PHPにはさまざまなデータ構造がありますが、その中でも特に重要な役割を果たすのが「配列(Array)」です。配列は、複数の値をひとつの変数に格納することができる強力な機能を持っています。
本記事では、PHPの配列について詳しく解説し、その使用方法やメリットについて一挙にご紹介します。
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PHPの配列(Array)とは
配列とは、複数の要素を一つの変数にまとめて格納するデータ構造のことを指します。
これにより、複数の値を効率的に管理し、処理することが可能となります。PHPの配列は、異なるデータ型の要素を混在させることができるため、非常に柔軟な使い方ができます。例えば、数値、文字列、オブジェクトなど、さまざまなデータを配列に格納できます。
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PHPの配列(Array)の使用用途
リストや集合の管理
配列は、複数の値を順序を持って格納するのに便利です。
例えば、商品リストやユーザーのデータなど、一覧性が重要なデータを配列に格納して管理できます。これにより、データの追加や削除、変更などが簡単に行えます。
データの組み合わせ
複数の要素をまとめて扱いたい場合にも、配列が役立ちます。
例えば、個別の情報を組み合わせて一つのデータとして扱いたい場合や、関連する情報をセットで保持したい場合に便利です。
ループ処理
配列は、forループやforeachループと組み合わせることで、効率的なデータ処理が可能です。一つ一つの要素に順番にアクセスして処理を行うことで、大量のデータを効率よく操作できます。
foreach構文の使い方については下記の記事で解説しているので参考までにご覧下さい。
キューとしての使用
配列は、データを先入れ先出し(FIFO:First-In First-Out)のキューとして使用することもできます。新しい要素を配列の最後に追加し、最初の要素を取り出すことで、データを管理できます。
スタックとしての使用
配列は、データを後入れ先出し(LIFO:Last-In First-Out)のスタックとして使用することもできます。新しい要素を配列の最後に追加し、最後の要素を取り出すことで、データのスタック操作ができます。
連想配列としての使用
配列は、インデックスに数値以外のキー(キーと値のペア)を持つ連想配列としても利用できます。例えば、ユーザーIDをキーとしてそのユーザーの情報を保持するなど、より柔軟なデータ管理が可能です。
初心者の方でもこれらの使用用途を理解し、実際にプログラムで活用することで、PHPの配列の便利さを体感できるでしょう。
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PHPの配列(Array)を使用するメリット
PHPの配列を使うことには、多くのメリットがあります。配列の利点を理解することで、より効率的かつ柔軟なプログラムを構築できるでしょう。
複数の値を一つの変数に格納できる
配列は、複数の値を一つの変数にまとめて格納することができます。
これにより、関連するデータをグループ化し、簡潔なコードで取り扱うことが可能です。たとえば、複数のユーザー名や商品名を個別の変数に格納する代わりに、配列にまとめて管理できます。
データの追加や削除が容易
配列を使用すると、データの追加や削除が非常に簡単に行えます。
配列の末尾に新しい要素を追加したり、特定の要素を削除したりすることができます。これにより、動的なデータの変更が容易に行えるため、柔軟なプログラムを構築できます。
ループ処理が効率的
配列はループ処理との相性が抜群です。forループやforeachループを用いて、配列の要素に順番にアクセスできます。これにより、大量のデータを一括処理する際に効率的に作業できます。
// 配列の要素をループ処理で取得する例
$fruits = array("りんご", "バナナ", "オレンジ");
foreach ($fruits as $fruit) {
echo $fruit . "<br>";
}
便利な関数が豊富
PHPは配列を扱うための便利な関数が豊富に用意されています。
配列をソートするための関数や、特定の値を配列から検索するための関数などがあります。これらの関数を上手に活用することで、データの操作が簡単になります。
異なるデータ型を組み合わせられる
PHPの配列は、異なるデータ型の要素を組み合わせて格納することができます。文字列、数値、オブジェクトなど、様々なデータを配列に含めることができるため、柔軟性が高く、より複雑なデータ構造を扱うことができます。
PHPの配列(Array)の書き方
基本的な配列の作成
PHPでは、array()関数を使用して基本的な配列を作成します。以下は、果物のリストを格納する配列の例です。
