JavaScriptの学習難易度はどれくらい？挫折しやすいポイントも解説

JavaScriptに興味があるけれど、他のプログラミング言語と比べて難易度がどれくらいか気になる方も多いのではないでしょうか？実際、JavaScriptは構文がシンプルで、教材も豊富に揃っており、初心者でも学びやすい言語として人気があります。しかし、初めてプログラミングを学ぶ際に、どの程度の難易度なのかを理解しておくことは非常に重要です。今回は、JavaScriptの学習難易度や挫折しやすいポイントについて解説します。

JavaScriptの学習難易度は比較的低い！

JavaScriptは、他のプログラミング言語と比較して学習難易度は低いと言われています。その理由は、構文がシンプルで理解しやすく、教材や情報源が豊富に存在し、実行環境の構築が簡単だからです。

多くのプログラミング言語と比べると、JavaScriptは特に初心者向けの言語として評価されています。以下に、他の言語と比較した難易度表を示します。

難易度	主なプログラミング言語
低難易度	PHP Ruby JavaScript
中難易度	Python Go言語 Java
高難易度	C++ R C言語

このように、JavaScriptは他の多くの言語と比較して、プログラミングを始める際の障壁が低いことがわかります。では、なぜJavaScriptが学習しやすいと言われるのか、その理由を3つに分けて解説します。

理由1｜構文が理解しやすい

JavaScriptの構文は非常にシンプルです。他のプログラミングにおいては、構文の複雑さが原因でエラーが発生し、学習を続けるモチベーションが下がってしまうことがよくあります。しかし、JavaScriptではその心配が少なく、比較的簡単に正しいコードを書くことができます。

基礎構文の例を紹介します。

コメントは、後から見た時にわかるようにするために使用します。コメント自体はプログラムの説明として使われるだけで、実際の実行には影響しません。

1行コメントは「//」を使用します。

例：

//1行コメント

複数行のコメントは「/」と「/」で囲みます。

例：

/* 複数の コメント */

テキストをクォーテーションで囲むと文字列として認識されます。
クォーテーションは「””」「’」どちらでも構いません。「+」で文字列の連結も可能です。

変数の指定には「let」を使用します。

例：

let eatsname =”みかん” console.log(eatsname);

（注：console.log()は、コンソール（※1）にメッセージを出力するための関数です。）

↓

出力結果：

 

配列とするなら「[]」を使用し、要素は「,」で区切ります。

例：

let eats = [“みかん”,”りんご”,”ぶどう”,”もも”,”バナナ”,”メロン”,]

↓

出力結果：

 

JavaScriptの構文は記号や関数を用いるため、初心者でも比較的簡単に理解することができます。

※1：プログラムの実行結果や情報を表示するための画面のこと

理由2｜教材が豊富にある

JavaScriptは世界中で使用されている人気のプログラミング言語であるため、英語の教材はもとより、日本語の教材も豊富です。また、さまざまな教材が揃っており、書籍、オンライン学習サイト、ブログ、動画など、あらゆる形式で学習リソースが提供されているため、自分に合った方法で学ぶことが可能です。

また、わからないことがあった場合でも、質問サイトを利用して簡単に疑問を解消できます。

理由3｜実行環境の構築が必要ない

JavaScriptの大きなメリットのひとつは、実行環境の構築がほとんど不要である点です。ブラウザ（※2）とテキストエディタ（※3）があれば、すぐにコードを書いて実行することができます。

他のプログラミング言語では、学習を始める前に専用の開発環境を設定する必要があり、その作業で挫折してしまうことも少なくありません。しかし、JavaScriptではそのような煩雑な準備が不要であり、初心者が気軽に取り組める言語となっています。

※2：Webサイトを見るためのソフトウェア。Google ChromeやSafariなどが該当する
※3：文字を編集するためのソフトウェア

JavaScriptの習得を初心者におすすめする理由

ここでは、初心者に対してJavaScripの習得をおすすめする理由について、3つ紹介します。

将来性が高いから

JavaScriptは現在、Web開発の主要な言語として定着しており、特にフロントエンド開発（※4）では欠かせない存在です。HTMLやCSSと連携することで、インタラクティブ（双方向的）なWebサイトを作ることが可能です。例えば、ボタンをクリックすると情報が更新されたり、フォームに入力した内容がリアルタイムで検証されたりするような機能を実現できます。

近年はTypeScriptという拡張言語が注目を集めています。TypeScriptはJavaScriptの機能を拡張したものです。

TypeScriptを使用することでコードの品質を高め、開発効率を向上させられるため、多くの企業で採用されています。

TypeScriptは最終的にはJavaScriptに変換されて動作するため、JavaScriptを習得していればTypeScriptも理解しやすく、今後のキャリアにおいても大いに役立つスキルとなるでしょう。JavaScriptの将来性の高さは、これらの拡張機能や他言語との連携の強さからも明らかです。

※4：Webサイトやアプリケーションのユーザーが直接目にする部分を開発すること

フロントエンドとサーバーサイドの両方に対応できるから

JavaScriptはもともとフロントエンド開発、つまりWebブラウザ上で動作する部分を作るための言語として開発されました。

しかし、サーバー上でもJavaScriptを実行できるアプリケーション「Node.js」の登場により、JavaScriptはサーバーサイド（※5）でも利用できるようになりました。

