Javaはオブジェクト指向の代表的な言語です。プラットフォームに依存しない、処理速度がトップクラスで高いなど、さまざまなメリットがあります。今回は、Javaのメリットやオブジェクト指向の意味を解説します。
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【前提知識】Javaはオブジェクト指向の代表言語
Javaはオブジェクト指向の代表的な言語です。そのため、Javaの特徴を掴んで使いこなすためには、「オブジェクト指向」についての理解が欠かせません。そこで、Javaについて学ぶときの前提知識として、オブジェクト指向の概要とメリットを紹介します。
オブジェクト指向とは?
オブジェクト指向とは、役割ごとに処理を部品化し、部品を組み合わせることでシステムを作る考え方です。自動車で例えると、見た目・燃費・エンジンの性能などのように機能を分け、個別に作り込んで最後に組み合わせて完成させるのがオブジェクト指向のイメージです。
Java以外にも、オブジェクト指向言語はあります。代表例は下記の通りです。
C# | ・Javaをもとに、Microsoft社が開発した言語
・学習環境が整っており、習得の難易度は低め |
Python | ・AIやWeb(ウェブ)アプリなど、さまざまな開発が可能
・コードがシンプルで初心者も使いやすい |
Ruby | ・日本人が開発した言語
・シンプルで使いやすく、ライブラリも豊富 |
PHP | ・Webアプリのバックエンドでよく利用されている
・HTMLやCSSとともに使われることが多い |
TypeScript | ・オープンソースで独自性を出しやすい
・JavaScriptとの互換性が高い |
C++ | ・C言語と互換性が高い
・ゲームやスマートフォンアプリの開発でよく利用されている |
Swift | ・iOSアプリ開発でよく利用されている
・習得の難易度は低め |
オブジェクト指向のメリット
オブジェクト指向のプログラミング言語には、主に下記のようなメリットがあります。
・分業しやすい
・バグやエラーを発見しやすい
・作業を効率化できる
オブジェクト指向であると、なぜこのような利点があるのか順に解説します。
分業しやすい
オブジェクト指向の言語では、機能ごとのまとまりでプログラミング領域を切り分けることができます。複数人で分担して作業しやすく、大規模な開発を行いたいときや開発スピードを上げたいときにも対応できるのが特徴です。
バグやエラーを発見しやすい
オブジェクト指向では、処理ごとにコードが分かれているため、バグやエラーがある部分を特定しやすいのが利点です。また、ある処理のバグを修正すれば、その処理が適用されるすべての範囲に修正が適用され、メンテナンスの負担を軽減できます。
作業を効率化できる
オブジェクト指向では、データや機能ごとに、まとまったパーツのようなコードを作成します。同じデータや機能を必要とするほかの製品には、パーツを再利用可能なことから開発作業の効率化を図れます。
【人気の理由】Javaならではのメリットとは?
ほかの言語と比べて、Javaのどのような点が優れているのかを解説します。Javaの主な3つのメリットについて解説します。
1.プラットフォームに依存しない
Javaはコンパイラ言語で、かつJVM(Java仮想マシン)を介して作動するので、プラットフォームに依存しません。コンパイラ言語とは、プログラマーがソースコード(人間が理解しやすい様式)で記述し、それをコンパイラ(プログラム)が機械語に翻訳する仕組みの言語です。また、JVMとは、Javaのプログラムを動かすためのソフトウェアです。
Javaのコンパイラの場合、ソースコードをJVMで動作する機械語(中間語)に翻訳します。JVMは、さまざまなプラットフォームで動くように設計されており、そのプラットフォームがJVMに対応していれば、開発した製品は動作可能です。一度プログラミングすれば多彩なOSで動くJavaを習得すれば、幅広い業務や案件に携われます。
2.処理速度がトップクラスで高い
Javaは、事前にソースコード全体をまとめてコンパイルし、コンピューターを効率的に使えるよう設計されているのが特徴です。そのため、インタープリタ方式(※)と異なり、実行後は都度翻訳する必要がないので、データ処理速度が速いといったメリットがあります。
システムの処理速度が遅いと、ユーザーにとっては大きなストレスです。処理速度は使用時の快適性を大きく左右する、システム設計において重要な要素です。その処理速度が一定以上確保できることは、Javaが人気である理由のひとつといえます。
※インタープリタ方式…ソースコードを1行ずつバイナリコードに翻訳すること。一方、一括で翻訳する方式はコンパイラと言う。
3.セキュリティが強い
Javaは、セキュリティが強いのも大きなメリットです。開発当初から、セキュリティを重視して設計されています。例えば、Javaには下記のようなセキュリティを高める仕組みが搭載されています。
・プログラムが特定のリソースへアクセスするのを拒否できる仕組み
・プログラムを実行する前に、ソースコードが安全かどうかチェックする仕組み
安全性の高いJavaは、銀行や証券会社といった金融機関をはじめとする高度なセキュリティが求められる大規模なシステム開発によく採用されます。また、大きなシステムへの採用率が高いということは、メンテナンスなど保守の需要も多いということです。そのため、JavaやJavaを扱えるプログラマーは、需要が高い傾向にあります。
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Javaは初心者だと難易度が高いので注意!
Javaはメリットが多い言語ですが、初心者が独学で習得するのは難しい傾向にあります。ここでは、Javaの習得難易度が高いといわれる理由や、Javaを効率良く学習する手順について解説します。
Javaの習得難易度が高いといわれる理由
Javaの習得難易度が高いといわれる主な理由は、下記の3つです。
・文法やルールが多い
・コードの記述量が多い
・オブジェクト指向の理解が難しい
Javaは、文法やルールが多いプログラミング言語です。覚えることや理解すべきことが多く、特に初心者は、独学だと挫折しやすくなります。また、ルールが多いことで、コードの記述量も多くなるのがJavaの特徴です。記述量が増えると、記述ミスが発生しやすくなり、思うように実践も進みにくくなってしまいます。
さらにJava習得の難易度を上げているのがオブジェクト指向という考え方です。概念をきちんと理解するために、余計な時間がかかってしまいます。
Javaを効率良く学習する手順
Javaを効率良く学習するには、下記の手順で進めるのがおすすめです。
1.学習目的を明確にする
2.開発環境を整える
3.基礎構文を学ぶ
4.Javaのコーディングを実践する
効率的に学習するには、最初に学習目的を明確にするのが効果的です。Javaを習得してやりたいことによって、重点的に勉強すべき分野や優先順位は変わります。また、目的がはっきりしていると、学習意欲が低下しづらくなるのも利点です。何を開発したいのか、どのような業務に携わりたいのか、などを考えておきましょう。
本格的に学習を始める前に、Javaの開発環境を整えることも大切です。学んだ内容を実際にやってみることで、知識の定着が早くなります。少なくともJDK(Java Development Kitの略。Javaの開発環境)は、必ずインストールしておきましょう。
基礎構文を学ぶにあたっては、プログラミング全体の基礎を学び、そのあとJavaならではの要素(オブジェクト指向など)を学ぶのがおすすめです。また、プログラミングでは知識のインプット量よりもコードのアウトプット量が多いほど、早く力を身に付けられます。学んだコードはすぐに使うことを意識しましょう。
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まとめ
オブジェクト指向の代表言語Javaには、プラットフォームに依存しない高い汎用性・トップクラスの処理速度・高いセキュリティなど、多くのメリットがあります。それだけに需要の多い言語ですが、初心者が独学で習得するには、ハードルが高めなのが難点です。
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