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Rubyでゲーム開発は可能!おすすめのライブラリや必要な知識を解説 - 忍者CODEマガジン

Rubyでゲーム開発は可能!おすすめのライブラリや必要な知識を解説

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プログラミングを習得するなら、ゲームを作ってみたいと思う方も多いのではないでしょうか。ゲーム開発にはさまざまなプログラミング言語が利用されており、それぞれ特徴や利点があります。日本発祥の言語で、学習しやすいといわれるRubyでも、ゲーム開発は可能です。今回は、Rubyでゲーム開発する手順をはじめ、おすすめのライブラリやゲーム開発前に押さえておきたいプログラミング知識について解説します。

Rubyでゲーム開発は可能!

Rubyには、ゲーム開発向けのライブラリが豊富にあり、手軽にゲーム開発を始めることが可能です。ライブラリとは、特定の機能を実現するために必要なコードがまとめられたもので、利用すれば開発の手間を大幅に減らせます。

例えば、描画、音を鳴らす、キーボードやマウスの入力を取得するなど、ゲーム制作の基本的な機能が揃ったライブラリを使えば、ゲーム開発が素早く簡単にできます。

とはいえRubyは、コマンドライン(ユーザーがキーボードからコマンドを打ち込んで処理を実行する)を基本とした言語であるため、複雑なグラフィックをともなうゲームの作成には向きません。

複雑なグラフィックをともなうゲームの場合、必然的に大規模な開発になることが多く、処理の再利用や実行速度を基本とした中~大規模開発向けのC++やC#といった言語が適しています。

これらの言語は、本格的な3Dゲームや高速リアルタイム処理が必要なゲーム開発で利用されています。

数当てゲームやテキストベースの冒険ゲーム、石取りゲーム、じゃんけんゲームなどのシンプルなものであれば、適切なライブラリを使って比較的簡単に開発できるでしょう。

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Rubyでゲームを開発する手順

ここでは、Rubyでゲーム開発する手順を紹介します。下記の4ステップでゲームの公開まで進められます。

ステップ1.開発環境を準備する

まずは、開発環境を準備するところからのスタートです。開発環境とは、Rubyのプログラムを実行するための環境で、テキストエディタとRubyがインストールされたPCが最低限必要になります。

Macには、Rubyが標準でインストールされていますが、Windowsを使用している場合は、Rubyの公式サイトから最新バージョンをインストールしておきましょう。

また、効率的な開発環境を整えるために、「VSCODE」「Ruby on rails」「MySQL」「Git」といったツールをインストールしておくこともおすすめです。

・VSCODE…軽量かつ拡張性に優れたコードエディタ(ソースコードを編集するソフト)です。プログラミング作業を効率化するために欠かせないツールです。

・Ruby on rails…Webサイトやアプリケーションを開発するためのフレームワークです。データベースの操作やコードの再利用が容易に行えるため、開発スピードが飛躍的に向上します。

・MySQL…データを管理するためのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。Ruby on Railsと連携して使用することで、アプリケーションのデータを効率的に保存、管理、検索することができます。

・Git…ファイルのバージョン管理を行うためのツールです。Gitを使うことで、過去のバージョンに簡単に戻ることができるため、誤ってコードを壊してしまった場合でも修復が容易です。

ステップ2.ライブラリの操作方法を覚える

Rubyでゲーム開発を行う場合は、ライブラリを使います。作りたいゲームに適切なライブラリを選択し、見た目のイメージや動きを設定すれば、ゲーム開発が楽になるでしょう。おすすめのライブラリについては、後ほど紹介します。

ライブラリを使用するには、開発環境にライブラリをインストールします。インストールするライブラリの種類によって、開発できるゲームが異なるため、自身が開発したいゲームに適したライブラリを選ぶのが重要です。

ライブラリをインストールしたら、付属のサンプルプログラムを参考にして、プログラムを作ってみましょう。サンプルコードを実行しながら、どのように動作するのかを確認していきます。

ステップ3.開発に必要な言語を学ぶ

ゲームを作成するためには、まずRubyはもちろんのこと、ほかの言語の理解も必要です。Webブラウザ上でゲームを動かすためには、HTMLやCSSといった言語の理解も欠かせません。

