Pythonで自動化できること5選！必要な知識や学び方も紹介

Pythonは、プログラミング初心者から上級者まで幅広い層に支持されている言語です。その理由のひとつが、自動化の分野で強力なツールとなり得る点にあります。

今回はPythonを使って自動化できる代表的な5つの作業を紹介し、それぞれの具体例を挙げながら、どのように業務効率化を図れるかを紹介します。

Pythonで自動化できること5選
Pythonでの自動化に必要な知識
Pythonによる自動化を学べる学習本4選
Pythonの基礎から学ぶなら
まとめ

Pythonで自動化できること5選

これまで人の手で行っていた処理をプログラムが行うことで、仕事における単純な繰り返し作業を削減できます。その「自動化」に使えるのがPythonです。Pythonによって自動化できることを5つセレクトして紹介します。

スクレイピング

スクレイピングとは、Web（ウェブ）サイトから必要な情報だけを抽出する作業のことです。Pythonは不要な情報を取り除き、適切に加工したデータの分析が可能です。例えば、Pythonプログラムを指定の日時に作動させることで、スクレイピング作業を自動化できます。

利用例としては競合情報の収集、ニュース記事の収集、求人情報の収集、ECサイトの情報収集、画像の自動収集などがあげられます。

ExcelやWordの操作

Pythonを活用することで、ExcelやWordの操作を自動化できます。例えば、外部の売上データをまとめる際、自動でExcelファイルデータに反映させることが可能です。これにより、手作業での転記作業が不要になり、工数を削減できるだけでなくミスの予防にもつながります。

また、Pythonを使えば、Wordで文章を新規作成したり、内容を変更したり、画像を貼り付けたりすることも可能です。さらに、Excelの内容をWordに書き起こすなど、複数のアプリケーションを跨いだ操作もPythonを使えば、自動化できます。

具体的な利用例としては、下記のようなものがあります。

・帳票作成
・レポートの自動作成
・リアルタイムでのデータ更新　など

ブラウザ操作

Pythonを利用することでブラウザ操作を自動化して、Webサイトへのログインやフォームへの入力といった作業の手間を大幅に削減できます。

具体的な利用例としては、下記のようなものがあります。

・出勤管理システムの自動打刻
・フォームの自動入力
・Webサイトの自動ログイン　など

画像編集

Pythonを利用することで、画像のサイズや容量の編集、データの収集を自動化できます。これにより、サイト運営担当者の工数を大幅に削減することが可能です。

例えば、Webサイトの表示速度を向上させるために、画像の容量を自動で圧縮するスクリプトを実行できます。手動での圧縮作業が不要になり、サイトのパフォーマンス向上に貢献します。

さらに、指定したWebサイトから画像を自動で収集し、指定したフォルダに保存することが可能です。これにより、コンテンツ作成のための素材集めが効率化されます。

メール関連

Pythonを使用することで、Gmail、Outlook、Yahoo!メールなどのメール作成から送信までを自動化できます。また、受信メールの内容をExcelに書き出すことも可能です。日々のメール処理にかかる時間を大幅に削減し、業務効率を向上させます。

具体的な活用方法としては、下記のようなものがあります。

・メルマガ配信
・顧客サポートの自動応答　など

Pythonでの自動化に必要な知識

Pythonで自動化を行うプログラムを習得するためには、いくつかの重要な知識が求められます。それぞれの知識とその具体例を紹介します。

Pythonの文法

Pythonで自動化を行うためには、ループ処理や条件分岐、入出力などの基礎的な文法を理解していることが必須です。他のプログラミング言語と比べて、比較的簡単な部類に入るため、エンジニア経験者であれば独学でも習得できるでしょう。

ただし、Python単体だけでは自動化できない場合があるため、さまざまなライブラリを使いこなせるスキルが必要です。ほとんどのライブラリは、使い方をまとめたサイトが豊富にあるため、それらを参考に使い方を習得できます。

自動化の対象となるWebアプリケーションの見た目を整えるために、HTMLやCSSの基本的な知識も必要です。HTMLやCSSは比較的簡単なため、エンジニア経験者であればすぐに習得できるでしょう。

