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PythonでWebアプリを開発する手順をわかりやすく解説! - 忍者CODEマガジン

PythonでWebアプリを開発する手順をわかりやすく解説!

基礎知識

Web(ウェブ)アプリケーションを開発したいと考えているものの、どのプログラミング言語を選べば良いのか迷っている方は多いのではないでしょうか。なかでもPythonは、シンプルな文法と豊富なライブラリで人気の高い言語のひとつです。

今回は、PythonでWebアプリを開発するメリットや、実際の開発手順について解説します。

PythonでWebアプリを開発するメリット

Pythonは人気の高いプログラミング言語です。ここでは、PythonでWebアプリを開発する際のメリットを具体的にみていきましょう。

効率的に開発できる

Pythonの特徴のひとつに、文法のシンプルさがあります。短いコードで効率的なプログラミングが可能なため、開発時間だけでなく、デバッグ(※)の時間も短縮できます。

コードが理解しやすいことから、チーム開発においてもスムーズな協働が期待できるでしょう。

※デバッグ…コードのエラーやバグを修正すること。

多くの情報やノウハウが公開されている

Pythonは人気の高いプログラミング言語であり、豊富な学習リソースに恵まれています。初心者から上級者まで、レベルに合わせた書籍や解説記事、動画コンテンツを利用できるでしょう。

開発者が蓄積したノウハウにもアクセスしやすいため、問題解決のヒントを得やすい言語といえます。

フレームワークが豊富

Pythonには、Webアプリに必要な基本機能をパッケージ化した多様なフレームワークが用意されており、開発効率を大幅に向上させることができます。目的に応じて適切なフレームワークを選択することで、コーディングの手間を大幅に減らせるでしょう。

Django(ジャンゴ)

Djangoは、Webアプリ開発に必要な機能を包括的に提供するフルスタックフレームワークです。下記のような汎用性の高い機能が標準装備されているため、初心者でも扱いやすいのが特徴です。

・管理画面
・ユーザー認証
・ストレージシステム など

YouTubeやInstagramなどの有名サービスでも採用されています。

Flask(フラスク)

Flaskは、極めて軽量なPythonフレームワークです。Djangoほど多機能ではない分、少ないコード量で簡単なWebアプリを作成でき、習得が容易です。初心者にも扱いやすくチュートリアルも充実しているため、学習しやすい環境といえるでしょう。

Bottle(ボトル)

Bottleは、Pythonの標準ライブラリだけで構成されているため、小規模なWebアプリの迅速な開発に適しています。極めてシンプルかつ軽量なマイクロフレームワークで、ソースコードは「bottle.py」という単一のファイルにまとめられています。Pythonの知識だけでなく、フレームワークの使い方も一緒に身に付けるのに適しているでしょう。

Tornado(トルネード)

Tornadoは高速処理に特化したPythonフレームワークです。同時接続の処理が可能で、高速なプログラムの作成に適しています。ただし、日本語の解説情報は比較的少ないことに注意が必要です。

ライブラリも豊富

Pythonには、汎用性の高いコードや使いやすい関数をパッケージ化した多種多様なライブラリが用意されています。フレームワークと並んでライブラリを適切に活用することで、開発効率を大幅に向上させることが可能です。

高度な数値計算や機械学習など目的に応じた最適なライブラリを選択することで、プログラミング作業をより素早く進められるでしょう。

sys

sysは、Pythonインタプリタ(※)の機能を提供する汎用性の高い基本ライブラリです。例えば「exit関数」を使用してプログラムを強制終了させられます。Pythonプログラミングにおいて、広く活用されているライブラリです。

※Pythonインタプリタ…Pythonで記述したプログラムを実行するソフトウェア

time

timeライブラリは、Pythonプログラムで時間の経過を扱うために使用されます。

・現在時刻の取得
・処理の一時停止
・実行時間の計測 など

より詳細な日付や時刻を扱う場合に使うのが一般的です。

NumPy

NumPyは、C言語やFortranで開発された高速な数値計算ライブラリです。行列計算を迅速に行うことができ、大量のデータ処理や機械学習にも適しています。プログラムの計算処理能力の向上が期待できるでしょう。

Scikit-learn

Scikit-learnは、AI開発や機械学習の分野で広く使われているオープンソースライブラリです。教師あり学習と教師なし学習の両方に対応しており、正解データの有無に関わらず機械学習モデルを構築できます。無償で利用可能な点が魅力です。