HTMLとは、Webページの構造を作成するための言語です。例えば、テキスト、画像、リンクなどをページに配置する際に使用されます。

CSSとは、HTMLで作成した構造に対して、デザインやレイアウトを指定するための言語です。CSSを使うことで、色、フォント、配置、アニメーションなど、ページの見た目を調整できます。

これらを組み合わせることで、ゲームの見た目や動きをカスタマイズできるようになります。

ステップ4.オリジナルのゲームを作ってみる

実際に自分が作りたいイメージをプログラムに書いて、ゲームのストーリーやキャクターを具現化していく工程です。ライブラリを活用して、キャラクターやアイテムの動きやイメージを設定していきます。

サンプルに書いてある通りにプログラミングするのとは違い、自分のイメージをプログラムにするのは、難しいと感じるでしょう。

しかし、プログラマーの仕事では、クライアントの曖昧な要望からイメージを汲み取り、プログラミングで形にしていく力が求められます。オリジナルのゲームを作れるようになれば、仕事にも活かせるレベルまで学習できているかの判断材料にもなるのです。

ゲーム開発の流れは、下記の通りです。

1.どのようなゲームにするのか決める
2.ゲームの仕様書を作る
3.仕様書をもとに、プログラミングを行う
4.不具合がないか確認し、修正を行う(デバック処理)

ステップ5.ゲームを公開する

オリジナルのゲームが完成したら、実際に公開して自分以外の方にもプレイしてもらいましょう。

Rubyで開発したゲームがブラウザゲームであれば、オンラインにアップするだけで公開完了です。ただし、宣伝しなければ誰にも見つけてもらえないので、知人にURLを送ったりSNSで告知したりして、積極的に知らせていく必要があります。

スマホゲームであれば、AppStoreやGoogleストアに公開すると、多くの方に見つけてもらえるでしょう。PCゲームの場合は、有名なゲームプラットフォームであるSteamやEpic Gamesに公開すると見つけてもらいやすいです。

ただし、それぞれのストアに公開するには、下記の登録費用がかかります。

・App Store:年間99ドル≒14,355円(※)
・Google Play:初回のみ25ドル≒3,625円(※)

※2024年8月時点の為替相場に準じ、1ドル≒145円で算出しています。

Rubyでゲーム開発するなら必須!おすすめのライブラリ3選

Rubyでゲーム開発をする際にライブラリを選択しますが、初心者の場合は、数多くあるライブラリの中から選ぶのが難しいと感じる方もいるでしょう。ここからは、ゲーム開発におすすめのライブラリを3つ紹介します。

DXRuby

DXRubyは、Windows用のAPI(※)群であるDirectXを、Rubyで扱うために使用する拡張ライブラリです。ブロック崩しや落ち物ゲームなど、Windows用の簡単な2Dゲームを開発する際に、多くの方が利用しています。

人気の理由のひとつに、シンプルで高速なライブラリであることもあげられるでしょう。Ruby自体はそれほど処理速度が速くありませんが、動作速度の速さを意識して設計されているのが特徴です。

DXRubyを使用すれば、FPS(1秒間に行われるフレーム数)の自動調整をはじめ、画面が切り替わる際の画像の読み込みや描画、キャラクター操作やアクションの際のキーボード、マウス、パッドの入力、シューティングゲームに必要な高速な衝突判定などの機能を使えます。

複雑な処理を行うAPIの提供はないものの、プログラミングの初心者でも使いやすく、楽しみながらプログラミングできる工夫がされているのです。

しかし、Macには対応しておらず、Windowsユーザーのみが使えるライブラリである点に注意しましょう。

※API…ソフトウェアやプログラム同士が情報をやり取りするときの窓口(インターフェース)

Gosu

DXRubyと同じく、2Dゲームの開発をする際におすすめのライブラリです。Mac専用のライブラリなので、Macユーザーでスーパーファミコンのような2Dゲームを開発したいのであれば、Gosuを選びましょう。

Gosuは、2Dゲーム開発に必要な機能は、すべて網羅されています。高度なグラフィックや複雑な仕様を求めなければ、Gosuだけでゲーム開発を完結することが可能です。