// 基本的な配列の作成
$fruits = array("りんご", "バナナ", "オレンジ");
このように、array()関数の中に要素をカンマで区切って記述します。要素は0から始まるインデックスでアクセスできます。
// 配列の要素にアクセス
echo $fruits[0]; // 出力: りんご
echo $fruits[1]; // 出力: バナナ
echo $fruits[2]; // 出力: オレンジ
連想配列の作成
連想配列は、キーと値のペアを持つ配列です。配列の要素に名前(キー)を付けて格納します。以下は、人物の情報を連想配列に格納する例です。
// 連想配列の作成
$person = array(
"name" => "John",
"age" => 25,
"occupation" => "Engineer"
);
連想配列の要素には、キーを指定してアクセスします。
// 連想配列の要素にアクセス
echo $person["name"]; // 出力: John
echo $person["age"]; // 出力: 25
echo $person["occupation"]; // 出力: Engineer
多次元配列の作成
多次元配列は、配列の中に別の配列を格納する方法です。これにより、より複雑なデータ構造を扱うことができます。以下は、2人のユーザー情報を含む多次元配列の例です。
// 多次元配列の作成
$users = array(
array("name" => "Alice", "age" => 30),
array("name" => "Bob", "age" => 28)
);
多次元配列の要素には、インデックスとキーの組み合わせでアクセスします。
// 多次元配列の要素にアクセス
echo $users[0]["name"]; // 出力: Alice
echo $users[1]["age"]; // 出力: 28
これらの方法を覚えると、PHPの配列を効果的に使用できるようになります。配列はPHPプログラミングにおいて欠かせない重要な概念ですので、しっかりと理解しておきましょう。
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PHPの連想配列とは
連想配列の作成
連想配列は、基本的な配列と同じようにarray()関数を使用して作成します。以下は、連想配列の例です。
// 連想配列の作成
$person = array(
"name" => "John",
"age" => 25,
"occupation" => "Engineer"
);
この例では、”name”、”age”、”occupation”というキーに対してそれぞれ値を設定しています。これにより、名前、年齢、職業といった情報をキーで識別できるようになります。
連想配列の要素にアクセス
連想配列の要素には、キーを指定してアクセスします。以下は、連想配列の要素にアクセスする例です。
// 連想配列の要素にアクセス
echo $person["name"]; // 出力: John
echo $person["age"]; // 出力: 25
echo $person["occupation"]; // 出力: Engineer
キーを使って特定の要素に直接アクセスできるため、データの取得や更新が簡単に行えます。
連想配列の追加・削除
連想配列に新しい要素を追加するには、新しいキーと値のペアを指定します。また、特定の要素を削除するには、unset()関数を使用します。以下は、連想配列に要素を追加・削除する例です。
// 連想配列への要素の追加
$person["email"] = "john@example.com";
// 連想配列から要素の削除
unset($person["age"]);
このようにして、連想配列の要素を動的に変更できます。
連想配列は、キーを使ってデータを管理するため、特定の情報を効率的に取得・操作するのに役立ちます。データベースの結果やJSONデータを扱う際など、多くの場面で利用されます。
PHPの多次元配列とは
PHPの多次元配列は、配列の中に別の配列を格納する特殊な構造の配列です。これにより、より複雑なデータを階層的に管理できます。例えば、2次元配列は行と列から成るテーブルのような構造を表現できます。
多次元配列の作成
多次元配列は、配列の中に別の配列を配置することで作成します。以下は、2次元配列の例です。
// 多次元配列の作成
$students = array(
array("Alice", 25, "女性"),
array("Bob", 28, "男性"),
array("Eve", 22, "女性")
);
この例では、それぞれの要素が名前、年齢、性別の情報を持つ配列です。$students配列は3つの要素(配列)を持ち、それぞれの要素には3つの値が格納されています。
