プログラミングの世界は広いため、初心者の方はどの言語から手をつけるべきかと迷うことも多いでしょう。しかし、初心者におすすめのプログラミング言語もあります。
例えばWeb(ウェブ)開発に興味がある場合、HTMLやCSSの習得後はWebページに動きを与える役割をもつJavaScriptを習得するのがおすすめです。比較的難易度が低いため、チャレンジしやすいプログラミング言語といえます。
今回は、初心者向けの主要プログラミング言語とそれぞれの特徴、難易度、将来性について解説します。
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初心者におすすめのプログラミング言語の種類一覧
プログラミング言語は現在、マイナーなものを含めると1000以上存在します。しかし、使用頻度や人気に応じて特に注目されるべき言語がいくつかあります。
ここでは、初心者にもおすすめの主要なプログラミング言語を一覧で紹介します。
プログラミング言語 | 特徴 |
PHP | 動きのあるWebサイトを作るための言語です。サーバー側(目に見えない部分)で動作します。 |
JavaScript | Webページに動きをつけるための言語です。主にブラウザ側(目に見える部分)で動作します。 |
Java | スマホアプリや企業向けのシステムを作るためによく使われます。 |
C言語 | 古くから使われている、プログラムの基礎となる言語です。 |
C++ | C言語を元にした、ゲームや大規模なプログラムを作るための言語です。 |
Ruby | Webサービスやアプリケーションの開発に用いられる言語です。 |
Python | 簡単で多用途、特にAIやデータ分析でよく使われます。 |
TypeScript | JavaScriptを改良して、よりミスを減らせるようにした言語です。 |
Go言語 | Googleが作った、速くてシンプルなプログラムを作るための言語です。 |
Swift | iPhoneやMacのアプリを作るためのAppleの公式言語です。 |
Kotlin | Androidのアプリを作るために人気が出てきた言語です。 |
なお、HTMLやCSSも初心者におすすめの言語ですが、どちらも厳密にはプログラミング言語ではありません。
HTMLはマークアップ言語で、Webページの構造を作るための「ラベル付け」や「タグ付け」を行うための言語です。見出し、段落、リスト、リンク、画像などの形で「どのように表示されるか」を決定するために使います。CSSはスタイルシート言語で、HTMLで作られたWebページのデザインや見た目を整えるための言語です。色やフォント、レイアウト、余白など、ウェブページの見た目を指定するために使います。
Web開発に興味がある場合は、プログラミング言語を習得する前にHTMLとCSSから学び始めることをおすすめします。
関連記事:「HTMLとは?初心者向けに概念や基本構造などをわかりやすく解説) 」
プログラミング言語の主な特徴
各プログラミング言語について、特徴やできること、習得難易度を紹介します。
PHP【習得難易度:★★☆☆☆】
PHPは、サーバー上で動作するプログラミング言語で、動きのあるWebサイトを作成するために使われます。例えば、クリックでポップアップを表示したり、フォーム入力の即時チェックを行ったりする機能を追加できます。
習得難易度は中程度で、基本的な知識があれば理解しやすいですが、サーバーやデータベースとの連携が必要なため、少し複雑な点があります。
関連記事:「PHPとは?特徴やできること、将来性などをわかりやすく解説!」
JavaScript【習得難易度:★★★☆☆】
JavaScriptは、Webページに動きを加える言語です。例えば、ボタンをクリックして情報を表示させたり、リアルタイムでデータを更新したりできます。HTMLとCSSだけでは内容が固定化されたシンプルなサイトしか作れませんが、JavaScriptを学ぶことで動きをつけられます。
習得難易度は中程度ですが、実際に使ってみることで理解が深まりやすく、初心者でも試行錯誤しながら学んでいける言語です。
関連記事:「JavaScriptとは何か?基本概念からわかりやすく解説」
Java【習得難易度:★★★★☆】
Javaは、大規模なシステムやAndroidアプリの開発に使われるオブジェクト指向言語です。多くの企業で採用されており、安定性が高く、安全なコードを記述することができます。
なお、オブジェクト指向言語とは、プログラミングでよく使われる方法のひとつです。プログラムのコードを「オブジェクト」という単位に分けて整理するやり方です。これにより、プログラムが読みやすく、修正しやすい形で書けます。
習得難易度はやや高めですが、学べば幅広い開発に対応できるため、キャリアの選択肢が広がります。
関連記事:「【入門】Javaとは?特徴やメリット、需要などを初心者向けに解説」
C言語【習得難易度:★★★★★】
C言語は、組み込みシステムの開発やシステムプログラミングに使われる基本的なプログラミング言語です。コンピューターのハードウェアに近い操作が可能で、高速な処理が求められるプログラムの作成に向いています。
また、C言語は多くの他の言語の基礎であるため、学ぶことでプログラミング全般の理解が深まります。習得難易度は高めで、特にメモリ管理などの低レベルな処理に慣れる必要があります。
C#【習得難易度:★★★★★】
C#は、Microsoftが作ったオブジェクト指向プログラミング言語で、特にWindowsアプリケーションやゲーム開発(Unityを使用した開発)に強みがあります。Javaに似た構文を持ち、他のプログラミング言語に慣れていると学びやすいです。
習得難易度は中程度で、エンタープライズ向けのアプリケーションやゲーム開発に興味がある初心者におすすめです。
Ruby【習得難易度:★★☆☆☆】
Rubyは、読みやすいシンプルな構文のプログラミング言語で、特にWebアプリケーションの開発に適しています。特にRuby on Railsというフレームワーク(※)が有名で、これを使うことで効率的にWebサービスを構築できます。
