データがビジネスの中心にある現代において、SQLエンジニアは企業にとって欠かせない存在です。大量の情報を効率的に管理・分析するスキルは、企業の意思決定をするうえで重要です。SQLエンジニアは、データベースの設計から最適化、セキュリティ管理まで幅広い役割を果たします。
今回は、SQLエンジニアの仕事内容や将来性について詳しく解説します。
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SQLエンジニアとは?
SQLエンジニアとは、リレーショナルデータベースと呼ばれる、情報を整理して保存するシステムを操作する専門家です。ここで言う「SQL(エスキューエル)」とは、データベースの中にある情報を検索したり、追加したり、変更したりするために使う言葉です。
例えば、オンラインショップで顧客情報や注文履歴を管理する場合、データベースに大量のデータが保存されています。SQLエンジニアは、そのデータを効率的に取り出して分析したり、必要に応じてデータを更新したりします。SQLはプログラミング言語と似ていますが、主にデータを扱うために特化しているデータベース言語であり、異なるものです。
SQLエンジニアは、こうしたデータ操作のスキルを使って、企業の意思決定を助ける重要な役割を担っています。データを整理し、必要な情報を素早く引き出すことで、ビジネスをより効率的に進める手助けができるでしょう。
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SQLエンジニアの主な職種
SQLエンジニアには、データを効率的に扱うためのさまざまな職種が存在します。どの職種でも、データベースや大量のデータを管理し、効率的に活用するためのスキルは必要です。それぞれの職種は役割が異なりますが、共通してSQLの知識が重要となります。
ここでは、SQLを活用する主なエンジニアの職種を紹介します。
データベースエンジニア
データベースエンジニアは、企業やサービスで使われるデータベースの設計、開発、管理、運用を担当するエンジニアです。
データベースは、膨大な情報を整理して保存するシステムであり、例えばオンラインショッピングの顧客情報や注文履歴を管理する際に使われます。このようなシステムを効率的に設計し、運用がスムーズに進むよう調整するのがデータベースエンジニアです。
さらに、データベースの最適化や効率化も重要な仕事です。大量のデータを扱うため、処理速度やデータの正確性を常に保つための技術が求められます。例えば、ユーザーが検索をかけた際に素早くデータを引き出す仕組みを作るなど、ユーザー体験を向上させるための工夫も必要です。
データアナリスト
データアナリストは、企業やビジネスに関連するデータを解析し、統計を使ってデータから新たな発見を導き出す専門家です。データマイニング(※1)と呼ばれる技術を使って、ビジネスの課題を解決するための提案や改善策を導き出します。
例えば、売上データを分析して、どの商品の売れ行きが良いか、どのタイミングでキャンペーンを打つべきかなどの提案をするのがデータアナリストの役割です。分析結果をもとに、企業がより良い意思決定ができるよう支援します。
※1:大量のデータから、統計的手法を用いて有用な情報を抽出する技術
データサイエンティスト
データサイエンティストは、データ分析においてさらに専門性の高い職種で、特に大規模なデータセットを扱うことが特徴です。データアナリストと似た仕事を行いますが、扱うデータの規模や複雑さがより大きく、高度な分析スキルが必要とされます。
例えば、膨大なデータを解析して、新しいビジネスのトレンドやユーザーの行動パターンの発見ができます。AI(人工知能)や機械学習(※2)を活用してデータをより深く分析し、企業にとって価値のあるインサイト(洞察)を提供することもあります。データサイエンティストは、技術的なスキルとビジネスの視点を持ち合わせた、非常に高度な職種です。
※2:コンピューターにデータを与えて、そのデータから規則性やパターンを学習させる技術のこと
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SQLエンジニアの主な仕事内容
SQLエンジニアの主な役割は、データベースに関連する作業です。データベースは、企業やサービスが持つ大量のデータを効率的に保存・管理し、必要なときに素早くアクセスできるようにするシステムです。
SQLエンジニアの仕事は、このデータベースを「設計」「開発」「管理」「運用」することにあります。ここでは、各作業の詳細について説明します。
【設計】データベース構築
データベース構築は、SQLエンジニアの仕事のひとつです。データベースを作成する際には、まずどのようなデータをどのような形式で保存するのかを決める必要があります。
