Web(ウェブ)制作に欠かせないHTMLのスキルは、資格取得によって証明できます。HTML関連の資格を取ることで転職活動に有利となる上、その過程では体系的な学びも深まり、スキルアップが期待できるでしょう。今回は、HTML初心者の方にもおすすめできる3つの資格を紹介します。
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HTML関連の資格を取るメリット
HTMLはWebページを作るための基本的な技術です。HTML関連の資格を取ることには、さまざまなメリットがあります。
ここでは、特に初心者が資格取得を通じて得られるメリットについて詳しく解説します。
自分のスキルの証明になる
資格を持っていると、自分の知識やスキルを客観的に証明できます。Web制作のスキルをアピールする際、ポートフォリオや経験といった主観的な評価よりも、一定の基準を満たしていることを証明する資格のほうが、信頼性が高い傾向にあります。
また、Web開発に必要な知識・スキルの分野は幅広いため、包括的な実力の証明になるのもメリットです。さらに、資格を取得するために努力して勉強したという姿勢そのものが評価の対象となる場合があります。
HTMLの体系的な勉強ができる
HTMLに関する資格取得の過程で、体系的な勉強ができます。普段の学びでは、「ここはわかるけれど、あそこはよく知らない」といった部分的な理解にとどまりがちです。しかし資格試験では、基礎的なスキル全般を試される場合が多く、試験出題範囲の勉強を通じて、HTMLの基本から応用まで幅広く学べます。
これにより、普段の業務や個人でのWeb制作にも自信を持って取り組むことができるようになるでしょう。
就職や転職に役立つ
HTMLの資格を持っていると、就職や転職にも役立ちます。特に、これまでHTMLを使った実務経験がない未経験者は資格を持っていることで基礎知識があると証明でき、雇用主からの信頼を得やすくなります。
また、資格を持つことで、副業としてHTMLを使ったWeb制作の仕事に挑戦することも可能になります。Webデザインやコーディングの案件を副業として引き受け、スキルを活かす道も広がるでしょう。
【HTML関連のおすすめ資格1】HTML5プロフェッショナル認定試験
「HTML5プロフェッショナル認定試験」は、HTMLやWeb開発に関心がある初心者におすすめの資格です。
HTML5プロフェッショナル認定試験とは
「HTML5プロフェッショナル認定試験」は、HTMLの基礎知識をはじめ、Web開発に欠かせない技術全般のスキルを評価する試験です。具体的には、Webページのレイアウトを整えるためのCSSや、ページに動きをつけるためのJavaScriptの基礎的な知識が問われます。
試験は2つのレベルに分かれており、レベル1では主にWebコンテンツの制作に必要な技術が対象です。レベル2では、より高度なWebアプリケーション開発に関する知識や技術が問われます。初心者でも取り組みやすい試験として広く推奨されています。
試験の概要については、下記の通りです。
項目 | 詳細 |
試験日程 | 随時開催(全国各地の試験センター、もしくはオンライン受験) |
試験時間 | 90分 |
合格基準 | 非公開 |
受験料 | 16,500円(税込) |
HTML5プロフェッショナル認定試験の勉強方法
「HTML5プロフェッショナル認定試験」の勉強方法は、レベルごとによって異なります。
レベル1ではHTMLやCSSに関する基本的な知識が求められるため、公式ドキュメントを読むことから始めると良いでしょう。実際にコードを書いて、簡単なWebページを作成しながら学ぶと、理解が深まります。さらに、HTMLタグの使い方やCSSによるレイアウトの調整も確認しておくと試験に役立ちます。
レベル2に進むと、JavaScriptの知識が必要です。HTMLを使ったWebアプリケーションの開発が試験範囲に含まれるため、実際のプロジェクトでこれらの技術を活用しながら経験を積むことが欠かせません。また、勉強の一環として、インタラクティブ(※)1なページやフォームを作成し、動作を確認することも効果的な方法です。
関連記事:「HTML5プロフェッショナル認定試験とは?基本情報や勉強方法を紹介」
※1:ユーザーの操作に応じてWebページが変化し、双方向のやり取りができること
【HTML関連のおすすめ資格2】Webクリエイター能力認定試験
「Webクリエイター能力認定試験」は、現在の仕事でスキルアップを目指している方や、Web制作の実力を証明したい方におすすめの資格です。
Webクリエイター能力認定試験とは