初心者にも優しく、すぐに使えるスクリプトを作成できる点が魅力です。習得難易度は低めで、Web開発を始めたい方に適しています。
関連記事:
「Rubyとは?Rubyの特徴とできることを初心者向けに解説します」
「Ruby on Railsとは?初心者向けに基本的な特徴を解説!」
※フレームワーク…プログラミングの基礎となる構造や機能があらかじめ組み込まれたツール。フレームワークを用いることで、複雑な機能を簡単に実装できるようになる。
Python【習得難易度:★★☆☆☆】
Pythonは、データ分析や機械学習、人工知能(AI)など、幅広い分野で使用されるプログラミング言語です。シンプルで直感的な文法を持ち、初心者でも学びやすいことが特徴です。
また、大量のライブラリ(※)が提供されているため、複雑な処理を簡単に実装することができます。習得難易度は低めで、特にAIやデータサイエンスに興味がある方におすすめです。
関連記事:「Pythonとは何か?基本概念や使用用途について初心者向けに解説」
※ライブラリ…よく使われる機能をまとめたプログラムのパッケージ。ライブラリを利用することで、すでに書かれたコードを再利用でき、プログラムを効率的に書ける。
TypeScript【習得難易度:★★★☆☆】
TypeScriptは、JavaScriptに型付け機能を加えたプログラミング言語で、大規模なアプリケーションの開発を容易にするために設計されています。JavaScriptと互換性があり、静的な型チェックを行うことで、バグを未然に防ぐことが可能です。
習得難易度は中程度であり、JavaScriptの知識があればスムーズに学習を進められます。特に大規模なプロジェクトでの開発効率を高めたい場合に有効です。
Go【習得難易度:★★★☆☆】
Go(Golang)は、Googleが開発したプログラミング言語で、シンプルさと高速性が特徴です。並行処理が得意で、大規模なWebアプリケーションやクラウドサービスの開発に向いています。
習得難易度は中程度で、シンプルな文法を持つため、初心者でも比較的早く学ぶことができます。
また、プログラムを実行可能な形式に変換する(コンパイル)までの時間が、他のプログラミング言語と比べて短いのも特徴です。大規模なシステムを開発する際もコンパイル時間が短いため、効率的な開発が可能です。
Swift【習得難易度:★★★☆☆】
Swiftは、Appleが作ったプログラミング言語で、macOSやiOS向けのアプリケーション開発に使用されます。コードがシンプルで読みやすく、効率的な開発が可能です。
習得難易度は中程度で、初心者でも学びやすい設計になっており、Apple製品のアプリ開発を目指す方に最適な言語です。
Kotlin【習得難易度:★★★☆☆】
Kotlinは、Androidアプリ開発においてJavaの代替として人気が上昇しているプログラミング言語です。簡潔でエラーの少ないコードを書けることが特徴で、Googleによって公式に推奨されています。
習得難易度は中程度で、Javaの経験があれば学びやすいですが、初心者にも優しい言語設計がされています。Androidアプリ開発における新たな選択肢として注目されています。
初心者向けのプログラミング言語の選び方
プログラミングを学び始める際、どの言語を選べば良いか迷うことがあるかもしれません。初心者には、次の3つのポイントを基準に選ぶと良いでしょう。
1.目標や目的に合った言語を選ぶ
まず、自分が何を作りたいのか、どの分野に興味があるのかを明確にすることが大切です。その後、自分の目標や目的に沿って言語を選びましょう。
Webサイトを作りたいならHTML、CSS、JavaScript、動的なWebアプリならPHPやPythonがおすすめです。アプリ開発に興味があるなら、iOSならSwift、AndroidならKotlinが良い選択肢です。
2.学びやすさやサポート体制を考える
初心者には、比較的シンプルで学びやすい言語を選ぶのがポイントです。例えば、PythonやRubyは構文がわかりやすく、学習リソースも豊富にあります。
参考程度に、今回紹介したプログラミング言語を習得難易度順に並べると、下記の通りです。
・Ruby、PHP、TypeScript、JavaScript
・C#
・Kotlin
・Java、Go、C#、Swift
・C言語(最も難しい)
また、コミュニティが大きい言語を選ぶと、質問や解決策が見つけやすく、学習をスムーズに進められます。
SlashDataの調査では、プログラミング言語のコミュニティのうち、最も規模が大きいのはJavaScriptです。次いで、Python、Java、C#と続きます。
出典:SlashData「SlashData「59% of developers use AI tools & 25.2M JavaScript users」
3.需要のある言語を選ぶ
プログラミングを将来的なキャリアアップにつなげたい場合、需要のある言語を選ぶことも重要です。PythonやJavaScript、Javaは多くの企業で使われており、学んでおくと就職に有利です。どの言語を選ぶかは、自分の目標や興味、将来のキャリアを考慮して決めましょう。
しかし、初心者の方にはまず、シンプルで実践的な言語を学ぶことをおすすめします。その後、さらに他の言語に挑戦し、スキルを広げていくと良いでしょう。
関連記事:「【2024年最新】将来性の高いプログラミング言語12選 !」
まとめ
主要なプログラミング言語は、使用目的や学びやすさに応じて選択することが重要です。HTML/CSSはWebデザインの基礎として初心者向けで、PythonやJavaScriptなどは需要が高く、多くの企業で採用されています。
学びやすさやサポート体制を考慮しつつ、自分の目標に合った言語を選ぶことが成功への鍵です。
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