「専門的にデザインを勉強していなくても、Web(ウェブ)デザイナーを目指せるの?」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。答えとしては、目指すことができます。
今回は、大学生がWebデザインを効率的に学ぶためのさまざまな方法を解説します。おすすめのスクールについて紹介しますので、参考にしてみてください。
大学の専攻にかかわらずWebデザイナーになれる!
Webデザイナーとしてのキャリアを目指すなら、専攻がデザイン系でなくても問題ありません。Webデザインは特定の学問に限定されるものではなく、文系や理系など、どの学部でもWebデザイナーになれます。
実際に、多くの大学生が独学やオンラインコース、インターンシップを通じて必要なスキルを学んでいます。重要なのは、デザインに対する情熱と、新しいスキルを学び取る意欲です。
なお、Webデザイナーになるためには、グラフィックデザインの基本、HTML/CSSなどの基礎的なプログラミング知識、さらにはSEO(※1)やアクセシビリティ(※2)の基準について学ぶことが重要です。これらのスキルは、実際のプロジェクトを通じて、またはオンライン教育プラットフォームで学ぶことができます。
※1 SEO…Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略。Webサイトのコンテンツや構造を調整して、検索エンジンから自社サイトへの流入を増やすための手法。
※2 アクセシビリティ…使いやすさ、利用のしやすさ。Webサイトやデジタルツールが、すべての人にとって使いやすく、利用しやすいように設計されているかどうか。
大学生がWebデザイナーになるために身に付けたいスキル
在学中に、Webデザイナーに必要なスキルを身に付けておくと、将来のキャリアにおいて大きなアドバンテージとなります。ここでは、Webデザイナーを目指す大学生が基礎から学んでおきたい主なスキルについて解説します。
デザインスキル
Webデザインには、視覚的な魅力だけでなく、使いやすさを考慮したデザインの知識が不可欠です。デザインの4つの基本原則(コントラスト、反復、整列、近接)をはじめ、色の使用方法、レイアウトの構築、適切なフォント選びまで幅広く学びましょう。これらの知識は、ユーザーにとって魅力的かつ機能的なサイトを作るための基盤となります。
なお、4つの基本原則はそれぞれ下記のような考え方です。
コントラスト | 異なる要素間での明確な違いを作り出すことで、デザイン内の特定の部分に注目を集める。
(例)重要なボタンを大きくする、2つのボタンを異なる色で表示する |
反復 | 同じ要素やスタイルをデザイン全体で繰り返すことで、一貫性と認識のしやすさを演出する。
(例)特定のフォントスタイルを繰り返す |
整列 | 要素を直線的に配置することで、デザインに清潔感と構造的な秩序をもたらす。
(例)ボタンを一直線に並べる |
近接 | 関連するアイテムを物理的に近づけることによってグループ化し、それによって組織化と階層を形成する。
(例)フォーム内のラベルと入力フィールドを近づけて配置する |
デザインソフトの操作スキル
Webデザインでは、AdobeのPhotoshopやIllustratorといったプロフェッショナル向けのデザインソフトが頻繁に使用されます。これらのツールを使いこなすことで、より洗練されたビジュアルを作成できます。実際に手を動かして、デザインを作りながら操作技術を習得することが、最も効果的な学習方法です。
コーディングスキル
デザインを具現化し、Webサイトとして機能させるためには、HTMLとCSSの知識が基本となります。さらに、JavaScriptを学ぶことで、インタラクティブな要素をサイトに追加することが可能です。これらのコーディングスキルは、デザインの理念を実際のWebページに反映させるために重要です。
UI/UXデザインスキル
UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)デザインは、Webデザインにおける核心的なスキルです。UIはサイトの視覚的側面に焦点を当て、UXはユーザーがサイトを使用する際の体験を最適化することに関係します。これらのスキルを磨くことで、Webを訪れたユーザーに、快適で価値ある体験を提供できます。
Web(Web)デザインの資格
Webデザイナーとしての技術を証明するために、資格を取得することもひとつの方法です。資格は必須ではありませんが、ポートフォリオを強化し、技術レベルを公式に示すために有効です。
Webデザイン関連の資格には、Adobe Certified Expert (ACE)やCIW Web Design Specialistなどがあります。
Adobe製品の高度な使用スキルと専門知識を証明する認定資格。特定のAdobeソフトウェア(Photoshop、Illustratorなど)での専門性を認められます。
Webデザインの原理と技術に関する広範な知識を持つことを認定する国際資格で、Webサイトの開発、管理、デザインに必要なスキルを証明します。実務経験がなくても受験可能です。
大学生がWebデザイナーになるために必要な期間は?
