高年収といわれるITエンジニアですが、「20代でも年収が高いなら転職したい」と思う方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、20代のITエンジニアの平均年収やITエンジニア間で年収に差が出る要因、未経験からITエンジニアになる方法などについて解説します。
20代ITエンジニアの平均年収
まずは20代ITエンジニアの平均年収と、ITエンジニアの職種別・雇用形態別の平均年収を紹介します。
全体の平均年収
求人情報・転職サイトdodaの調査によると、20代のITエンジニアの平均年収は約380万円とされています。すべての職業の20代平均年収は352万円なので、20代のITエンジニアの年収は全体からみてやや高いといえるでしょう。
なお、国税庁発表の「令和4年分 民間給与実態統計調査」では、20~24歳の平均年収は273万円、25~29歳の平均年収は389万円となっています。ここから20代全体の平均年収を算出すると331万円となるため、やはりITエンジニアは年収が高い傾向にあるといえます。
出典:
パーソルキャリア株式会社「平均年収ランキング(年齢・年代別の年収情報)【最新版】」
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」
職種別の平均年収
ITエンジニアにはさまざまな職種があり、それぞれ平均年収が異なります。ここでは、ITエンジニアの職種別の平均年収をみてみましょう。
職種 | 平均年収 |
プロジェクトマネジャー | 507万円 |
ITコンサルタント | 474万円 |
データサイエンティスト | 458万円 |
セキュリティエンジニア | 409万円 |
スマートフォンアプリ | 401万円 |
サーバーエンジニア | 393万円 |
ネットワークエンジニア | 376万円 |
SE/プログラマ | 375万円 |
データベースエンジニア | 375万円 |
上記の通り、職種によっては500万円以上の年収を得られる可能性もあります。特にプロジェクトマネージャーは年収が高めですが、20代では難しいのではないかと思う方もいるかもしれません。
しかし、ITエンジニアとして実務経験を積んだり、マネジメント能力を身に付けたりすれば20代でもプロジェクトマネージャーになれる可能性はあります。
IT業界は比較的歴史が浅い産業であり、経営者や従業員のほとんどが若い世代という企業も少なくありません。そのため、20代でもエンジニアとして活躍し、高収入を得られる期待がもてます。
雇用形態別の平均年収
ITエンジニアは、雇用形態によっても年収が変わってきます。
・正社員エンジニアの平均年収:456万円
・派遣エンジニアの平均年収:482万円(時給2283円×8時間×22日×12か月)
・フリーランスエンジニアの平均年収(SE):576万円
正社員エンジニアは雇用されている分安定性が高く、経験やスキルを積めば年収が上がるのが特徴です。なかには1,000万円超の年収を得ている方もいます。
派遣エンジニアは正社員エンジニアよりもやや年収が低い傾向にありますが、残業が発生すると少しだけプラスされるでしょう。
フリーランスエンジニアは案件単価が高く、正社員よりも高い収入を目指せます。ただし、案件が獲得できないと収入がゼロになるリスクがある点に注意が必要です。
出典:
株式会社カカクコム「ITエンジニアの仕事の年収・時給・給料」
Relance「【2023年版】フリーランスエンジニア白書」
20代ITエンジニアと他職種の平均年収を比較
ここまでITエンジニア間での平均年収を比較してきましたが、多職種と比較した場合でも20代のITエンジニアの年収は高いのでしょうか。前述の求人情報・転職サイトdodaの調査から、20代の職種別の平均年収を見てみましょう。
営業系 | 387万円 |
技術系(IT・通信関連) | 380万円 |
技術系(電気・電子・機械関連) | 380万円 |
技術系(建築・土木関連) | 375万円 |
金融系専門職 | 366万円 |
技術系(メディカル・化学・食品関連) | 346万円 |
クリエイティブ系 | 326万円 |
上記の通り、ITエンジニアは一般的に高収入といわれる金融系専門職やそのほかの技術職よりも年収が高いことがわかります。
もちろん職種や所属した企業の規模などによって金額が変わるため、必ずしもITエンジニアのほうが年収が高いとは言い切れません。しかし、高収入を得たい20代にとっては魅力的な職種ではないでしょうか。
出典:
パーソルキャリア株式会社「平均年収ランキング(年齢・年代別の年収情報)【最新版】」
20代ITエンジニアの年収に差が生じるポイント
ほかの職種と比べて年収が高めなITエンジニアですが、人によって年収に差があります。年収の差が生じる主な要因としてあげられるのが、下記の4つのポイントです。
1企業規模
2.所属企業の業界
3.地域
4.使用言語
上記の詳細についてみていきましょう。
ポイント①企業規模
ITエンジニアに限った話ではありませんが、就職した会社の規模は年収に大きく影響します。高い収益を得ている大企業と中小企業では、やはり大企業に就職したほうが年収が高くなるのが一般的です。
また、IT系の企業にも元請けと下請けがあり、仕事が下に流れるほど利益が小さくなることから年収も低くなっていきます。
ポイント➁所属企業の業界
ITエンジニアを必要とする業界は幅広く、どの業界に属する企業に就職するかでも年収が変わります。
例えば、金融業や情報通信業の企業で働くITエンジニアの年収は高めです。一方、宿泊業・飲食業・運輸業などのITエンジニアは年収が低めな傾向にあります。
