システムエンジニア(SE)は専門性があり、需要が増加傾向にあるため、将来性の高い職業といえます。その一方で、「やめとけ」「キツイ」という意見が散見されることもあるようです。今回は、なぜ「SEはやめとけ」と言われるのか、その理由や仕事の魅力について解説します。
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システムエンジニアは「やめとけ」といわれる理由
なぜSEは「やめとけ」という意見があるのでしょうか。ここでは、その理由の詳細について5つ紹介します。
稼働時間が長くなりやすいから
SEはほかの職種と比較し、勤務時間が長くなりがちな職業です。長時間勤務になる要因としては、元請けや二次請けによるスケジュール変更や、クライアントの意向による要件・仕様の変更が起こりやすいことがあげられます。
スケジュールや要件が変更される中で当初の納期に間に合わせるために、残業や休日出勤が発生することも珍しくないようです。そのため、SEはプライベートが侵食されやすく、しんどい職業というイメージを抱く方も多いようです。
顧客折衝によりストレスがかかるから
SEの仕事は開発業務だけではありません。クライアントからの依頼で開発案件を請け負っている場合、クライアントとの折衝も業務のひとつです。
クライアントは、自社内にIT人材がいないため外注をしているケースもあります。よって、ITリテラシーが足りていないがゆえに、現実的ではない納期や予算を提示してくることがあります。これらの無理難題を調整し解決するため、SEの顧客折衝はストレスの大きな業務になることも多いようです。
スピードが求められる環境だから
SEは、厳しい納期に間に合わせるために、スピードをあげて業務を遂行しなければなりません。特にウォーターフォール型開発(※)では工程が細かく決められており、納期がプレッシャーになりやすいといわれています。
このプレッシャーに耐えながら業務を遂行することは、SEの仕事の大変さのひとつといえます。
※上流工程から下流工程へと順番に開発が進められる開発手法
キャリアアップが難しいから
SEはキャリアアップが難しいといわれています。特に多層の下請け構造にいる場合、上流工程に携わる機会は限られてしまいます。会社によっては、ひたすら開発やテスト業務だけを任されるかもしれません。
せっかく能力やスキルを磨いても、なかなか上流工程に関わることができないと、キャリアアップはイメージしにくいでしょう。
常に新しい技術を学び続けることが必要だから
システム開発で用いられるプログラミング言語やフレームワークは、急速に進化を続けています。SEとして仕事をする以上、これらの最新情報は常にキャッチアップし続けなくてはいけません。
ただでさえ長時間の労働時間に加え、プライベートの時間を削って学び続ける必要があることも、「SEはやめとけ」と言われる理由のようです。
【種類別】システムエンジニアの大変さ
ここまで紹介したように、SEはさまざまな理由で「やめとけ」といわれています。
実際には、SEは複数の種類があり、その種類別に仕事の大変さは多少異なります。ここでは、SEの種類別の仕事の大変さについて詳しく説明します。
社内SEの場合
社内SEは、主に自社内での開発業務に携わります。そのため、メイン業務である開発業務以外にも、社員からの質問に回答する業務が発生します。
社員のITリテラシーは個人差が大きいため、ITに関する初歩的な質問にも対応せねばならず、ITの専門性を高めたい人にとってはストレスに感じるかもしれません。
加えて、社内SEの業務は会社によって大きく異なり、開発業務にはほぼ関われないこともあります。そのため、会社によっては専門性を高めることが難しい場合もあるようです。
客先常駐SEの場合
客先常駐SEは、客先に常駐しながら開発業務を行います。自社ではなく客先に滞在する時間の方が長くなるため、帰属意識が生まれにくいというデメリットがあります。帰属意識の低下はそのままモチベーションの低下につながるケースもあり、仕事そのものをキツイと感じてしまう原因にもなりかねません。
また、客先常駐SEは一般的に、社内SEより給与水準が低いといわれています。ただでさえモチベーション維持が困難であることに加え、給与も低いとなると、仕事自体を大変だと捉えてしまう可能性も高くなります。
「やめとけ」といわれるシステムエンジニアの魅力とは
SEは決して大変なだけの仕事ではありません。ここからは、SEの魅力について紹介します。
モノづくりの楽しさがある
SEは、システム・ソフトウェア・アプリなどを一から作り上げる仕事です。要件定義・設計・プログラミング・保守/運用といった業務が存在し、まさに「デジタル領域におけるモノづくり」といえます。
自分が一から考えたものが実際の形になることは、やりがいもあり、クリエイティブな面白さも感じられます。
専門的なスキルを身に付けられる
SEは業務を通して、プログラム、サーバー、データベース、ミドルウェアなどさまざまなツールを取り扱います。そのため、専門性の高い技術を身に付けられます。
IT業界の技術は常に変化しており、日々新しいスキルを身に付ける必要があります。トレンドを押さえつつ、継続的に専門性を高めていけば、人材としての市場価値も向上させることが可能です。
将来性や需要が見込める
2023年の調査によると、約90%もの企業がIT人材が不足していると回答しています。近年、企業のDX化は進んでおり、システム開発や改修はどの企業でも必要な業務となっています。これらの業務の遂行にはSEの存在が不可欠です。
そのため、SEの人材需要は常に高い状態にあり将来性の高い職業であるといえます。
出典:「DX白書2023」(独立行政法人情報処理推進機構)
プロジェクト終了時の達成感がある
SEは、ひとつのシステムやアプリケーションなどを開発するプロジェクト単位で進行することが多いです。ひとつのプロジェクトの期間は、大体6〜12か月にわたり、大規模なプロジェクトだと2〜3年を要するケースもあります。
プロジェクトの過程には大変なことも多くありますが、その分、無事にプロジェクトが遂行・完了した際の達成感は大きなものがあります。この達成感がそのままSEとしての仕事のやりがいにつながるようです。
【補足】文系システムエンジニアは「やめとけ」?
プログラミングは理系分野で生まれた技術ですが、文系の人でも、もちろんSEになることは可能です。
しかし、文系からSEになるのは「やめとけ」という意見もあります。ここでは、文系SEの強みと弱みについて説明します。
文系システムエンジニアの強み
SEは開発業務だけでなく、顧客との折衝や、プロジェクトメンバーをまとめスケジュール通りに開発を進めるという業務も担います。文系のコミュニケーション能力は、これらの場面でも活きるといえます。
また、クライアントやメンバーとやり取りする際は、メールやチャットでコミュニケーションをとる機会も多いです。文系の文章作成能力は、オンラインコミュニケーションにおいては強力な武器となり得ます。
さらに近年は、海外のクライアントやエンジニアと協力し開発する案件を抱えている企業も増えています。英語力があれば、海外とのコミュニケーションをとる際に大いに役立つでしょう。
文系システムエンジニアの弱み
理系出身のエンジニアは、大学で専門分野としてプログラミングを学んでいた人も多くいます。
文系出身でエンジニアを目指す人は、0からプログラミングについて学習することが多く、すでに専門分野として学んでいた人たちに追いつくには一定以上の努力が必要です。
学び続ける意思がある人は、文系からでもSEを目指すことが可能といえます。
まとめ
SEは大変さもありますが、魅力も多い職業です。未経験からSEを目指したい方は、ぜひNINJA CODEを検討してみてください。
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