Web系エンジニアは、インターネット上のサービスやアプリケーションの基盤を支える重要な存在です。エンジニアの仕事は、日々進化する技術に対応しながら、ユーザーに快適な体験を提供することにあります。
今回は、Web系エンジニアの種類や仕事内容、さらに必要なスキルについて詳しく解説し、これからエンジニアとして活躍したいと考えている方々に向けた情報をお届けします。
Web系エンジニアの種類一覧
Web系エンジニアには、さまざまな職種が存在し、開発のフェーズや使用する技術、求められるスキルによって異なります。下記に代表的なWeb系エンジニアの職種を紹介します。
・フロントエンドエンジニア
・バックエンドエンジニア
・インフラエンジニア
・フルスタックエンジニア
・モバイルエンジニア
・Webアプリケーションエンジニア
・Webプログラマー
・言語特化型エンジニア
Web系エンジニアの年収相場は400~600万円程度です。しかし、使用するプログラミング言語や職種、企業の規模により年収には幅があります。
特に従業員数が1,000人を超える大企業や高度な技術を必要とするエンジニアの場合、経験年数やスキルに応じて年収が1,000万円を超えることもあります。
Web系エンジニアの仕事内容
Web系エンジニアは、主にWebサイトやWebアプリケーションの開発を担当するエンジニアです。現代のデジタル社会において、Web系エンジニアは不可欠な存在であり、その仕事内容は多岐にわたります。
主な業務として、フロントエンド、バックエンド、インフラ、モバイル、フルスタックなど、複数の専門分野に分かれています。分野ごとにそれぞれ異なる技術を駆使し、Webサービス全体を支える役割を担います。
ここでは、各分野の仕事内容について詳しく解説します。
1.フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、ユーザーが直接触れる部分、つまりWebサイトやアプリケーションの「見た目」と「操作性」を担当します。ユーザーの視点を考慮して、より直感的に操作できるように設計・実装するのが主な仕事です。
また、デザインの実装だけでなく、UX(ユーザーエクスペリエンス)を向上させるための工夫も求められます。UXとは、ユーザーがサービスを利用する際に得られる体験のことです。ECサイトなどを例に挙げると、顧客レビューや評価を見やすい場所に配置して、ユーザーが購入前に判断しやすいように配置するなどがUXを向上させることにつながります。
そのほか、レスポンシブデザイン(※)や、動的なコンテンツ(※)の実装もフロントエンドエンジニアの重要な役割です。
※レスポンシブデザイン…ウェブサイトが異なるデバイス(デスクトップ、タブレット、スマートフォンなど)上で見られた場合にも、画面のサイズや解像度に応じて適切に表示されるように設計する手法
※動的なコンテンツ…最新の情報がタイムラインに表示される、個々のユーザーに合わせて商品を表示するなど、リアルタイムで更新されるWebコンテンツのこと
2.バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアは、Webサイトやアプリケーションの裏側であるサーバーサイドの開発を担当します。データベース管理、サーバーとの通信、システムの主要な動作(アプリケーションのデータの処理方法など)の実装などが主な業務です。PHP、Python、Ruby、Javaなどの言語を駆使してユーザーが見えない部分の処理を行います。
バックエンドエンジニアは、Webサービスの機能を支える重要な役割を担っています。
3.インフラエンジニア
インフラエンジニアは、Webサービスが稼働するための基盤となるインフラストラクチャの設計、構築、運用を担当します。サーバーやネットワークの構築、クラウドサービスの設定、セキュリティ対策などが含まれます。
インフラエンジニアの仕事は、Webサービスが安定した動作を保証する上で大変重要な役割です。特に、クラウド技術の発展に伴い、インフラエンジニアの需要は高まっています。
4.フルスタックエンジニア
フルスタックエンジニアは、フロントエンドとバックエンド両方のスキルと深い知識を持ち、Webサービス全体の開発が可能なエンジニアです。多岐にわたる技術や言語を習得しており、プロジェクトの全工程をカバーできるため、柔軟性の高いエンジニアとして重宝されます。
特に、スタートアップ企業や小規模なプロジェクトでは、フルスタックエンジニアの存在が欠かせません。
5.モバイルエンジニア
モバイルエンジニアは、スマートフォンやタブレット向けのアプリケーション開発・管理・運用・保守を担当します。iOSやAndroidのモバイルプラットフォームに特化しており、それぞれのデバイスに応じた設計と開発、動作チェックを行うのが主な仕事内容です。
常にアプリのパフォーマンス最適化や、端末固有の機能を活用した開発が求められ、ユーザーの評価や意見によりバージョンアップを行うなど、仕事内容は多岐にわたります。
6.Webアプリケーションエンジニア
Webアプリケーションエンジニアは、主にブラウザ上で動作するアプリケーションの開発を担当します。Webアプリには、eコマース(EC)サイトやSNS、業務管理システムなどが含まれます。
Webアプリケーションエンジニアは主に要件定義や設計などの上流工程も担当するため、フロントエンドとバックエンドの両方の知識が必要です。また、大規模なアプリの開発は複数人からなるプロジェクトチームが組まれるため、コミュニケーション能力やスケジュール管理能力も求められます。
7.Webプログラマー
Webプログラマーは、WebサイトやWebアプリケーションのプログラミングを担当します。具体的には、Webデザインをコードに変換するコーディングを行い、機能を実装する下流工程の役割を果たします。
