動画編集者として副業や転職を考えている場合、最初にロードマップ(目標達成までの道のり)を作成することが重要です。ロードマップを作成することで、初心者でもスムーズにスキル習得から案件獲得までの流れを把握し、効率的に進めることができます。
今回は、動画編集者を目指している方向けにロードマップを解説します。
動画編集を学ぶためのロードマップ
動画編集のスキルを身に付け、新しいキャリアを築くためのステップを解説します。未経験者でもこのロードマップに沿って学習すれば、動画編集者としての道が見えてきます。
STEP1.自分に合った動画編集スクールを探す
動画編集のスキルを学ぶには、自分のライフスタイルや目標に合ったスクール選びが重要です。通学制のスクールは、直接講師から学べ、学習環境も整っているため集中しやすいのが特徴です。
一方で、時間の拘束があるため、仕事をしながら学びたい人には通信制が適しています。通信制のなかには、卒業後に案件紹介をしてくれるスクールや業界での人脈を築けるプログラムを提供しているところもあるため、どのようなサポートがあるかを比較すると良いでしょう。
関連記事:「社会人におすすめの動画編集スクールおすすめ5選!働きながらクリエイターを目指すコツ」
STEP2.動画編集に最適なパソコンを準備する
動画編集を効率的に行うには、ハイスペックなパソコンが必要です。CPUの性能が高いほどレンダリング速度(※)も上がるため、快適な作業環境が得られます。
動画編集に用いるパソコンに最低限必要なスペックは下記です。
・CPU…Corei5以上
・メモリ…16GB以上
・ストレージ…SSD(ソリッドステートドライブ)なら500GB以上
・GPU(グラフィックボード)…GeForce RTX 30シリーズ以上(動画編集ソフトが対応している場合)
・OS…動画編集ソフトに応じてMacまたはWindowsを選ぶ
Macは映像美を求めるクリエイターに好まれますが、Windowsは互換性(※)のある編集ソフトが多く、作業の幅を広げられるのがメリットです。デスクトップ型はコストパフォーマンスが良く、ノート型は持ち運びに便利です。使用目的や作業場所に合わせて選ぶと良いでしょう。
動画編集に必要なPCのスペックについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
「動画編集に必要なPCのスペックは?PC選びのポイントを解説」
※
レンダリング速度とは、テキストや画像などがブラウザ上に表示されるまでの時間のこと
互換性とは、あるプログラムが別の環境でも問題なく動くこと
STEP3.編集ソフトをインストールする
多くの動画編集スクールでは、編集ソフトがすでに提供されていますが、自分で選択する場合もあります。無料ソフトは基本機能に制限があるため、プロとして活動を目指す場合には、有料ソフトを検討するのが賢明です。
Adobe Premiere Proは、初心者からプロまで幅広く利用されておりMacとWindows両方に対応しているため、初めてソフトを選ぶ方にもおすすめです。
STEP4.動画編集の基礎知識を学ぶ
動画編集の基礎知識を理解することで、作業をスムーズに行えます。例えば、カットやトリミング、エフェクト挿入などの基本操作は頻繁に使用されます。また、著作権についての理解も重要です。動画の素材には著作権が関わる場合も多いため、ルールを守り安心して制作できる基盤を作りましょう。
STEP5.実践的なスキルを学ぶ
基礎を習得した後は、実践的なスキルを身に付けます。色補正は動画の印象を大きく左右するため、シーンや雰囲気に合わせて適切に調整できるように練習しましょう。音声編集も重要で、バックグラウンドミュージックやナレーションの音質を向上させることで、動画全体の完成度が格段に上がります。
さらに、モーショングラフィックス(動きのない素材に動きを加える技術)を学ぶと映像表現の幅が広がり、クリエイティブな作品が制作できるようになります。
実践的なスキルを身に付ける際に、取得しておくと良い資格については、こちらの記事で詳しく解説しています。
「動画編集の関連資格5選!稼ぐために必要な知識・スキルは?」
STEP6.テスト動画を制作する
習得したスキルを使って、最初の動画制作に挑戦します。実際の作業を経験することで、スキルの定着を図ると同時に、動画制作の流れを体感できる貴重なステップです。
