ、カメラアプリなどがこのカテゴリーに該当します。
ネイティブアプリのメリットは、デバイスのハードウェアに直接アクセスできるため、高速な処理が可能で、オフラインでも利用できることです。また、UI/UXにおいても柔軟にカスタマイズできる点が強みです。UIはユーザーがアプリを操作する際に目にする画面やボタンのデザインを指し、UXはその操作を通じてユーザーが感じる体験全体を意味します。
ただし、デメリットとして、開発にはiOS用のSwiftやAndroid用のKotlinなど、OSごとに異なる言語を学ぶ必要があり、初心者にはややハードルが高い点があげられます。また、各OSのアプリストアでの審査を通過する必要があり、その点でも手間がかかります。
ハイブリッドアプリ
ハイブリッドアプリは、Webアプリとネイティブアプリを組み合わせた形態で、OSを問わず利用できることが特徴です。例えば、GmailやInstagramなどが該当します。
ハイブリッドアプリのメリットは、Web技術をベースにしつつ、ネイティブアプリのような体験を提供できる点です。また、一度開発すれば複数のプラットフォームで動作するため、開発コストを抑えられるのも大きな利点です。
ただし、デメリットとして、ネイティブアプリに比べて動作速度やパフォーマンスが劣る場合があることや、OS特有の機能をフル活用できない点があげられます。それでも、複数のプラットフォームで展開したい場合に魅力的な選択肢となるでしょう。
Webアプリ開発に利用されるプログラミング言語の一例
Webアプリ開発では、プロジェクトの種類や規模、さらには将来のメンテナンスのしやすさなどを考慮し、適切な言語を選ぶことが大切です。
ここでは、Webアプリ開発でよく使用される代表的なプログラミング言語を紹介します。
なお、主流な言語にHTMLとCSSがありますが、厳密に言うとプログラミング言語ではありません。HTMLはWebページの構造(テキストの段落や画像など)をつくるマークアップ言語で、CSSはWebページの見た目(テキストの色や余白など)を設定するスタイルシート言語です。HTMLでWebページの基本的な構造を定義し、CSSはその見た目やレイアウトを整えます。初心者でも比較的学びやすい言語であるため、Web開発の基礎を固めるためには押さえておくと良いでしょう。
関連記事:「HTMLとは?初心者向けに概念や基本構造などをわかりやすく解説」
JavaScript
JavaScriptは、Webページに動的な要素を追加するためのプログラミング言語です。例えば、ボタンをクリックした際のアニメーションや、ページ内のコンテンツ(テキスト、画像、動画など)がその場で切り替わるような仕組みなどを実現します。
ReactやVue.jsといったフレームワークを使い、複雑なインターフェース(ユーザーが直接操作する画面や操作の仕組み)の構築も可能です。
フレームワークとは、アプリケーション開発において基本的な構造や機能を提供するツールで、開発者はその上に機能を追加していく形で効率的に開発を進められます。一からすべてを作る必要がなく、再利用可能なコードや部品を活用して、より速く、安定したアプリの構築が可能になります。ReactやVue.jsは特に動的なWebインタフェースを実現するのに優れています。
特にハイブリッドアプリの開発で広く使われており、Web技術をベースにしたアプリの開発に役立つ言語です。
Java
Javaは、Webアプリやネイティブアプリ開発の両方で使用される汎用性の高いプログラミング言語です。OSやブラウザに依存せずに動作し、信頼性と安全性の高いアプリケーションを構築するのに適しています。
また、Androidアプリ開発にも広く使用されており、Webとネイティブの両方で開発を行いたい場合に有力な選択肢です。
PHP
PHPは、動きのあるWebサイトやWebアプリケーションの開発に特化したプログラミング言語です。特に、ユーザーからの入力データを処理し、データベースとのやり取りを行うようなWebサイトやWebアプリケーションで広く使用されています。具体的には、ログイン機能やお問い合わせフォーム、ユーザー登録の機能を追加できます。
初心者にも比較的学びやすく、WordPressのようなCMSの開発や運用にも利用されています。サーバーサイドでの処理が必要な場合、PHPは非常に有効な選択肢となります。