多次元配列の要素にアクセス
多次元配列の要素には、インデックスとキーの組み合わせでアクセスします。以下は、多次元配列の要素にアクセスする例です。
// 多次元配列の要素にアクセス
echo $students[0][0]; // 出力: Alice
echo $students[1][1]; // 出力: 28
echo $students[2][2]; // 出力: 女性
要素にアクセスする際は、外側の配列のインデックス(行)と内側の配列のインデックス(列)を指定します。
多次元配列のループ処理
多次元配列は、ネストされたループ処理を使って要素にアクセスすることができます。以下は、多次元配列をループ処理で処理する例です。
// 多次元配列のループ処理
foreach ($students as $student) {
foreach ($student as $data) {
echo $data . " ";
}
echo "<br>";
}
この例では、$students配列内の各要素($student配列)を取り出し、その中の値を順番に表示しています。結果として、全ての学生の情報が表示されます。
多次元配列は、データを階層的に管理する場合や、テーブル状のデータを扱う際などに非常に便利です。頻繁に使用されるデータ構造の一つであるため、理解しておくとPHPのプログラムをより効果的に構築できるでしょう。
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PHPの配列にはarrayを使わない書き方もある
PHPの配列を作成する際、通常はarray()関数を使用して要素を指定しますが、別の書き方もあります。これは、ショートハンド(省略形)としてよく使われる方法です。
[](ブラケット)を使った配列の作成
PHP 5.4以降では、[](ブラケット)を使って配列を作成することができます。以下は、ブラケットを使った配列の例です。
// ブラケットを使った配列の作成
$fruits = ["りんご", "バナナ", "オレンジ"];
array()関数の代わりに、[]を使用することで、より簡潔に配列を定義できます。
連想配列をブラケットで作成
連想配列も同様に、ブラケットを使って作成できます。以下は、ブラケットを使った連想配列の例です。
// ブラケットを使った連想配列の作成
$person = [
"name" => "John",
"age" => 25,
"occupation" => "Engineer"
];
ブラケットを使っても、array()関数と同じようにキーと値のペアを設定することができます。
多次元配列をブラケットで作成
多次元配列も、ブラケットを使って作成することができます。以下は、ブラケットを使った多次元配列の例です。
// ブラケットを使った多次元配列の作成
$users = [
["Alice", 25, "女性"],
["Bob", 28, "男性"],
["Eve", 22, "女性"]
];
ブラケットを使って、ネストされた配列をより簡潔に作成することができます。
PHPの配列を作成する方法はいくつかありますが、ブラケットを使うことでコードがシンプルになり、可読性が向上します。どちらの書き方でも同じ結果が得られるため、自分に合った書き方を選ぶことができます。
挫折することなくエンジニアを目指すなら
独学?スクール?
これからPHPなどのプログラミング言語の学習を始めようと考えている方、または最近学習を始めた方がいらっしゃるかと思います。
ただ、実際に学習を始めるとなると
どこをゴールにしていいかわからない…
挫折してしまわないかな…
このように不安な気持ちになる方もいますよね。
たしかに、何かわからないことが出てきたとき、エラーが解決できないとき、誰かに相談できる環境がないことが理由でプログラミング言語の学習を挫折する方が多くいます。
実際にプログラミング言語初学者が挫折をする1番の理由は「不明点が発生した際に気軽に相談できる環境がない」という実態があります。
それだけ学習する環境が大事だということです。
そんな背景があるからこそ、プログラミングの勉強をする際にスクールを選ぶ方が多いのが事実です。
プログラミングスクールに通う理由は他にもあり
・効率良く学習を進めたい
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・以前に独学で挫折した経験がある
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まとめ
PHPの配列は、複数の値を一つの変数に格納するデータ構造です。
異なるデータ型を混在させることができ、リストやデータの管理、効率的なループ処理が可能となります。また、連想配列や多次元配列を使ってさらなる柔軟性を持たせることもできます。PHPのプログラミングにおいて、重要かつ便利な要素となります。