Pillow

Pillowは、Pythonで下記のような基本の画像処理を実行するためのライブラリです。

・画像の読み込み
・リサイズ
・トリミング
・回転

OpenCVなどほかの画像処理ライブラリもありますが、まずはPillowの使い方を習得すると良いでしょう。

OSを問わず開発環境が導入できる

Pythonは、Windows、Mac、Linuxなど幅広く対応しているため、OSに依存せず導入できます。異なるOS間でもコードを書き換えることなく利用可能で、利便性が高いといえるでしょう。

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Pythonで開発されたWebアプリケーションの例

Webアプリケーションは、Webブラウザ上で動作するアプリケーションのことを指します。ネイティブアプリケーション(※)とは異なり、インストール不要で利便性が高いのが特徴です。

実際にPythonを使って開発されたWebアプリケーションの具体例を通して、Pythonの活用範囲の広さを実感してみましょう。

※ネイティブアプリケーション…アプリケーションストアからデバイスにダウンロードして使用するアプリのこと。

YouTube

YouTubeでは、膨大な量の動画データから検索キーワードに関連する動画を即座に見つけ出し、検索結果に表示する機能にPythonが活用されています。Pythonの強みである大量データの収集・分析能力が、この検索機能の実現に役立っているのです。

Instagram

Instagramは、Pythonのフレームワーク「Django」を採用しています。Djangoを使うことで、シンプルなコーディングで多様な機能を実装することが可能となりました。急激なユーザー数の増加に対応するため、開発の容易さと迅速性を重視してPythonが導入されています。

Spotify

Spotifyは、Pythonのデータ分析機能を活用して開発された音楽配信サービスです。Pythonの豊富な数値計算ライブラリが、楽曲データの分析を支えています。「Spotify API」を使用すれば、人気楽曲や年代ごとの楽曲などのデータ収集や解析に役立ちます。

Dropbox

Dropboxは、すべてのプログラムをPythonで記述しています。世界中のユーザーに安定したサービスを提供するためには、高速な処理速度が求められます。

Pythonは少ないコード量で開発できるため、Dropboxの開発に適しているのです。

Pinterest

Pinterestの開発では、Pythonのフレームワークの中でDjangoが主に使われています。

Pythonを活用することで、データの同期速度が速く、異なるデバイス間でのファイル共有が簡単に行えます。急増するユーザー数にも柔軟に対応できるのが特徴です。

Pythonを使ったWebアプリの開発手順

ここからは、PythonでWebアプリを開発する際の具体的な手順についてみていきましょう。開発の流れを3つのステップに分けて解説します。

【ステップ1】開発環境の準備

Pythonを使ったWebアプリ開発の第一歩は、開発環境の構築です。

アプリケーションをインストール

Pythonを使ったWebアプリ開発には、まずコードを記述するためのエディタ機能やエラーをチェックするためのデバッグ機能など、開発環境のインストールからスタートします。

・PyCharm(パイチャーム):Pythonのフレームワークとの親和性が高い
・Visual Studio (ビジュアル スタジオ):マルチOS対応で操作性に優れる
・Eclipse(エクリプス):多機能な万能型IDEとして知られている

Pythonのインストール

Pythonのインストールでは、使用するOSに対応した最新バージョンを公式サイトからダウンロードします。統合開発環境の整備とあわせて、適切なPythonのバージョンを選択してインストールしましょう。

Webサーバの導入

Pythonを用いたWebアプリケーション開発では、下記のWebサーバの導入が適しています。

・Nginx(エンジンエックス):レスポンスが速く同時接続に強い
・Apache(アパッチ):重い処理を得意とする

プロジェクトの要件や開発者の経験に合わせて選択しましょう。

【ステップ2】フレームワークを活用した開発

Pythonには多様なフレームワークが用意されており、ログイン機能やユーザー管理機能などの汎用的なコードがまとまっています。要件に応じて最適なフレームワークを選択することで、効率的な開発が可能です。

Pythonを使ったWebアプリ開発では、HTML/CSSやJavaScriptなどもあわせて使用するため、事前の習得が必要です。

【ステップ3】Webアプリの公開

Webアプリケーションの開発が完了したら、公開前に必ずテストを実施し、動作確認を行いましょう。Pythonのフレームワークに組み込まれたテストやデバッグのツールを活用して入念にチェックします。

Webアプリケーションの信頼性と安定性を確保するためには、テストとデバッグが不可欠です。

1.何度かテストを重ねながら修正
2.問題がないことを確認
3.開発が完了したWebアプリケーションをインターネット上のサーバにデプロイ
4.公開後に問題が発生しなければ開発は終了

まとめ

Pythonは人気の高いプログラミング言語で、Webアプリ開発に広く活用されています。文法がシンプルでエラーが起きにくく、豊富なフレームワークやライブラリを備えているのが特徴です。YouTubeやInstagramなど、有名なWebアプリケーションの多くがPythonで開発されています。

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