システムエンジニア(SE)と検索すると「きつい」「やめとけ」といったネガティブなワードが目立つため、不安を抱く方も多いのではないでしょうか。一方で、システムエンジニアを含む情報通信業の離職率は11.9%と、全業種の平均離職率(15%)よりも低くなっています。そのため、継続して働き、充実感や達成感を覚えている方も多いと考えられます。
今回は、システムエンジニアが楽しいと感じる理由や、やりがいを持って働ける人の特徴を紹介します。
出典:厚生労働省「令和4年 雇用動向調査結果の概要」
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システムエンジニア(SE)が楽しい理由
ここでは、システムエンジニアが楽しいとされる理由や、やりがい、魅力の面について解説します。
モノづくりの達成感を得られる
システムエンジニアとして、自分が設計・開発したシステムが実際に稼働し、目に見える形で成果を出したときの達成感は何物にも代えがたいものです。例えば、顧客管理業務の電子化により顧客対応が円滑になったり、ECサイトのパフォーマンス向上で売り上げが伸びたり、医療分野での薬歴情報の電子化によって現場の業務効率が改善されたりと、具体的な成果が出たときの喜びはひとしおです。
また、システム開発中には、さまざまな課題やトラブルが発生しますが、それをクリアし、完成に近づけていく過程でも技術者としての喜びを感じることができます。
さまざまな業界と関われる
ITシステムを活用していない業界は少ないのが現状です。そのため、システムエンジニアは、金融、医療、製造、教育など、ITシステムの利用が活発化している業界と接点を持つことができる職種です。各業界が求めるシステムは異なり、その都度新しい知識を吸収し、課題解決に向けて柔軟に対応する力が求められます。
異なる分野の知識や業界特有のプロセスを学ぶことで、自身の視野が広がり、これまで知らなかった業界のニーズや動向も理解できるようになります。
スキルアップを実感できる
システムエンジニアの仕事には、開発やデバッグ(プログラムの間違いやエラーを見つけて修正する作業のこと)の過程で技術力を高める機会が多くあります。例えば、システムのバグやエラーに対処する際には、原因を特定し、解決に至るまでのプロセスを通して問題解決力や技術的な理解が深まるでしょう。
また、新しいプログラミング言語やフレームワーク(プログラムを作るための土台や枠組み)の習得、プロジェクトごとに異なる要求に応じた技術の習得を通して、知識と技術の向上を実感できます。さらに、AIやIoT(インターネットを通じてさまざまなものがつながり、情報をやり取りする仕組みのこと)、ブロックチェーン(過去の取引の記録を時系列に沿ってつなぎ、関係者間で共有する技術)など、急速に進化するIT技術に触れることで、常にスキルを磨き、最新のトレンドに対応できる力を身に付けられるのも利点です。
仲間との一体感や絆が強まる
システムエンジニアは、プロジェクトをチームで進めることが多く、その中で仲間との一体感や信頼感が深まります。チームには、プロジェクトを主導するプロジェクトマネージャー(PM)から、プログラムの実装を担うプログラマー(PG)まで、さまざまな役割の人が関わり、それぞれが専門的な知識と技術を持ち寄りながら完成を目指します。
困難な課題を協力して解決することで、チーム内に強い絆が生まれ、プロジェクトが成功したときの達成感はひとしおです。また、Web(ウェブ)システム開発などでは、Webデザイナーや、ユーザーが直接触れる部分を実装するフロントエンドエンジニアも加わるなど、プロジェクトに応じて新しい人材との連携が求められ、多様な人々と働くなかで学ぶことも多くあります。
学歴・資格に関わらず高収入を得やすい
システムエンジニアの評価基準は、学歴や資格よりも実務経験と技術力が重視されます。IT業界は人材不足のため、未経験者や異業種からの転職者でも、短期間でスキルを身に付けられれば高収入を得るチャンスがあります。
求人市場には未経験からでも高収入を目指せる案件も多く、経験を重ねることで年収1,000万円以上を目指すことも可能です。IT業界での経験とスキルは、国内外問わず重宝されるため、収入を得る手段としても大変魅力的な職業といえます。
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システムエンジニア(SE)にやりがいを感じる人の特徴
下記のような特徴を持つ人は、システムエンジニアとして「楽しい」と感じやすいとされています。
自己研鑽が好きな人
システムエンジニアの仕事では、新しい技術や知識の習得が欠かせません。自己研鑽が好きな人にとって、学び続けることで成長を実感でき、仕事に楽しみを見出せるでしょう。
人と関わるのが好きな人
システムエンジニアは多くのチームメンバーと連携しながら作業を進めます。そのため、人とコミュニケーションを取ることが得意で、人との関わりを楽しむことができる人はやりがいを感じやすいでしょう。
気持ちの切り替えができる人
プロジェクトの進行中には、さまざまなトラブルや困難がつきものです。その度に気持ちが落ち込んでしまうと、長期間のプロジェクトを乗り切るのは困難です。気持ちの切り替えが上手く、常に前向きにスキルアップを目指せる人なら、システムエンジニアとして充実した日々を送りやすいでしょう。
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未経験からシステムエンジニア(SE)を目指すには?
未経験からシステムエンジニアを目指すには、基礎的なスキルを身に付けることが第一歩です。多くの場合、プログラミングスキルやシステム開発の経験を積み重ねることで、システムエンジニアとしての基盤を築くことができます。未経験者でも成長できる学習方法やキャリアの進め方について、具体的な手順を解説します。
まずはプログラマーとしての実務経験を積む
システムエンジニアはシステム開発の上位職種として、開発の管理や設計を担うことが多いため、まずはプログラマーとしてシステム開発に携わる経験を積むことが重要です。システム開発経験を重ねることで、企業内でキャリアアップを目指す道や、フリーランスとしてプロジェクトの上流工程に参加する機会が与えられます。経験を積むことで、プログラムに関する理解が深まり、システム全体の把握ができるようになるため、システムエンジニアとしての役割を担いやすくなるでしょう。
システムエンジニア(SE)になるために習得すべきプログラミング言語
システムエンジニアとして求められるプログラミング言語には、Java、Ruby、PHP、Pythonなどがあります。特に、JavaやPHPはWeb開発で需要が高く、Rubyはシンプルなコード記述が特徴で中小規模のプロジェクトでも多用されます。
また、Pythonは、機械学習やデータ解析でも活用されるなど、近年注目が高まっている言語です。これらの言語を習得することで、多様なプロジェクトに対応できるスキルを備えたシステムエンジニアを目指せます。
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システムエンジニア(SE)に必要なスキルを習得する最短ルートはプログラミングスクール
未経験からシステムエンジニアを目指すには、効率的に学習を進めることが成功の鍵となります。プログラミングスクール「NINJACODE」では、転職支援や案件紹介を実施しており、未経験からシステムエンジニアへのキャリアチェンジを希望する方に向けたサポートが充実しています。カリキュラムは実務を意識した内容で、システムエンジニアに必要なスキルを効率的に習得できるため、一度検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
システムエンジニアは、「きつい」「やめとけ」と言われることも多い職種ですが、やりがいや楽しさを見出すことも可能です。多くの業界で必要とされ、自己成長やスキルアップの機会が豊富で、チームメンバーとの協力を通じて達成感を得られます。成長意欲がある方は、システムエンジニアの世界に飛び込んで充実したキャリアを築きましょう。