そのため、フロントエンドとサーバーサイドの両方でJavaScriptを使いこなすことができる開発者が増え、全体的な開発効率が向上しました。

※5：ユーザーには直接見えない、裏側で動作する部分のこと。データの保存や計算など、重要な処理を行う

年収アップが期待できるから

JavaScriptを習得すると、需要の高さと対応できる領域の広さから、請け負える案件が増え、年収アップにつながる可能性があります。特に、フロントエンドとサーバーサイドの両方を対応できるフルスタック開発者としてのスキルを持つと、企業からの需要がさらに高まり、高収入を得やすくなります。

JavaScriptは、Web開発の標準言語であり続ける限り、その需要は減ることはないと考えられます。これからJavaScriptを学ぶことで、将来的に高収入のキャリアを築くことも十分に可能です。プログラミングの中でも特に幅広い分野で活用されているJavaScriptをマスターすることは、収入面でも大きなメリットをもたらすでしょう。

JavaScriptの習得が特に向いている人

JavaScriptの習得に向いている人は、下記のような特徴があげられます。

まず、WebサイトやWebアプリケーションの「見た目」にこだわりたい方に特に適しています。JavaScriptは、ユーザーが直接操作する部分を制御できるプログラミング言語で、インタラクティブな要素やデザインを動かすことができます。そのため、ユーザー体験を向上させることに関心がある方には向いています。

次に、技術の進化やトレンドに敏感な方にも適しています。JavaScriptは、頻繁に新しいフレームワーク（※6）や技術が登場し、アップデートも活発です。常に新しい技術を学び続ける意欲が必要なので、学び続けることが苦ではない人に向いています。

また、幅広い技術を組み合わせて学びたい方にもJavaScriptはおすすめです。フロントエンドだけでなく、サーバーサイドやモバイルアプリの開発にも応用できるため、多様な技術領域に興味がある方には特に役立つスキルです。

※6：プログラミングを効率的に行うための枠組みのこと

【注意点】JavaScriptは挫折する人も多い！

JavaScriptは多くの人が学び始めるものの、途中で挫折してしまう人も多くいます。その理由について詳しく解説します。

HTMLとCSSも習得する必要がある

JavaScriptを学ぶ上で避けられないのが、HTMLとCSSの基礎知識です。なぜなら、JavaScriptは主にWebページ上で動作する言語であり、HTMLやCSSと連携することでその効果を発揮します。

HTMLはWebページの構造を定義し、CSSはそのデザインを整えるためのものです。JavaScriptはこれらに動きを加えたり、ユーザーとのインタラクションを作り出したりする役割を担っています。

しかし、プログラミング初心者にとっては、この3つの技術を同時に学習することが難しく、特にHTMLやCSSの基本をまだ十分に理解していない段階でJavaScriptの学習を始めると、混乱しやすくなります。これが、学習途中での挫折につながる大きな要因のひとつです。

オブジェクト指向の概念が難しい

JavaScriptを学ぶ上で、避けて通れないのがオブジェクト指向の概念です。オブジェクト指向とは、プログラムを「オブジェクト」という単位で整理し、これらを組み合わせて複雑な機能を実現する考え方です。オブジェクトは、データとそのデータに対する操作（メソッド）をひとつにまとめたものを指します。

この概念は、特にプログラミング未経験者にとって理解が難しく、初めて触れる人にとっては難易度が高いと感じることが多いようです。JavaScriptでは、このオブジェクト指向を基盤としたプログラムが多いため、ここでつまずいてしまうことが少なくありません。

このように、オブジェクト指向を理解しないまま進んでしまうと、より高度な内容に入ったときに挫折するリスクが高まります。

jQueryやDOMを理解しなければならない

JavaScriptでは、Webページの構造を操作するためにDOM（Document Object Model）を扱う必要があります。DOMは、Webページ上の要素をJavaScriptから操作できるようにした仕組みで、ボタンをクリックしたときに表示内容を変えたり、フォームに入力されたデータを取得したりすることができます。

また、JavaScriptの学習者は、DOM操作をより簡単にするためのライブラリであるjQueryを使うことが多々あります。

しかし、DOMやjQueryの理解には時間がかかり、特にDOMの仕組みは非常に抽象的で、初心者がつまずきやすいポイントです。これらをうまく使いこなせないと、思うようにプログラムが動作せず、挫折感を覚えてしまうことがよくあります。

初心者が挫折せずにJavaScriptを習得するなら

JavaScriptは、初心者でも比較的取り組みやすいプログラミング言語ですが、途中で挫折してしまう人も多くいます。これを避けるためには、効果的な学習方法を選ぶことが大切です。

JavaScriptを効率良く学ぶのであれば、オンラインプログラミングスクールの「NINJACODE」をご検討ください。

NINJACODEでは、Web制作の基礎が学べる「Web制作スクール」をご用意しております。JavaScriptをはじめ、Web制作に必要なHTMLやCSS、さらにはWebサイトの制作する上でよく利用されているWordPressまで幅広く学べるため、即戦力となるスキルが身に付けられます。

また、現役のクリエイターがメンターを担当しているため、実践的なアドバイスを受けながら学習を進めることが可能です。加えて、質問し放題のチャットサポートもあるので、わからないことがあればすぐに解決できます。

スクールの詳細について知りたい方は、下記よりチェックしてみてください。

＞＞Web制作スクール

まとめ

JavaScriptは比較的学習難易度が低く、構文のシンプルさや豊富な学習リソースにより、初心者にとって取り組みやすい言語です。また、ブラウザ環境ですぐに実行できる点も魅力です。フロントエンドやサーバーサイドの両方に対応でき、将来性の高い技術スキルとして、多くのプロジェクトで重宝されるでしょう。これからJavaScriptを学びたい方は、適切な教材を活用し、ステップを踏んで学習を進めることで成功へとつなげることができます。