Pythonは他の言語と比べてシンプルな文法で組み立てられるため、初心者でも効率良く学ぶことができます。Pythonのプログラミングを始める際は、まず基本的な概念を理解することが重要です。
今回は、Pythonの基本的なプログラミングスキルを向上させるための練習問題や、おすすめの学習サイト、アプリ、書籍を紹介します。
Pythonのプログラミングの準備方法
Pythonのプログラミングを始めるためには、まず環境の準備が必要です。ここでは、Pythonを学習するための準備方法について、初心者向けにわかりやすく解説します。
Pythonのインストール
Pythonを使用するには、PCにPythonをインストールする必要があります。Pythonは公式サイトから無料でダウンロードできます。ダウンロード後、インストーラーを起動し、画面の指示に従ってインストールを進めてください。WindowsやMacなど、さまざまなOSに対応しており、特別な設定をせずとも、基本的なインストールは簡単です。
Pythonの実行環境の確認
インストールが完了したら、Pythonが正しくインストールされているかを確認します。Pythonを用いるには、コマンドプロンプト(Macの場合はターミナル)というツールが必要です。PC上の検索バーで「コマンドプロンプト」と入力し、表示された「コマンドプロンプト」というアプリケーションを開きます。画面上で「python –version」と入力し、インストールされたバージョンが表示されれば、インストールは成功です。
Pythonの記述
Pythonの環境が整ったら、実際にPythonのコードを書いてみましょう。テキストエディタを開き、Pythonのコードを記述してください。ここでは、例として「Hello, world!」と表示させるプログラムを記述します。
書き終えたら、それをPythonファイル(拡張子「.py」)として保存してください。ここでは、仮に「test.py」というファイル名で、デスクトップに保存します。
Pythonの実行
最後に、Pythonを実行します。先ほど使用したコマンドプロンプトを開き、下記コマンドを入力した上で、エンターキーを押してください。
python test.py
「Hello, world!」と表示されれば、Pythonのプログラムが実行されています。
Pythonのプログラミングを練習してみよう!
ここでは、Pythonの基本的なプログラミングスキルを向上させるための練習問題をいくつか紹介します。
これらの演習を通じて、変数、リスト、if文、for文の使い方を学びましょう。
演習1:変数
変数とは、プログラムでデータを保存するための箱のようなものです。ここでは、文字列を変数に代入して、それを出力するプログラムを作成します。
# 文字列を変数に代入
message = “こんにちは、Pythonの世界へようこそ!”
# 変数の内容を出力
print(message)
解説:
このプログラムでは、messageという変数に「こんにちは、Pythonの世界へようこそ!」という文字列を代入し、それを、print関数を使って出力しています。変数にデータを保存することで、後からそのデータを簡単に利用できます。
演習2:リスト
リストとは、いくつかのデータをひとつにまとめて扱うためのデータ構造です。次に、リストを定義して、そのリストの一番、最後の要素を出力するプログラムを作成します。
# リストを定義
fruits = [“リンゴ”, “バナナ”, “オレンジ”]
# リストの一番、最後の要素を出力
print(fruits[-1])
解説:
このプログラムでは、fruitsというリストに「リンゴ」「バナナ」「オレンジ」という3つの要素を格納しています。print(fruits[-1])でリストの一番、最後の要素である「オレンジ」を出力します。リストのインデックスに-1を使うことで、リストの最後の要素を簡単に取得できます。
演習3:if文
if文は条件に基づいて異なる処理を行うための制御構造です。下記では、条件に応じて「〇」「×」「△」を出力するプログラムを作成します。
# 条件に基づく出力
number = 10
if number > 10:
print(“〇”)
elif number == 10:
print(“×”)
else:
print(“△”)
解説:
このプログラムでは、numberという変数の値に基づいて異なるメッセージを出力します。numberが10より大きければ「〇」、numberが10と等しければ「×」、それ以外の場合は「△」を出力します。if文を使うことで、複数の条件を柔軟に処理できます。
演習4:for文
for文は繰り返し処理を行うための制御構造です。次に、下記のようなパターンを出力するプログラムを作成します。
**
***
****
*****
# パターンを出力
for i in range(1, 6):
print(“*” * i)
解説:
このプログラムでは、for文を使って1から5までの数字を順番に取り出し、その数だけ*を繰り返して出力します。“*” * iのように文字列を数字で掛け合わせることで、同じ文字を繰り返し表示することができます。つまり、for文を使うことで、簡潔に繰り返し処理を実現できるのです。
Pythonのプログラミング練習におすすめの学習サイト
Pythonのプログラミングを独学で学ぶためには、効果的な学習サイトを活用することが重要です。ここでは、Pythonのプログラミング練習に最適な学習サイト(※)を紹介します。
※下記の提供内容・料金は、2024年8月時点の情報です。
Progate(プロゲート)
Progateは、初心者向けに設計されたオンラインプログラミング学習サイトです。Pythonを学ぶためのコースが充実しており、基礎から応用まで段階的に学べます。
スライド形式の教材と実践的な演習問題が組み合わされており、視覚的に理解しやすいのが特徴です。また、コードを書きながら学ぶことで、すぐに実践に役立つスキルを習得できます。多くの学習者から高評価を得ており、初学者から中級者まで幅広く利用されています。
料金は月額990円からで、一部のレッスンは無料でも利用可能です。
ドットインストール
ドットインストールは、短時間で効率的にプログラミングを学べる動画チュートリアルサイトです。Pythonの基本から実用的なスクリプト作成まで、わかりやすい動画で解説されています。