例えば、顧客の情報を保存する場合、「名前」「住所」「電話番号」「メールアドレス」などの項目が必要です。さらに、情報が重複しないように整理することや、後で簡単に検索できるような構造を設計することが重要です。
この段階でしっかりとした設計をすることで、後の運用がスムーズになり、データの管理が容易になります。設計はデータベース全体の基盤となるため、非常に重要な作業です。
【開発】データ抽出・加工
データベースが設計された後、SQLエンジニアはデータの抽出や加工を行います。企業やサービスが必要な情報を素早く取り出せるようにするため、SQLを使ってデータを検索し、必要に応じて加工します。例えば、特定の期間の売上情報を抽出して、商品の売上データを分析するなどです。
SQLでは、簡単なコマンドを使ってデータベースから必要な情報を取得したり、複雑な集計処理をしたりすることが可能です。この作業を効率的に行うためには、SQLの知識と経験が求められます。
【管理】データベースの最適化
データベースの運用が進むと、データ量が増えてきます。そのため、SQLエンジニアはデ
ータベースのパフォーマンスを最適化する必要があります。最適化とは、データベースがスムーズに動作し、検索や処理が遅くならないようにする作業です。例えば、不要なデータの整理や、アクセス頻度の高いデータを効率的に処理できるように改善することが挙げられます。
最適化は、システム全体の効率を維持するために重要な作業です。特に、ユーザーが増えたり、データが増加したりする場合、この最適化作業を定期的に行う必要があります。
【運用】データベースのセキュリティ管理
データベースの運用において、セキュリティの管理もSQLエンジニアの重要な役割です。企業の大切なデータを守るために、外部からの不正アクセスを防ぎ、データが漏洩しないようにする必要があります。たとえば、アクセス権限を設定して、特定の人だけがデータにアクセスできるようにしたり、定期的にセキュリティチェックをします。
セキュリティ管理は、データベースの信頼性を保つための重要な作業です。セキュリティが不十分だと、データが外部に漏れてしまい、企業にとって大きな損失となる可能性があります。SQLエンジニアは、こうしたリスクを未然に防ぐために、常に最新のセキュリティ対策を講じています。
SQLエンジニアの年収相場
SQLエンジニアの年収は、経験やスキル、雇用形態によって異なりますが、データベースエンジニアの平均年収はおおよそ563万円です。年齢や働いている企業によっても差があり、一般的には400万円から600万円程度が相場とされています。
特に、スキルの向上や経験年数が増えることで、さらに高い収入を得ることも可能です。フリーランスで働く場合や、大企業に勤める場合は、年収がこれ以上になることもあります。
SQLエンジニアの将来性は高い!
SQLエンジニアの将来性は高いとされています。近年、機械学習やAI(人工知能)の技術が急速に発展しており、大量のデータを効率的に扱えるスキルが求められています。特に、大規模データベースの設計や開発ができるSQLエンジニアの需要は今後も減ることはありません。
具体的には、国際データ企業IDCの予測では、2022年から2027年までのデータ分析市場は年平均14.3%の成長を見込んでおり、2027年には3兆円541億円に達するとされています。これに伴い、SQLを活用したデータ処理や分析のスキルを持つエンジニアはますます需要が高まるでしょう。
また、経済産業省の報告によれば、2030年には日本で最大約79万人のIT人材が不足するとされており、特にデータベース関連のスキルを持つエンジニアは中心的な役割を果たすと予想されています。
出典:
IDC「2024年の国内ビッグデータ/アナリティクス市場は2兆749億円を予測 ~IDC Worldwide Big Data and Analytics Spending Guideを発行~」
経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」
ただし、データベースの保守管理に特化した求人は少しずつ減少しています。そのため、AIに関連する知識やPythonなどのプログラミング言語を習得しておくと、安定したキャリアを築くことができます。
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まとめ
SQLエンジニアは、データベースの設計や管理を通じて企業の意思決定を支える重要な役割を担っています。特に、データの整理や分析、セキュリティの維持が主な仕事です。
近年、AIやビッグデータの発展に伴い、SQLエンジニアの需要は高まっており、将来性が非常に期待されています。今後のキャリア向上のためには、AI関連のスキルやプログラミング言語を習得することが重要です。
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