SQLとは、データベースを管理・操作するための基本的なスキルです。そのため、データベースを使っている企業ではSQLの知識が不可欠となります。さらに、SQLは多くのIT職種で求められていることからも、学ぶことでキャリアの選択肢が広がります。
今回は、SQLで具体的にどのようなことができるのか、活用例を交えながら詳しく解説します。
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SQLを使ってできること
SQL(エスキューエル)は、データベースを扱うための言語です。データベースには多くのデータが格納されており、SQLを使うことでそのデータを効率良く管理できます。
ここでは、SQLで具体的にどのようなことができるのか、詳しく説明します。
データベース・テーブルの作成
SQLを使うと、まずデータベースそのものを作ることができます。データベースとは、たくさんの情報を整理して保存する場所のことです。また、データベースの中にテーブルを作成して、その中にデータを整理して入れることができます。テーブルとは、データを列と行で整理する表のようなものです。
例えば、社員の情報を管理するデータベースを作り、その中に「社員テーブル」という名前の表を作成して、社員番号や名前、部署名などの情報を保存できます。
データの検索
SQLを使えば、大量のデータの中から必要な情報を探し出すことができます。これを「検索」と呼びます。例えば、社員の情報を管理しているテーブルから「営業部に所属している社員」を探すことも可能です。
また、SQLでは特定の条件を指定して、その条件に合ったデータだけを取り出せます。そのため、「20代の社員だけを表示する」「指定された日付以降に入社した社員を表示する」といった操作ができます。
データの操作
SQLでは、データベース内のデータを変更したり、不要になったデータを削除することもできたりします。例えば、ある社員の部署が変わった場合、その情報を更新できます。また、退職した社員のデータを削除することも可能です。
データの変更や削除は慎重に行う必要があり、特にデータの変更前にはバックアップを取ることが推奨されます。バックアップを取っておくと、もし間違えてしまっても元の状態に戻すことができるからです。
テーブルの結合
SQLでは、異なるテーブルのデータを結合して、より見やすい形でデータを扱えます。例えば、社員の情報を管理するテーブルと部署の情報を管理するテーブルを結合して、「どの社員がどの部署に所属しているか」という情報をひとつの表にまとめて表示できます。
このように、SQLを使って複数のテーブルを結合することで、データの整理や管理がしやすくなります。
トランザクション制御
トランザクション制御とは、SQLの補助機能のひとつで、データベースに対して複数の操作をまとめて行いたいときに役立ちます。データの追加、変更、削除を一連の操作としてまとめ、すべてが成功した場合のみ処理を確定させることができます。
途中で問題が発生した場合でも、これまでの操作を取り消して元に戻すことができます。これにより、データの整合性を保ちながら、安全に操作を行うことが可能です。
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SQLの活用例4選
SQLを習得すると、さまざまな分野での業務に役立てることができます。特にデータベースに関連する仕事では必須のスキルです。
下記に、SQLがどのような場面で活躍するか、4つの具体的な例を紹介します。
顧客データベースの作成
SQLを使うと、顧客データベースを作成し、必要なデータを簡単に管理できます。例えば、特定の年齢層や地域の顧客を抽出する場合、SQLで絞り込み検索を行い、営業やマーケティングに役立つ情報をすばやく取り出せます。
また、40代の顧客に向けた新しいサービスを提供したいとき、SQLを使えば対象の年齢層に該当する顧客情報を瞬時に取得でき、その情報を基にターゲットを絞った営業が可能です。
大規模なWebサイト・Webサービスの運営
ECサイトやSNSなど、データが頻繁に更新される大規模なWeb(ウェブ)サービスでもSQLは重要な役割を果たします。
例えば、ユーザーが商品を購入したり、コメントを投稿したりするたびに膨大なデータが保存されます。SQLはそれらのデータの追加や更新を素早く行えるため、Webサイトが重くならず、ユーザーにとって快適な利用体験を提供できます。SQLを活用することで、リアルタイムでの情報更新が必要なWebサービスの運営を効率的に行うことができます。
Excelや基幹システムとの連携
SQLは、ExcelやGoogleスプレッドシートとも連携できます。これにより、データをSQLで処理し、その結果を表計算ソフトに反映させることが可能です。
売上データをSQLで集計し、その集計結果をExcelに反映させることで、スムーズなレポート作成が行えます。また、PCのスペックに依存せず、高速で処理ができるため、大量のデータを扱う業務でも効率的に作業を進められます。
Webアプリケーションの開発
Webアプリケーション開発では、SQLを使用してデータベースを管理することが一般的です。ユーザーの登録情報や購入履歴などを保存するためにはデータベースが必要であるため、その操作にSQLが使われます。そのため、バックエンド(ユーザーの目に直接触れない部分)エンジニアとして働く場合、SQLの知識は必須です。
ユーザー情報の保存や商品の管理機能など、データベースを駆使する部分が多いため、SQLを使いこなすことで効率的にシステムを構築できます。
関連記事:「Web(ウェブ)アプリケーションって何?仕組みや開発言語について」
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SQLを習得すると市場価値が高まる!
SQLは、さまざまな業界や分野で使える汎用性の高いスキルです。データベースを扱う場面は多く、SQLを身に付けることで、キャリアの幅が広がります。
特に、SQLの資格を取得するとさらに市場価値が高まります。Oracle Masterやオープンソースデータベース技術者認定資格、データベーススペシャリストといった資格があります。
Oracle Masterは、Oracle社が提供するデータベース技術に関する認定資格です。データベースの設計、運用、管理に関する深い知識とスキルが求められます。
オープンソースデータベース技術者認定資格は、MySQLやPostgreSQLなどのオープンソースデータベースの知識を証明する資格です。企業やWeb開発において、オープンソースのデータベースは広く使われており、これらの技術を扱えることで市場価値が高まります。
データベーススペシャリストは、日本の国家資格で、情報処理技術者試験の一部として実施されます。この資格は、データベースに関する高度な設計、構築、運用、保守に関するスキルを証明します。
また、SQLを習得すると、データベースエンジニアやデータアナリスト、さらにはデータサイエンティストといった職種を目指せます。これらの職種は、年収400万円から600万円程度が一般的とされており、経験やスキルによってさらに多くの報酬を得ることも可能です。
SQLを使えることで業務効率が向上するため、エンジニアだけでなくビジネス面でも貢献でき、結果的に成績向上や昇進につながることも期待できます。
関連記事:「データアナリストとは?仕事内容や求められるスキル、将来性を解説」
まとめ
SQLはデータベースを効率的に管理し、検索、更新、結合など多様な操作を可能にする非常に汎用性の高いスキルです。データベースエンジニアやデータアナリストといった職種での活躍が期待でき、市場価値を高める上でも大いに役立ちます。
資格を取得することで、専門知識を有することを証明でき、キャリアの幅を広げることができます。今後のスキルアップを目指して、ぜひSQLの習得を始めてみましょう。
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