DXRubyと同じく、初心者にも人気の高いライブラリなので、Macユーザーであればこちらを選択しましょう。

DXOpal

DXOpalは、RubyでOpalを利用するために必要なライブラリです。Opalとは、RubyからJavaScriptへソースコードを変換するソフトウェアで、ブラウザで動作するゲームを作成できます。

DXRubyの基本機能をWeb(ウェブ)環境に移植しているため、DXRubyユーザーにも馴染みやすいのが特徴です。

DXOpalを使用すれば、2Dゲームを中心としたさまざまなゲームが開発できます。具体的には、移動や敵と戦闘して進むアクションゲームはもちろん、パズルゲームやシューティングゲーム、シミュレーションゲームなどが開発可能です。

RubyとWeb技術の基本的な知識があればすぐに開発を始められるため、初心者にも導入しやすいでしょう。

Rubyのゲーム開発前に押さえておきたいプログラミング知識

Rubyのゲーム開発をする前に、最低限押さえておきたいプログラミング知識について紹介します。

条件分岐・ループ文について

ゲーム開発において、条件分岐とループ文の理解はとても重要な項目です。ゲームでは、プレイヤーの入力や状況に応じて動作を変えるため、この2つの理解が基本的な構成要素になります。

条件分岐とは、ある条件が成り立つかどうかによって、次に実行する処理を変えることです。例えば、テストの点数が60点以上なら「合格」と出力し、60点未満なら処理を終了するというイメージがわかりやすいでしょう。

ループ文とは、ある一定のルールに従って処理を繰り返すことを指します。ゲーム開発では、通常のプログラミングとは異なり、ゲームが起動している間ループし続ける処理が基本です。例えば、1から1000までの数字を順番に表示させるような動作が該当します。

条件分岐とループ文の知識があれば、ゲームの動作を思い通りに制御し、プレイヤーに対して豊かな体験を提供できるゲーム開発が可能です。

オブジェクト指向について

Rubyは、オブジェクト指向を採用したプログラミング言語です。オブジェクト指向とは、役割ごとに処理を部品化し、これらの部品を組み合わせてシステムを作る考え方を指します。

部品化した処理は、再利用できるため開発にかかる時間を短縮することが可能です。また、処理に不具合や改修があった場合も、1つの処理を修正すれば使いまわした箇所すべてに適用されるため、スピーディーな開発ができます。

オブジェクト指向には、オブジェクトの設計図であるクラス、クラスを具現化したインスタンス、クラスに命令する動作のメソッドという概念が存在します。

例えば、犬型ロボットを開発する場合は、「犬」がクラスになり、「犬型ロボット」がインスタンスに該当します。「吠える」などの動作がメソッドを指します。

また、このようなRubyの知識を体系的に身に付けたい方は資格取得も検討しましょう。詳しくは下記の記事でも解説しています。

関連記事:Ruby技術者認定試験とは?試験内容や難易度、合格するためのコツを解説

配列やハッシュの操作

複数のデータを管理するために、配列やハッシュを使いこなす必要があります。プレイヤーのアイテムリストや、敵キャラクターの情報などを管理する際に役立つものです。

配列は要素の指定に「0」から始まるインデックスを使います。Hashはインデックスに任意の文字列「キー」を指定し、要素に「バリュー」を指定します。

メソッドの理解と活用

メソッドの概念を理解し、活用できるスキルも重要です。メソッドとは、コードを再利用しやすくするために、処理をひとつにまとめたものです。これにより、コードの整理とメンテナンスが容易になります。

デバッグのスキル

エラーを見つけて修正する能力は、ゲーム開発において非常に重要です。デバッグ処理の仕方を事前に身につけておきましょう。

基本的にはputsやp、ppなど、メソッドを使います。前述したRuby on Railsでも、デバッグ処理を行うことができます。

まとめ

Rubyにはゲーム開発向けのライブラリが用意されており、手軽にゲームを開発できます。まずは開発環境を準備し、ライブラリの操作方法に慣れた後、作りたいイメージをプログラムとして記述していきましょう。

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