エンジニアは一般的に高収入といわれているものの、年収1,000万円を超えるエンジニアは多くはありません。年収1,000万円を超えるには、どのようなキャリアパスを歩むべきなのでしょうか。今回は、エンジニアが年収1,000万円を達成するための具体的なステップや必要なスキル、実際に高収入を得ているエンジニアの特徴などについて詳しく解説します。
年収1,000万円を超えるエンジニアの割合
DODAの調査によると、年収1,000万円を超えるエンジニアの割合はわずか2.5%です。一方、エンジニア全体の平均年収は452万円であり、年収1,000万円と大きな差があります。
出典:Doda「平均年収ランキング」
年収1,000万円を超えるエンジニアの特徴
年収1,000万円を超えるエンジニアは、特定のポジションや企業環境に身を置いている傾向があります。年収1,000万円を超えるエンジニアの特徴について詳しく見ていきましょう。
1.マネジメント・営業系の職種である
年収1,000万円を超えるエンジニアには、プロジェクトマネージャーやITコンサルタント、プリセールスエンジニアなど、マネジメントや営業系の職種が多くみられます。技術的なスキルに加えて、顧客とのコミュニケーション能力やチーム全体を管理するマネジメント能力が求められます。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの進行管理、チームの調整、顧客との折衝を行い、複雑なプロジェクトを成功させるためのリーダーシップと調整力が重要です。ITコンサルタントは、クライアント企業のIT戦略を支援し、問題解決や効率化を図る職種であり、深い業界知識と分析力が求められます。
プリセールスエンジニアは、営業活動の一環として技術的な提案やプレゼンテーションを行う職種で、高度な技術知識と営業力が必須です。
2.大手企業・外資系企業に勤めている
給与水準が高い大手企業や外資系企業に勤めていることも、年収1,000万円を超えるエンジニアの特徴のひとつです。大手企業は、中小企業に比べて年収が高い傾向があります。また、外資系企業は成果主義が強く、競争は激しい一方で、成果を出し続けさえすれば高収入が期待できます。
3.元請けや一次請負の企業に勤めている
年収1,000万円を超えるエンジニアは、元請けや一次請負の企業に勤めている傾向があります。IT業界でシステムを開発する際、元請け企業がプロジェクト全体の設計や要件定義などの上流工程を担当し、具体的な作業は下請け企業に発注することが一般的です。
システム全体の予算が決まっているため、二次請け、三次請けと外注を重ねるほどに費用が少なくなります。そのため、下請けの企業で働くエンジニアの給与も少ない傾向があります。一方、元請けや一次請負の企業に勤めているエンジニアはシステム開発における上流工程を担当するため、給与が高いことが特徴です。
4.企業の役員・CTOを務めている
企業の役員やCTO(最高技術責任者)を務めることも年収1,000万円を超えるエンジニアの特徴です。特にIT系のベンチャー企業で結果を出し、役員やCTOなどの経営幹部を目指すことが重要です。ベンチャー企業では、技術革新や新規事業の立ち上げなどに積極的に関わることで、短期間でのキャリアアップが期待できます。
また、スタートアップ企業で優れた技術を持つエンジニアがCTOに昇進し、経営戦略の一翼を担うことで、高い報酬を得るケースも多く見られます。
5.フリーランスとして上流工程を担当している
年収1,000万円を超えるエンジニアのなかには、フリーランスとして上流工程を担当している方もいます。上流工程を担当できるエンジニアは慢性的に不足しているため、高単価で仕事を受けることが可能です。
上流工程とは、システム開発プロジェクトにおいて最初の段階で行われる要件定義、システム設計、プロジェクトマネジメントなどを指します。プロジェクト全体の方向性を決める重要な役割を持ち、担当するためには高度な技術力と経験が必要です。
例えば、大規模なシステム開発プロジェクトで、クライアント企業の要件を詳細にヒアリングし、それを具体的なシステム仕様に落とし込む作業を行うフリーランスエンジニアは、1プロジェクトあたり数百万円の報酬を得ることもできます。
さらに、プロジェクト全体の進行を管理し、複数のチームを統括するプロジェクトマネージャーとしての役割も果たすことで、さらに報酬を上げることが可能です。
【3ステップ】未経験から年収1,000万円のエンジニアになるまでの道のり
未経験から年収1,000万円超えのエンジニアになるためには、現実的な計画を立てて積極的に行動する必要があります。3つのステップに分けて、それぞれ詳しく解説します。
ステップ1|専門性を高め実績をつくる
