「Rubyと他の言語を比較して難易度を知りたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。挑戦するプログラミング言語を決める際には、難易度を理解した上で合理的に判断したいですよね。
Rubyは他の言語と比較すると習得する難易度が低いです。スタートアップや中小企業など、開発スピードが求められる現場での需要が高いこともあり、未経験者におすすめの言語です。
今回はRubyと他の言語を比較した場合の難易度や、習得に必要な勉強時間を解説します。
Rubyの習得難易度は比較的低い！
Rubyは初心者でも習得しやすいプログラミング言語とされており、理由は下記の2つです。
・コードがシンプルで理解しやすい
・日本語の解説記事や書籍が豊富に存在する
それぞれ詳しく解説します。
理由1｜コードがシンプルで理解しやすい
Rubyの習得難易度が低い理由のひとつとして、コードがシンプルで理解しやすい点があげられます。Rubyの文法は英語の表現に近く、コードの意味を理解しやすい特徴があります。
コードがシンプルな構造のため、バグを見つけやすく修正も容易です。Rubyのフレームワーク（開発でよく使われる機能をあらかじめ備えた枠組みのこと）も同様にシンプルなコードを採用しており、未経験者が学ぶのにおすすめの言語といえます。
理由2｜日本語の解説記事や書籍が豊富に存在する
Rubyは日本生まれの言語であるため、日本語の解説記事や書籍も豊富に存在しています。解説記事や書籍から簡単に質の高い情報を得られることから、学習難易度が低いとされているのです。
代表的な書籍は次の2つがあげられます。
・『たのしいRuby』
・『プロを目指す人のためのRuby入門』
解説記事や書籍に加えて、オンライン学習サイトでチュートリアル動画を見たり、コミュニティで疑問点を質問したりすると、よりRubyの理解を深められます。
Rubyの習得にかかる勉強時間は？
Rubyの習得にかかる勉強時間は、初級レベル（基礎的なコードを理解できるレベル）で200時間、上級レベル（エンジニアとして活躍できるレベル）で800時間程度といわれています。学習ペースや前提知識、経験などが人によって異なるため、習得にかかる勉強時間には大きな幅があります。
未経験者が本業に就きながら就業後に1日3時間勉強する場合、上級レベルを目指す場合は約9か月かかる計算です。プログラミング経験者であれば基本概念の理解が早いため、数か月での習得もできます。
効率的に習得するためには、スキルレベルや個人の目標にあわせて学習計画を立てるのがおすすめです。また、技術の進歩が速いため、基礎を習得したあとも業務での経験やコミュニティでの情報交換などを通じて継続的に学び続ける必要があります。
なお、他の言語の学習時間（初級レベル）の目安は下記のとおりです。
| 言語名 | 学習時間 |
| Ruby | 200時間 |
| Python | 200～300時間 |
| Java | 300時間 |
Rubyと他言語の習得難易度を比較
Rubyはコード構造がとてもシンプルであるため、初心者にも学びやすいプログラミング言語です。下記では、Rubyと主要なプログラミング言語の習得難易度を比較しています。どのプログラミング言語を学ぶか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
| 言語名 | 難易度 |
| Ruby | ★ |
| C言語 | ★★★ |
| Java | ★★★ |
| Python | ★★ |
| JavaScript | ★ |
| PHP | ★ |
Ruby【難易度★】とC言語【難易度★★★】を比較
初心者に易しいRubyと比較して、C言語は習得が難しく時間もかかります。英語に近い直感的な文法のRubyと比べて、C言語は厳密な文法規則や基本概念への理解が必要です。
Rubyは主にWeb（ウェブ）サービスやアプリケーションの開発・改修に使用されている一方、C言語はゲームやOS、自動車の制御システムに家電など幅広い分野で活用されています。
Rubyと比較してC言語の習得には時間がかかるものの、コンピューターの動作原理を深く理解できる利点があります。Rubyと比べて習得難易度は高いものの、システムプログラミングや、組み込みシステム開発に興味がある方にはおすすめの言語です。