1回のレッスンが約3分と短く、隙間時間を利用して学習できるのも魅力的です。また、実際の開発環境に近い形で学ぶことができるため、実務に直結したスキルを身に付けるのに適しています。初心者でも無理なく続けられる構成になっています。
無料プランでもレッスン動画の使用や学習の記録が利用できますが、月額1,280円(月々払い)のプレミアムプランに加入すると現役エンジニアへの質問やプレミアム動画の視聴が可能になります。
PaizaラーニングPython3入門編
Paizaラーニングは、実際のコーディングを通じてプログラミングスキルを向上させることを目的とした学習サイトです。
また、基礎から実践まで幅広い内容をカバーしており、実際のプログラミング課題に取り組むことで、即戦力となるスキルを取得できます。
オンラインジャッジシステムを使って、自分のコードの正確性をその場で確認できるのが特徴です。学んだ内容をすぐにアウトプットすることで、効率良くスキルを磨けます。
無料プランと有料プラン(1か月プランの場合は月額1,480円)に分かれており、有料プランに加入すると、視聴可能な動画本数や講座の演習問題数が増え、効率的に学習が進められます。
Pythonのプログラミング練習におすすめの学習アプリ
学習アプリを使えば、移動中でも手軽にPythonのプログラミングを勉強できます。ここでは、Pythonのプログラミング練習におすすめの学習アプリ(※)を紹介します。
※下記の提供内容・料金は、2024年8月時点の情報です。
Pythonプログラミング入門
Pythonプログラミング入門は、初心者向けに設計されたアプリで、Pythonの基本的な概念から始まり、徐々に高度なトピックに進んでいきます。
このアプリは、インタラクティブな演習と実践問題を豊富に含んでおり、学習者が実際にコードを書きながら学べるよう工夫されています。特に、各章に設定されたクイズやテストが理解度を確認するのに役立ちます。
また、無料で利用できるのも魅力的なポイントです。
Schoo
Schooは、オンライン教育プラットフォームのひとつで、Pythonのコースが充実しています。専門家によるビデオ講義を視聴しながら、リアルタイムで質問やディスカッションができるのが特徴です。
また、コースごとに用意されたプロジェクトを通じて、実践的なスキルが身に付きます。特に、初心者から中級者までの幅広いレベルに対応したコースが用意されており、独学でプログラミングを学びたい方に最適です。
無料プランでもほとんどの生放送授業を視聴できますが、有料のプレミアムプラン(月額980円)では過去すべての録画授業や、限定の生放送を視聴できます。
Udemy
Udemyは、世界中で人気のオンライン学習プラットフォームで、多種多様なPythonコースを提供しています。各コースは動画、テキスト、クイズ、実践課題などを組み合わせて構成されており、学習者は自分のペースで学べます。
特に、Udemyのコースは更新頻度が高く、最新のPythonバージョンやトレンドに対応している点が魅力です。
費用はコースによって異なりますが、一度購入したコースは無期限でアクセス可能なので、何度でも復習ができるのも利点です。
Pythonのプログラミング練習におすすめの書籍
Pythonを独学で勉強中の方や、これからプログラミングスキルを向上させたい方にとって、書籍は重要な学習ツールです。ここでは、Pythonのプログラミング練習におすすめの書籍(※)を紹介します。
※下記の価格は、2024年8月時点の情報です。
独習Python
この書籍は、Python初心者から中級者までを対象とした包括的なガイドブックです。
Pythonの基本構文から始まり、データ操作やオブジェクト指向プログラミング、さらにはWeb(ウェブ)開発やデータサイエンスの基本までカバーしています。各章の終わりには練習問題があり、学んだ内容を実践することができます。
また、コード例が豊富に掲載されているため、実際に手を動かしながら学習を進められるのもメリットです。
価格は3,300円です。
Python[完全]入門
この書籍は、Pythonの基本から応用までを網羅した一冊です。初心者でも理解しやすいように丁寧に解説されており、Pythonの基礎知識から始まり、Webアプリケーションの開発、データ分析、機械学習まで幅広く学べます。
特に、各章で実際のプロジェクトを通して学ぶ形式になっており、実務に役立つスキルを取得できます。また、最新のPythonバージョンに対応しているため、最新の技術動向にも触れることが可能です。
価格は3,190円です。
Pythonチュートリアル 第4版
この書籍は、公式ドキュメントをベースにしたPythonの基本書です。Pythonの開発者によって書かれたこのチュートリアルは、Pythonの基本的な使い方から始まり、標準ライブラリの活用方法までを詳細に解説しています。
特に、Pythonの基本をしっかりと押さえたい方におすすめで、各章の内容は実際のプログラミングシーンで役立つものばかりです。具体的なコード例とともに、理論的な背景も丁寧に説明されているため、基礎を固めるのに適しています。
価格は1,980円です。
Pythonのプログラミングの基礎から実践までしっかりと身に付けたいなら
Pythonのプログラミングを基礎から実践まで学び、自分で作りたいものを作れるレベルになりたい方には「NINJA CODE」がおすすめです。「NINJA CODE」では、現役のクリエイターが監修する実践的なカリキュラムを提供しており、未経験からプロを目指せます。
また、買い切り型で追加費用は必要ないため、学習に費やすコストが無駄になりません。習得後のキャリアサポートも充実しており、学んだスキルを活かして次のステップに進むことができます。さらに、Pythonスクールでは、タスク管理アプリの開発、自動化ツール(Webスクレイピング)などの開発を通じて、Pythonの実践的なスキルを磨けます。詳細は下記のリンクからご確認ください。
まとめ
Pythonは、初心者でも学習しやすいプログラミング言語として人気があります。変数、リスト、if文、for文といった基本的な概念を理解し、実践的な練習を通じてスキルを向上させましょう。学習サイトやアプリ、書籍を活用し、Pythonのより深い知識を身に付けることも重要です。