まずは、専門性を高め、実績を積むことが重要です。しかし、未経験のエンジニアを雇用する企業はそれほど多くはありません。少しでも就業できる確率を高めるために、資格を取得して専門知識やスキルを証明しましょう。
例えば、「AWS認定ソリューションアーキテクト」や「プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル(PMP)」などの資格は高く評価される傾向があります。
クラウドインフラの設計や構築に携わりたい方はAWS認定ソリューションアーキテクト、プロジェクト管理やリーダーポジションに興味がある方はプロジェクトマネジメント・プロフェッショナル(PMP)の取得を目指すと良いでしょう。
次に、需要の高いプログラミング言語を学ぶことがあげられます。データサイエンス・機械学習の分野ではPython、フロントエンド開発(※)の分野ではJavaScript、大規模なシステム開発やモバイルアプリ(Android)開発の分野ではJavaなど特に需要が高い言語を習得することで、より多くのプロジェクトに参画できる機会が増えます。
さらに、規模の大きいプロジェクトに参画することも重要です。大規模なプロジェクトに参加することで、実践的なスキルと経験を積むことができ、将来的なキャリアアップにつながります。例えば、大手企業のシステム開発プロジェクトや国際的なITプロジェクトなどは、他のエンジニアとの差別化できる実績を築くことが可能です。
大規模な開発プロジェクトに参加するには、スキル・経験の積み重ねと、ネットワーキングの強化を同時に行うことが有効です。まずは中小規模のプロジェクトの経験を積み、チーム開発の経験を通して、コミュニケーション能力やバージョン管理システム・プロジェクト管理ツールなどの扱い方を習得しましょう。その後、エンジニアに特化したコミュニティやイベントなどに参加して、他のエンジニアとの交流を図ることがおすすめです。
そのほか、開発要員を募集している求人などから直接応募するといった方法もあります。
※フロントエンド開発…WebサイトやWebアプリのユーザーが直接操作・閲覧する部分(=UI:ユーザーインターフェース)を設計・構築する開発のこと
ステップ2|上流職種にキャリアアップする
上流職種にキャリアアップすることを目指しましょう。上流職種とは、システム開発の最初の段階である要件定義や設計、プロジェクトマネジメントなどを担当するプロジェクトマネージャーやITコンサルタントを指します。
上流職種にキャリアアップするためには、現場での経験を積みながら、プロジェクト全体の流れを理解することが必要です。上流職種には専門的な知識と豊富な経験が求められるため、継続的な学習と実践が必要です。
ステップ3|フリーランスエンジニアとして独立する・大手企業や外資系企業に転職する
十分な実績を積み、専門知識やスキルを習得した後は、フリーランスエンジニアとして独立するか、大手企業や外資系企業に転職することを検討しましょう。
フリーランスエンジニアとして独立する場合、専門性の高い上流工程のスキルを持つことが重要です
大手企業や外資系企業に転職する場合、実績とスキルを活かして高収入のポジションに応募しましょう。大手企業は中小企業に比べて給与水準が高く、なかでも技術革新をリードするポジションでは高収入が期待できます。
また、外資系企業は成果主義の文化が根付いており、実績を出し続けることで報酬が大きく増加する傾向があります。ボーナスやストックオプションなどの報酬形態も充実しており、高収入を目指しやすいことが特徴です。
高収入なエンジニアをめざすなら
年収1,000万円を超えるエンジニアを目指すためには、現実的な計画と積極的な行動が必要です。これまで解説した3つのステップを踏みながら、自身のキャリアを築いていきましょう。
また、経験豊富な現役クリエイターがメンターにつく「NINJA CODE」を利用するのもひとつの方法です。実務を見据えた実践的プロジェクト方式により、現場で使えるスキルを習得できます。
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高収入のエンジニアを目指すためには、専門性を高め、実績を積むことが不可欠です。NINJACODEでは、実践的なプロジェクトを通じて現場で即戦力となるスキルを習得することができます。
まとめ
エンジニアが年収1,000万円を目指すためには、特定の職種や企業での活躍が必要です。マネジメントや営業系職種、大手企業や外資系企業での勤務、フリーランスとしての上流工程担当などが収入を増やすキーポイントです。また、未経験から高収入を目指す場合、着実に実績とスキルを積み重ねることで、収入アップを図れます。
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