javascriptで実装できるアニメーションとは？初心者の習得方法を解説

アニメーションは、Web（ウェブ）サイトに視覚的な魅力と動きを加えるために用いられる要素です。コンテンツに動きを与えることで、ユーザーの目を惹き、操作体験を向上させられます。JavaScriptは、複雑なアニメーションを実現するために最適なプログラミング言語です。今回は、JavaScriptを使ったアニメーションの基本と応用方法について解説します。

JavaScriptで実装できるアニメーションとは？

ここでは、Web（ウェブ）におけるアニメーションの基本を踏まえ、JavaScriptで実装可能なアニメーションの種類を解説します。

そもそもアニメーションとは

アニメーションとは、WebページやWebアプリケーション上で動きや変化をともなう要素、技術、手法の総称です。例えば、浮き出てくるように画像を表示させたり、カーソルの動きに合わせてボタンの色を変化させたりなど、幅広い表現を行うことができます。これにより、単なるテキストや画像だけでなく、動きのあるコンテンツを通じて、視覚的な演出やユーザーへのインパクトを強めることができます。

また、アニメーションを活用することで、視覚的な魅力を引き出すだけでなく、ユーザー体験を向上させることも可能です。例えば、後述するようなフェードインやホバーエフェクトなどを用いることで、ページの動きに連続性や流れが生まれ、ユーザーはより快適にコンテンツにアクセスできるようになります。

JavaScriptでつけられるアニメーションの種類

JavaScriptでは、さまざまなアニメーション効果を実装することが可能です。下記は、代表的なアニメーションの種類とその動きのイメージをまとめたものです。

アニメーション名	動き方のイメージ
パララックス	背景がスクロールに合わせて異なる速度で動くことで、奥行き感を演出します。
スライド・カルーセル	コンテンツや画像がスライドするように表示され、次々と表示される要素が目に入る動きが特徴です。
フェードイン	要素が徐々に透明から不透明に変化し、自然な形で表示されるアニメーションです。
ホバー	マウスが要素に触れた際に色や形が変わるなど、ユーザーが操作を感じられるような動きを演出します。
トランジション	要素の状態が徐々に変わることで、スムーズな切り替えや効果をもたせるアニメーションです。
ローディング	ページの読み込み時に表示されるアニメーションで、ユーザーに読み込み中の状態をわかりやすく伝える役割をもちます。

JavaScriptアニメーションとCSSアニメーションの違い

JavaScript以外にWeb上のアニメーション作成が可能な言語として、CSSがあります。CSSは、主にWebサイトの見た目を指定するほか、シンプルなアニメーション実装にも用いられる言語です。例えば、ユーザーがボタンにカーソルを合わせたときに色が変わるような軽い動きにはCSSが向いています。一方、より複雑で細かい制御が必要なアニメーションにはJavaScriptが使用されるケースが多数です。

ここでは、それぞれの技術の特徴を詳しく解説します。

JavaScriptアニメーションの特徴

JavaScriptアニメーションは、ブラウザのメインスレッド上で実行されます。メインスレッドとは、ページ全体の表示やユーザーの操作に関連する処理を管理する部分のことです。そのため、複雑なアニメーションを実現できる一方で、処理が重くなりがちで、ページのパフォーマンスに影響を与える場合があります。

JavaScriptのメリットは、複雑な動作に対応できる点です。例えば、停止や一時停止、スローダウン、逆再生といった細かな動作制御を実現できます。また、スクロールに連動したパララックス効果や、時間の経過に応じたアニメーションの変化なども実装可能です。また、ブラウザ間での差異も基本的には生じません。

ただし、実装にはJavaScriptの知識が必要で、特に初心者にとっては少しハードルが高い場合があります。

CSSアニメーションの特徴

CSSアニメーションはページ全体を滑らかに動かすため、メインスレッドの負担を減らすために「コンポジットスレッド」と呼ばれる別の作業エリア（サブスレッド）で実行されます。コンポジットスレッドでは画面描画の処理を分担して行うため、ページのレンダリング（コードをユーザーが閲覧できる形に変換すること）にかかる負荷が低く、軽快なアニメーションを実現します。

CSSアニメーションの利点は、手軽に実装できることと、動作が軽いことです。シンプルな動きや視覚的な変化を簡単に追加できるため、初心者でも容易に扱えます。例えば、マウスがボタンに触れた際に色が変わる、ハンバーガーメニュー（3本の線が並んだアイコン）をクリックしたときに開閉する動きなど、比較的軽い処理のアニメーションを実現できます。

ただし、CSSは複雑なアニメーションには向いていません。また、一部のブラウザで動作が異なる場合もあり、対応状況を確認する必要があります。

JavaScriptで動きをつけている参考サイト5選

ここでは、JavaScriptで動きを実装している具体的な参考サイトを5つ紹介し、それぞれの特徴的なアニメーションについて解説します。

カロリーメイト｜トリガー

カロリーメイトのWebサイトでは、JavaScriptを活用した「トリガーアニメーション」が使用されています。トリガーとは、ユーザーが特定のアクションを行った際に発動するアニメーションで、ページのスクロールやボタンのクリックに合わせて画像やテキストが動き出す仕組みです。

株式会社セラベア｜カルーセル

株式会社セラベアのWebサイトには、製品情報の紹介にカルーセルアニメーションが取り入れられています。ユーザーが左右にスライドできることで、複数の製品やサービスの内容を効率的に紹介することができ、視覚的にも動きのあるサイトを作成するのに適しています。

BLUE HAMHAM｜一定時間固定

BLUE HAMHAMの公式サイトでは、特定の要素が一定時間固定されるアニメーションが使われています。スクロールに合わせてイラストやテキストが一時的に固定され、その後ページの流れに沿って動き出します。ユーザーの視線を一時的に特定の要素に集めたい場合に有効な手法です。

日本気象協会｜フェードイン

日本気象協会のWebサイトでは、フェードインアニメーションが採用されています。ページ内の要素が徐々に表示され、ページを自然に読み進められるように設計されています。

株式会社風工学研究所｜3D

株式会社風工学研究所のWebサイトでは、JavaScriptを使用して3Dアニメーションが実装されています。風のシミュレーションや空気の流れが可視化され、ユーザーが直感的にデータを理解できるように工夫されています。技術的には高度な実装が必要ですが、専門的な情報をわかりやすく伝えるために効果的な方法です。

JavaScriptアニメーションを習得する方法

JavaScriptを使ってWebページに動的なアニメーションを実装するためには、基本的なスキルの習得が必要です。JavaScriptを習得するまでには、一般的に200時間程度の学習時間がかかります。構文が比較的シンプルであり、独学に適した環境が整っているため、書籍や動画を利用して学習することも可能です。

とはいえ、独学で学習を進めていると、不明点やエラーなどでつまずいてしまうこともあるでしょう。そこで活用したいのがプログラミングスクールです。スクールでは体系的にスキルを習得できるほか、わからない点を質問できる環境が提供されているため、効率的に学習を進められます。さらに、現役のプロからの指導を受けることができ、リアルな案件に基づいたアドバイスをもらうこともできます。

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まとめ

JavaScriptを使ったフェードイン、スライド、パララックスといったアニメーションは、Webページをより視覚的に魅力的なものにします。CSSアニメーションと比べて、JavaScriptアニメーションは複雑な動作や細かい制御が可能ですが、その分実装にはスキルが必要です。

初心者もライブラリを活用することで、簡単に効果的なアニメーションを作成できます。今回紹介した内容を参考に、アニメーションの習得を進め、魅力的なWeb体験を提供してみましょう。