データ分析を目的とする自動化を行う場合、統計や数学の基礎知識があれば、さらに精度の高い自動化が可能になります。例えば、データの傾向分析や予測モデルの構築を自動化させることができます。

ライブラリの知識

Pythonでの自動化を行うためには、Python単体だけではなく、さまざまなライブラリを使いこなすスキルが必要です。ライブラリとは、特定の機能や処理を簡単に実行するために用意されたプログラムの集まりで、Pythonの機能を拡張するものです。

例えば、下記のライブラリは自動化の際に役立ちます。

・Selenium
ブラウザの操作を自動化するためのライブラリです。ウェブページへのアクセス、フォーム入力、ボタンクリックなどの操作をプログラムで行うことができます。

・BeautifulSoup
Webスクレイピングのためのライブラリです。HTMLやXMLからデータを抽出する際に使います。

・OpenCV
画像処理のためのライブラリで、画像の読み込み、加工、表示などを行います。

HTMLやCSSの知識

Pythonを使った自動化には、HTMLやCSSの知識があると便利です。HTML（HyperText Markup Language）とはWebページの構造を記述するための言語で、見出しや段落、画像、リンクなどを定義します。

一方、CSS（Cascading Style Sheets）とはWebページの見た目を整えるための言語で、フォントや色、レイアウトなどを指定できます。これらの言語を理解することで、スクレイピングしたデータの整形や、生成するWebコンテンツのデザインを適切に調整することができます。HTMLとCSSは比較的簡単な言語であり、エンジニア経験者なら短期間で習得できるでしょう。

統計や数学の知識

Pythonを使った自動化において、データ分析を行う際には統計や数学の基礎知識が重要です。統計の基礎知識を持っていると、データの傾向を正確に把握し、分析結果の信頼性を高めることができます。例えば、データの平均や中央値、標準偏差を計算することで、データの分布や変動を理解できます。

さらに、微分や行列、確率などの数学の知識があれば複雑なアルゴリズムやモデルを構築し、予測分析や機械学習の精度を向上させることが可能です。

Pythonによる自動化を学べる学習本4選

Python に関する本は数多く存在します。Pythonによる自動化について学べる本を4つ厳選して紹介します。

『世界一やさしいPython RPA自動化ツール開発のはじめ方: 最短1日でマスターできる業務自動化ツール完全攻略ガイド』

RPAに触れたことがない初心者でも実践的に使いこなすことができるように、RPA自動化ツールをPythonで開発する方法を丁寧に解説されています。

『退屈なことはPythonにやらせよう ―ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング』

Pythonを使用した自動化の例や実際のコードを紹介しています。Pythonの基本的な構文から始めて解説されているため、プログラマーでない方が自動化に着手したいと考えたときに役立つ一冊です。

『シゴトがはかどる Python自動処理の教科書』

Pythonを活用してさまざまな作業を自動化する方法を解説している本です。プログラミングの経験がなくても、サンプルコードを使って実際にプログラムを試すことができます。初心者にも理解しやすく、簡単に取り組むことが可能です。

『Python×Excelで作るかんたん自動化ツール』

Pythonの基礎から始め、Excelと連携させて職場で幅広く活用できる自動化ツールを作成する方法を学ぶことができます。

具体的には、Excelでの入力や設定方法の詳細な説明に加え、Pythonがインストールされていない環境でもプログラムを実行する方法が解説されています。初心者でも簡単にPythonとExcelを組み合わせた実用的な自動化ツールを構築するスキルを身に付けることが可能です。

Pythonの基礎から学ぶなら

Pythonは、自動化だけでなく、WebアプリケーションやIoT開発、機械学習など幅広い分野で活用できるプログラミング言語です。今回はPythonの自動化で、できることや自動化を学ぶ方法について紹介しました。本格的な開発を目指してPythonを学びたいと考えているなら、「NINJA CODE」でプログラミングを一から学ぶことをおすすめします。

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