Webプログラマーは設計に従ってコーディングするため、習得した言語によりさまざまな開発に関われる職種です。Webページの構築やバックエンドのプログラムを担当する場合もあります。
8.言語特化型エンジニア
言語特化型エンジニアは、特定のプログラミング言語に精通し、その言語を使った開発を専門として活躍するエンジニアです。例えば、JavaScript専門のエンジニアや、Pythonを主に扱うエンジニアなどが該当します。
開発時には、それぞれのプログラミング言語の特性を理解し、活用することが重要です。クライアントのニーズに応じた、より効率的で効果的なアプリやシステムを作ることが求められます。
Web系エンジニアになるために必要なスキル・知識
Web系エンジニアとして活躍するには、さまざまなスキルと知識が求められます。ここでは、Web系エンジニアに必要なスキルや知識を具体的に紹介します。
プログラミングスキル
Web系エンジニアにとって最も重要なスキルのひとつが、プログラミングスキルです。
Webサイトやアプリケーションの構築には、HTML(ウェブページの構造を作る言語)、CSS(デザインやレイアウトを定義する言語)、JavaScript(ポップアップやアニメーションなどの動的アクションや、ユーザーとやり取りをする機能を追加する言語)を使用したフロントエンドの技術が基本です。
プログラミング言語を使いこなすことで、ユーザーが視覚的に操作しやすいインターフェースを作成できます。
また、バックエンドの開発には、Python(柔軟で学びやすい言語)、Ruby(シンプルで理解しやすい言語)、PHP(動的なWebページを作るための言語)などのサーバーサイド言語の習得が必要です。これらの言語を使いこなすことで、Webアプリケーションの動作を支える重要な機能を実現できます。
そのほか、それぞれの職種で習得すべき言語の一例を下記にあげます。
・フロントエンドエンジニア:HTML/CSS、JavaScriptなど
・バックエンドエンジニア:Python、Ruby、Javaなど
・アプリケーションエンジニア:Java、C#、Python、Ruby、JavaScriptなど
サーバー・OSに関する知識
サーバーやオペレーティングシステム(OS)に関する知識も重要です。サーバーは、Webサイトやアプリケーションが動作する場所であり、OSはそのサーバーを動かすための基本ソフトウェアです。
例として、Linuxはサーバー用のOSのほか、家電やゲーム機など世界中で広く使われており、エンジニアはLinuxの操作方法を理解している必要があります。
サーバーやOSに関する知識があることで、サーバーの設定やトラブルシューティングを行い、Webサイトの安定した運用を支えられます。
データベースにまつわる知識
データベースに関する知識も欠かせません。データベースは、ユーザーの情報やコンテンツを効率的に管理するための仕組みです。データベースの構築・開発にはデータベース専用の言語であるSQL(Structured Query Language)を使います。データの収集・検索・抽出・追加や更新、データの削除もSQLを使用し行うため覚えておきたい知識のひとつです。
データベースに関する知識があれば、大量のデータを扱うWebアプリケーションで必要な操作やデータベースの管理を行うことができます。
セキュリティの知識
Webアプリケーションの安全性を確保するためのセキュリティの知識も必要です。セキュリティとは、外部からの攻撃や不正アクセスから情報を守ることです。例えば、ユーザーのパスワードを安全に管理する方法や、データのやり取りを暗号化する技術が含まれます。
セキュリティに関する知識は、ユーザーの信頼を得る安全なWebサイトの開発には欠かせません。
ロジカルシンキング
ロジカルシンキング(論理的思考)も重要な能力です。物事を順序立てて考え、問題を解決する能力は、複雑な問題に直面したときに、適切な解決策を見つけるために必要です。具体的には、バグの原因特定や効率的なコードを書くために論理的なアプローチが求められます。
コミュニケーションスキル
Web系エンジニアとして働く上で、コミュニケーション能力も欠かせません。Web系エンジニアは、デザイナーやプロジェクトマネージャー、クライアントと協力して開発を進めることが多いため、技術的な内容をわかりやすく伝える能力が求められます。
また、チームでの円滑なコミュニケーションは、プロジェクトの成功につながります。
未経験からWeb系エンジニアになるには
未経験からWeb系エンジニアを目指す際には、適切な学習環境とサポートが重要です。初心者には、独学よりもプログラミングスクールでの学習をおすすめします。
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また、解説が非常に細かく、専門用語やプログラミングの基本から応用まで丁寧に説明されているため、挫折の心配がありません。
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まとめ
Web系エンジニアは、現代のデジタル社会において不可欠な存在であり、多岐にわたる職種とスキルが求められます。本記事では、フロントエンド、バックエンド、インフラ、モバイルなど、さまざまなWeb系エンジニアの仕事内容や必要なスキルについて詳しく解説しました。
これからWeb系エンジニアを目指す方は、まず自分に合った学習環境を整え、スキルを着実に習得することから始めましょう。
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