Python
Pythonは、シンプルで読みやすい文法によって、初心者から上級者まで幅広い層に支持されている言語です。特にAIや機械学習を搭載したWebアプリの開発に適しており、DjangoやFlaskといったフレームワークを活用することで、スムーズにアプリケーションを開発できます。
データ処理や分析にも強いため、データに基づいて操作するWebアプリケーションの開発に向いています。例えば、ECサイト内でおすすめ商品を表示したり、ニュースサイトで興味のあるコンテンツを優先的に表示させたりすることが可能です。
Ruby
Rubyは、日本で開発されたプログラミング言語であり、初心者にもわかりやすく学びやすいことが特徴です。特に、Webアプリケーション開発においては、Ruby on Railsという強力なフレームワークがあり、素早く効率的にアプリを作成することができます。
直感的でシンプルな文法が魅力で、開発プロセスを効率化したい方におすすめです。
スマホアプリ開発に利用されるプログラミング言語の一例
スマホアプリ開発を始める際、どのプログラミング言語を学ぶべきかは重要な決断です。アプリの対応OSや開発の目的に応じて、最適な言語を選択することが必要です。
ここでは、iOSおよびAndroidのスマートフォンアプリ開発において、一般的に利用されるプログラミング言語を紹介します。
Swift
Swiftは、Appleが開発したプログラミング言語で、iOSやmacOS、watchOS、tvOS向けのアプリ開発に広く使用されています。Swiftは、従来のObjective-C言語の後継として、より簡潔で高速、そして安全なコードを書けるように設計されています。直感的で読みやすい文法が特徴であり、初心者にも比較的学びやすい点が魅力です。
また、Appleのサポートが手厚いため、ドキュメントやリソースも豊富に揃っています。iOSアプリ開発を目指す初心者には、Swiftが最もおすすめの言語です。
Objective-C
Objective-Cは、C言語をベースにして開発されたプログラミング言語で、長年にわたってiOSアプリの主力言語として使われてきました。Swiftが登場する以前は、iOSアプリ開発の標準言語として広く使用されていましたが、現在では主に既存のプロジェクトのメンテナンスやレガシーコードの対応で使われることが多いです。
C言語の文法を引き継いでおり、やや複雑なコードを書く必要があるため、初心者にとっては少し難しいかもしれません。しかし、古いアプリのメンテナンスや拡張を行う場面では依然として有用な言語です。
Kotlin
Kotlin(コトリン)は、Googleによって公式にAndroidアプリ開発の推奨言語として認定されたプログラミング言語です。Javaと互換性が高く、より少ないコード量で簡潔なアプリを開発できる点がKotlinの大きな魅力です。
また、Javaに比べてエラーが発生しにくく、効率的にコーディングできるように設計されているため、開発の時間を削減できます。Androidアプリ開発を目指す初心者には、Kotlinが最も適した言語のひとつと言えるでしょう。Javaをすでに知っている場合は、移行もスムーズに行えます。
ハイブリッドアプリ開発に利用されるプログラミング言語の一例
ハイブリッドアプリは、HTMLやCSS、JavaScriptなど、Webアプリで必要だった言語が使われます。
初心者がアプリ開発を学ぶには?
アプリ開発を始めるには、まず自分が作りたいアプリに適したプログラミング言語を選ぶことが重要です。
しかし、開発の過程ではエラーやバグが頻繁に発生するため、独学だと挫折しやすいかもしれません。効率的にスキルを習得したいなら、プログラミングスクールの利用を検討してみましょう。
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まとめ
アプリ開発においては、目的や対応するプラットフォームに応じて、最適なプログラミング言語を選択することが重要です。
Webアプリ、ネイティブアプリ、ハイブリッドアプリそれぞれに向いた言語があり、初心者でも取り組みやすい言語も多く存在します。まずは基礎を固め、実際に開発を進めるなかでスキルを磨いていきましょう。