学習内容によるものの、デザインの基礎から実際にサイトを作成するスキルを身に付けるまでに最低でも3か月から半年程度の学習期間が必要です。ただし、大学生活は学業のほかにもサークルやアルバイトなどで忙しいため、実際には1年以上かけてじっくりとスキルを磨く人もいます。
ダラダラと無計画に長期間勉強を続けるよりも、半年や1年といった具体的な目標期間を設定し、集中的に学習を進めることをおすすめします。期間を定めることで、効率良くスキルアップを図ることが可能です。
大学生がWebデザイナーとして仕事を獲得する方法
Webデザイナーとしてのキャリアを大学在学中にスタートさせる方法は就職だけではありません。フリーランスとしての案件獲得や、デザイン会社への就職も視野に入れると良いでしょう。ここでは、具体的な方法を詳しく解説します。
ポートフォリオを充実させる
Webデザインの実績(なければポートフォリオ用に作った作品でも良い)を通して、制作時に使用したスキルやWebサイトの目的などを分かりやすくアピールしましょう。ポートフォリオとは、過去のプロジェクトや作品をまとめたもので、案件獲得や転職の際のアピール材料として用います。
ポートフォリオのクオリティをより高くするには、下記のようなオンラインのポートフォリオサイトを活用するのがおすすめです。無料で使えるのもうれしいポイントです。
・PORTFOLIOBOX
世界中のクリエイターから利用されている人気サービスです。
・Wix
初心者でも使いやすい機能が充実しています。
業務委託案件などを獲得する
クラウドソーシングサイトへの登録や、SNSを通じた積極的な情報発信・収集は、フリーランスとしての仕事を獲得する上で有効な手段です。有名なクラウドソーシングサイトには、ランサーズやクラウドワークスなどがあります。小規模な案件から始めて、徐々に信頼を築いていくと、月に10万円から30万円程度の収入を得られるようになる可能性があります。
さらに、HTML/CSS、JavaScriptなどのフロントエンド開発スキルを身に付ければ、より高単価の案件を獲得しやすくなり、将来的に収入の幅も広がります。
大学生がWeb(Web)デザイナーになるための勉強方法
Webデザイナーとしてのスキルを身に付ける方法は、さまざまです。在学中に効率良く学ぶ方法を探ることで、将来的にプロとして活躍する基盤を築くことができます。
書籍を購入して勉強する
Webデザインに関する書籍は、デザインの基礎からサイト作成、企画、集客方法に至るまで、多種多様な情報を提供するものが出版されています。
書籍による独学は、自分のペースでじっくり取り組めるメリットがあります。ただし、つまづいたときなどにフィードバックを直接得られない点がデメリットになることを押さえておきましょう。
学習サイトを活用して勉強する
無料または低コストでWebデザインを学べるオンライン学習サイトを利用するのも良い方法です。
しかし、個々のスキルレベルに応じたカリキュラムが整っているわけではないため、スキル向上につながらなかったり、挫折しやすかったりする点に注意しましょう。
動画やSNSを使って勉強する
YouTubeなどのプラットフォームにはWebデザインの解説動画が豊富にあります。ツールの操作方法などを視覚的に学べるため、理解が深まりやすいのが魅力です。
移動中などのスキマ時間にも学習できるため、サークルやアルバイトなどで忙しい方にもおすすめの方法です。
ただし、学習サイトと同じく、自分で適切な学習スケジュールを組む必要があります。効率良くスキル習得したい方は次で紹介するスクールを検討しましょう。
Webデザインスクールに通う
体系的な学びと実践的なフィードバックを求めるなら、Webデザインスクールの受講がおすすめです。コストはかかるものの、専門的な指導のもとでスキルを効率良く学べます。
Webデザインスクールに通うことは、就職支援や人脈形成の面でも大きなメリットがあります。就職支援では、業界の求人情報の提供、履歴書やポートフォリオの作成サポート、模擬面接の機会を提供することが一般的です。また、人脈形成の面では、同じ志を持つクラスメートや業界のプロフェッショナルとのネットワーキングイベントが頻繁に行われるため、将来のキャリアに大いに役立てられます。
プログラミングスクールを選ぶ際に迷ったら、NINJA CODEへご相談ください。転職支援を通じてWebデザイナーとしてのキャリア形成をサポートします。専門的な指導と実践的なカリキュラムで、未経験からでも確実にスキルを身に付けることができます。
まとめ
Webデザイナーは、非デザイン系の大学生でも目指せます。在学中に、デザインの基本からプロフェッショナルツールの操作、コーディングスキルまで、必要な知識と技術を習得しておくと良いでしょう。
具体的には、UI/UXデザインやHTML/CSSなどの基礎を学び、PhotoshopやIllustratorのようなデザインソフトを扱えるようになることが重要です。
これらのスキルは、独学、オンラインコース、デザインスクールなど、さまざまな方法で学べるため、自分に合った学習スタイルを見つけ、効率的にスキルを身に付けましょう。