業界による年収差は、利益率や収益性の違いによるものです。特に金融業は資本が豊富で、企業が高い付加価値をもつサービスを提供しているため、エンジニアに対しても高い報酬を支払う余裕があります。
一方、宿泊業・飲食業・運輸業などは利益率が比較的低く、エンジニアに多くのリソースを割く余裕がないケースも少なくありません。そのため、給与水準が全体的に低めになる傾向があります。
ポイント③地域
どの地域で働くかによっても、ITエンジニアの年収に差が出ます。ITエンジニアもほかの職種と同じく最低賃金が高い地域では年収も高く、最低賃金が低い地域では年収も低くなりがちです。
ただし、東京などの最低賃金が高い地域は家賃や物価が高いため、年収が上がっても手元に残る金額が少なくなる場合があります。収支を考えると、必ずしも最低賃金が高い大都市に住むのが良いとはいえません。
完全在宅で働ける企業やフリーランスであれば住む場所に制限はないので、高収入を得つつ出費を抑えたい方は、そうした働き方を目指すのも良いでしょう。
ポイント④使用言語
データサイエンティストやセキュリティエンジニアなど、職種によって年収が変わる点からもわかる通り、使用するプログラミング言語もITエンジニアの年収に影響します。
例えば、AI開発やビッグデータ分析などの先端技術に強いPythonが扱えるエンジニアは年収が高めです。一方、PHPやJavaScriptのみを扱うITエンジニアの年収は低い傾向にあります。例えば、レバテックキャリアによると、Pythonエンジニアの平均年収は607万円、PHPエンジニアの平均年収は350~650万円が多い傾向です。
出典:
レバテックキャリア「Pythonエンジニアの年収が高い理由は?需要と将来性も解説」
レバテックキャリア「PHPエンジニアの年収はどのくらい?フリーランスの単価相場も紹介」
次世代ITスキルを有していれば年収が上がりやすくなるので、常に先端技術について学び、スキルを磨くことが重要です。
20代未経験で高収入なITエンジニアになるには?
ITエンジニアになりたいと考えているものの、どうすれば未経験からITエンジニアになれるのかがわからない方もいるでしょう。そこで、20代未経験でITエンジニアを目指す方法を紹介します。
需要の高い言語を習得する
ITエンジニアになる場合、何らかのプログラミング言語を習得する必要があります。このとき需要が高い言語を選ぶことが重要です。需要が低い言語だと転職や案件獲得に苦労します。これから習得するのにおすすめの言語は、Java・Python・Rubyの3種類です。
Java | ・長い歴史をもつ汎用性が高い言語
・多くの企業で使用されているため求人数が多く、大企業の求人が見つかることもある ・専門性が高くコードも複雑で学習難易度が高い |
Python | ・AIやデータサイエンスなどの先端技術に強い言語
・コードがシンプルで初心者でも学びやすい ・Web(ウェブ)デザインやスマートフォンのアプリ開発などには向いていない |
Ruby | ・Webアプリの開発に用いられることが多い言語
・日本語の情報が多く初心者でも学びやすい ・AIや機械学習、大規模開発などには向いていない |
言語によって得意不得意や学びやすさが異なるので、各言語を比較して自分に合うものを探してみましょう。
下記の記事にて初心者におすすめのプログラミング言語を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:【初心者必見】おすすめのプログラミング言語10選!選び方も紹介
20代未経験がITエンジニアに転職するコツ
20代未経験でITエンジニアに転職するときは、まず転職の目的とその後のキャリアプランを明確にしましょう。
未経験の業界に転職する場合、面接で「なぜこの業界に転職するのか」と質問されるケースがほとんどです。転職の目的と将来どうなりたいかを考えておくと、中身のある回答ができます。
あわせてIT業界や応募先企業の研究をしっかり行い、志望動機を考えたり自分の強み・弱みを洗い出したりと選考対策をしておくことも大切です。
また、未経験でIT業界に転職する場合は、育成・教育体制が整った優良企業を選ぶのがおすすめです。実践的なスキルや知識を学んだ上で、安心して業務につけるようになります。
さらに、自分の実績やスキルを示すために、ポートフォリオを充実させることも重要です。ソフトウェア開発のプラットフォーム「GitHub」や個人のWebサイトを使って、これまでのプロジェクトやコードを公開する方法があげられます。ポートフォリオを通してコードの質や問題解決力を示すことで、転職が有利に進みやすくなります。
未経験でITエンジニアになるなら「NINJA CODE」がおすすめ
20代未経験でITエンジニアを目指すなら、ぜひ「NINJA CODE」をご利用ください。「NINJA CODE」なら、充実のカリキュラムで未経験からプロを目指せます。
働きながらでも実践的なスキルを身に付けられるだけでなく、面接対策や転職先紹介などのサポートが受けられる転職支援プランがあるのも魅力です。無料体験レッスンもご用意していますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
まとめ
ITエンジニアは平均年収が高く、20代でも高収入を得られる可能性がある職種です。将来性も高く未経験からでもチャレンジできるので、20代のうちに転職を考えてみてはいかがでしょうか。
ただし、独学では限界があるので、プログラミングスクールに通ってスキルや知識を身に付けるのがおすすめです。「NINJA CODE」には人気のJava・Python・Rubyをはじめ、さまざまなスキルが学べるコースがありますので、ぜひご活用ください。