Ruby【難易度★】とJava【難易度★★★】を比較
Rubyと比較して、Javaのほうが習得難易度は高い傾向があります。Javaは他の言語に比べて文法が冗長なため、単純な処理でも多くのコードが必要です。さらに、開発環境が複雑なことに加えて、多くのデザインパターンが使用されていることから、習得に多くの時間がかかります。
開発範囲に関しては、RubyよりJavaのほうが広く、代表例は下記の通りです。
・Webアプリ
・大企業の業務システム
・金融機関の会計システム
Javaは長年にわたって需要が大きく、多くの企業で採用されています。Rubyと比べて習得に時間がかかります。とはいえ、大規模システムの開発に適していたり、さまざまな環境で実行できたりする強みがあるなど、将来性があることの特徴です。
Ruby【難易度★】とPython【難易度★★】を比較
Pythonはコード量が少なくシンプルなため、Rubyと同様に習得しやすいプログラミング言語です。しかし、PythonはWebサイトやアプリ開発に加えて、機械学習や人工知能におけるデータ解析などにも使われており、これらの分野の知識も求められることから、Rubyより習得難易度は高めです。
フレームワークを使用したWebアプリケーション開発の分野で人気のあるRubyに対して、Pythonはデータサイエンスやバックエンド（ユーザーの目に映らない裏側のシステム）開発で高い需要を誇ります。
Pythonはデータサイエンスや機械学習、ソフトウェア開発など、幅広い分野で汎用的に使用されているのが特徴です。
Ruby【難易度★】とJavaScript【難易度★】を比較
JavaScriptは初心者に易しい言語であるため、Rubyと同じように習得難易度は低いです。ただし、一部の概念や多様なフレームワークを習得するのには時間がかかります。
主にRubyはサーバーサイド向けのWeb開発に使用されている一方、JavaScriptは下記の通り広い用途で使われています。
・フロントエンド（ユーザーの目に触れる部分）開発
・バックエンド開発
・モバイルアプリ開発
・デスクトップアプリ開発
スタートアップで多く利用されているRubyに対して、JavaScriptはWeb開発全般で高い需要を誇り、特にフロントエンド開発では欠かせない言語です。Web開発に特化したい場合はRuby、汎用的なスキルを身に付けたい場合はJavaScriptを選ぶのがおすすめです。
Ruby【難易度★】とPHP【難易度★】を比較
RubyとPHPはともにWeb開発のための言語に加えて、シンプルな文法で習得しやすい共通点があります。しかし、Rubyはスマートフォンアプリやスクレイピング（Webやデータベース上から特定の目的のためにデータを抽出する手法）などの技術に応用できる汎用性があり、PHPより習得難易度はやや高めです。
Rubyはフレームワークの習得に時間がかかる一方、PHPはLaravel（PHPの代表的なフレームワーク）やWordPressなどのツールを比較的容易に使えます。Web開発に特化したい場合は、簡易的なWebサイト構築を簡単にできるPHPから始めるのがおすすめです。
幅広いプログラミングスキルを身に付けたい場合は、多様な開発シーンに対応できるRubyを選択すべきです。
【補足】プログラミング言語の習得難易度一覧
プログラミングを始めたいものの、どの言語から学べば良いか迷っている方もいるかと思います。こちらの記事では、人気のプログラミング言語10個の習得難易度や特徴など、言語選択の参考になる情報をまとめています。
入門者向けの言語や、効率的な学習方法についても触れており、プログラミング学習を始めるにあたって役立つ情報が満載です。
プログラミング言語を学びたい方や、自分に合ったプログラミング言語を探している方は、ぜひご覧ください。
関連記事：【初心者必見】おすすめのプログラミング言語10選！選び方も紹介
まとめ
Rubyのコードはシンプルでわかりやすいうえに、日本語の解説記事や書籍が豊富にあるため、初心者でも習得しやすいのが特徴です。他のプログラミング言語と比較してもRubyの習得難易度は低く、未経験者から学習する際にもおすすめの言語です。
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