単なる作業の繰り返しではなく、全体のストーリーを考え、視聴者の視点で見やすい構成を意識しましょう。制作プロセスを通して、自分が苦手な部分や改善すべきポイントを把握することもできます。
STEP7.テスト動画の改善点を確認する
制作したテスト動画を振り返り、どの部分を改善すべきか確認します。視聴者の目線に立って、わかりやすく魅力的な動画に仕上げることが目的です。
具体的には、映像の流れやカットのつなぎ、音声のバランスが適切か、色味やエフェクトが視覚的に魅力的かどうかをチェックします。自己評価だけでなく、他者からのフィードバックも役立つので、知人に見てもらい率直な意見をもらうことがおすすめです。
STEP8.ポートフォリオ動画を制作する
実績を示すためのポートフォリオは、動画編集者にとって重要なツールです。クライアントに自分のスキルを視覚的に伝えることで、案件の獲得率が上がります。ポートフォリオ制作をサポートしてくれるスクールもあるため、第三者のアドバイスを受けながら完成度を高めることが可能です。
動画編集者向けのポートフォリオ動画の制作手順については、こちらの記事をご覧ください。
「【動画編集者向け】ポートフォリオが重要な理由とは?作り方まで解説」
STEP9.動画編集者の求人に応募する
クラウドソーシングや専門の求人サイトで動画編集の案件を探して応募します。その際に、ポートフォリオや実績を提示しましょう。未経験者向けの案件も多く、スクール卒業後にはキャリアサポートを受けられることもあります。少しずつ経験を積み、案件に慣れていきましょう。
動画編集者として案件を獲得するために押さえておきたいコツについては、こちらの記事を参考にしてみてください。
STEP10.実績を積みキャリアアップを目指す
最初は簡単な案件から始め、実績が増えるにつれて高単価案件にも挑戦します。継続して新しいスキルやトレンドを学ぶことで、次第に複雑な依頼やクリエイティブなプロジェクトにも対応できるようになるでしょう。
将来的にはフリーランスとして安定した収入を得られる可能性が高まります。スキルアップとあわせて、クライアントとの信頼関係を築くことも重要です。
動画編集のスキルを習得する際のポイント・注意点
動画編集者としてのスキルを習得しキャリアを築くためには、各ステップを丁寧に踏むことが重要です。ここでは、動画編集のスキルを身に付ける際に押さえておきたいポイントと注意点を紹介します。
各ステップを焦って進めない
動画編集のスキルは、すぐに身に付くものではありません。スキルの基礎を理解し、実際に手を動かしながら習得していくには時間がかかります。編集ソフトの基本操作から動画制作の流れを理解できるまで、各ステップは焦らず丁寧に進めていくことがおすすめです。基礎を曖昧なままにして次の段階へ進むと、将来的に案件でのミスや対応の難しさにつながります。
特に、テスト動画の作成は重要なステップです。単に操作を覚えるだけでなく、映像の構成やカット、エフェクトの使い方など、完成度を高めるための技術を練習する場として活用しましょう。
納得できるまで反復練習を行うことで、効率良くスキルを身に付けられます。できるだけ間違いやミスを避けるためにも、一つひとつ丁寧にステップを進めることがスキル習得の近道となります。
実践を通してスキルと実績を積むことが重要
スキルがある程度身に付いてきたら、実際の案件に取り組んで経験を積みましょう。まずはポートフォリオの作成やクラウドソーシングへの登録から始め、低単価の案件からチャレンジするのが一般的です。報酬の少ない低単価案件は、初心者にとって実績を積む大切な機会です。
また、案件をこなすことでクライアントとコミュニケーションを取ったり、フィードバックを受け取ったりする経験を積めるため、自分の強みや改善点を把握しやすくなります。案件を重ねるうちに評価が高まり、信頼を得られれば、スカウトされる機会も増えるでしょう。
評価が伸び悩んだり、受注が難しいと感じたりした場合は、自分のスキルを見直すことも大切です。学び直しを検討し、最新の編集技術やトレンドを取り入れることで、動画編集者としての価値を高められます。
まとめ
動画編集者を目指すためには、まずロードマップに沿って準備を進めることが大切です。必要な機材の準備、基礎知識の学習から実践スキルの習得などが欠かせません。動画編集スキルを身に付けた上、しっかりと磨くためにはスクールで学ぶことがおすすめです。
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