「Webクリエイター能力認定試験」は、インターネットの標準化を進めているW3C(World Wide Web Consortium)に準拠した、実際のWeb制作現場で求められるスキルを証明する資格です。具体的には、HTMLとCSSを使ったWebページのコーディング能力や、Webサイト全体のデザイン能力が試験範囲に含まれています。
この試験には、基礎的な知識を問うスタンダードレベルと、より高度な技術を評価するエキスパートレベルの2つの難易度があり、どちらもWeb制作に必要な実務能力を確認するために有効です。
試験の概要については、下記の通りです。
項目 | スタンダード | エキスパート |
試験日程 | 随時開催(リモートWebテストによる在宅・在社受験形式) | |
試験時間 | 実技問題:60分 | 知識問題:20分
実技問題:90分 |
合格基準 | 実技問題の合計得点で得点率65%以上 | 知識問題・実技問題の合計得点で得点率65%以上 |
受験料 | 6,100円(税込) | 7,700円(税込) |
Webクリエイター能力認定試験の勉強方法
この資格の勉強方法としては、実際にWebサイトを作成してみることが非常に有効です。HTMLやCSSの基本的な使い方を実践のなかで理解しながら、応用する力を養います。JavaScriptを使用すれば、インタラクティブなサイトを作るスキルが身に付きます。
また、過去問題を解き、出題傾向や試験当日の時間配分に慣れておくと安心です。スタンダードレベルの勉強時間の目安は24時間程度、エキスパートレベルの場合は38時間ほどかかるといわれていますが、実際の制作経験があれば、効率良く学習を進められるでしょう。
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【HTML関連のおすすめ資格3】ウェブデザイン技能検定
「ウェブデザイン技能検定」は、Webデザインのスキルをより高めたい方や、より広範なスキルを身に付けたい方におすすめの資格です。
ウェブデザイン技能検定とは
「ウェブデザイン技能検定』は、日本の国家検定であり、Web制作におけるデザインやシステム開発のスキルを証明するものです。Web制作の実務に必要な知識だけでなく、インターネットやWeb技術に関する基礎的な知識も評価される点が特徴です。例えば、Webページの構成やレイアウト、コンテンツ管理の方法など、実際の仕事で活かせるスキルを確認します。
1~3級の難易度があり、試験は筆記試験と実技試験に分かれているのが特徴です。
筆記試験では基本的なインターネットの仕組みやWeb技術に関する知識が問われます。実技試験では、制限時間内にWebページを実際に作成することで、実務能力を評価します。
試験の概要は、下記の通りです。
項目 | 3級 | 2級 | 1級 |
試験日時 | 年4回(5月、8月、11月、2月) | ||
試験時間 | 学科:45分
実技:60分 |
学科:60分
実技:120分 |
学科:90分
実技:180分 ペーパー:60分 |
合格基準 | 学科:70点以上(100点満点)
実技:70点以上(100点満点)※ただし、試験要項に示されている各作業分類において配点の60%以上を得ること |
||
受験料
(非課税) |
学科:6,000円
実技:8,000円 ※23歳未満の在職者は、実技が4,000円 ※23歳未満の在職者以外は、実技は6,000円 |
学科:7,000円
実技:16,000円 |
学科:8,000円
実技:25,000円(実技はペーパー実技含む) |
ウェブデザイン技能検定の勉強方法
「ウェブデザイン技能検定」の勉強方法としては、まず公式テキストを使って基礎から応用までを体系的に学ぶことが重要です。基礎知識をしっかり押さえた上で、実技試験の対策として、制限時間内にWebサイトを作る練習を繰り返しましょう。
さらに、勉強会や技術コミュニティに参加して、ほかの受験者と情報を交換するのも有効です。特に実務経験の少ない初心者にとっては、現場のノウハウを学ぶ機会にもなります。
まとめ
HTML関連の資格は、初心者がスキルを証明し、実務に活かせる知識を体系的に学ぶために有効です。「HTML5プロフェッショナル認定試験」や「Webクリエイター能力認定試験」、「ウェブデザイン技能検定」など、各資格には異なる特徴があり、自分の目指すキャリアやスキルレベルに応じて選ぶことが大切です。
なお、今回紹介した3つの資格を取得するには、HTMLだけでなく、CSSやJavaScriptといったWeb制作の基本的な言語の知識も必要です。
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