HTMLコードを書いた際、エラーを見逃してしまうことは少なくありません。特に初心者にとって、目視でコードをチェックするのは大変です。そんなとき、HTMLチェッカーが役立ちます。今回は、初心者でも使いやすいおすすめのHTMLチェッカーを5つ紹介します。
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HTMLコーディングチェッカーとは
HTMLコーディングチェッカーは、HTMLコードに間違いがないか簡単に確認できるツールです。HTMLコードを書いた際には、タグの閉じ忘れやスペルミスなど、細かなエラーが発生することがあります。これを自分の目で一つひとつ確認するには、多大な時間と手間がかかります。
コーディングチェッカーを使うと、作成したHTMLコードやWeb(ウェブ)ページのURLを入力するだけで、コードの誤りや修正が必要な部分をすぐに教えてくれます。エラーの種類も教えてくれるため、効率良く問題箇所を見つけて修正できるのが特徴です。
例えば、閉じられていないタグや、文法上のエラーがある場合は、どの部分に問題があるかを詳しく表示してくれます。そのため、初心者でも素早く正確にHTMLコードの品質をチェックし、正しいページを作成することができます。
おすすめのHTMLコーディングチェッカー5選
HTMLコーディングは、Webページの品質を左右する重要な作業です。初心者のうちはエラーに気付きにくいため、専用のツールを活用して効率的に文法や構造をチェックすることが大切です。
ここでは、HTMLコーディングのチェックに役立つおすすめツールを5つ紹介します。
Another HTML-lint gateway
Another HTML-lint gatewayは、オンライン上で手軽にHTMLの文法をチェックできるツールです。品質評価が点数で表示されるため、コードの改善状況を確認しながらスキルアップが可能です。
また、チェック項目が多数用意されており、どの項目をチェックするか、自分でカスタマイズすることもできます。
さらに、エラーがあればその箇所に解説が表示されるため、正しい記述方法を学びながら修正できる点も魅力です。
W3C Markup Validation Service
W3C Markup Validation Serviceは、Web技術の標準化を進めるW3Cが提供しているツールです。HTMLコードにエラーがある場合、その該当箇所と解説が表示され、修正作業がスムーズに進められます。
信頼性の高いツールとして、多くのWeb制作者に利用されています。
Dirty Markup
Dirty Markupは、HTMLだけでなく、CSSやJavaScriptの文法チェックもできるオンラインツールです。わかりやすい操作方法とデザインが特徴で、初心者でも迷うことなく使いこなせます。
また、コードを自動的に整形し、冗長な部分を削除する機能があり、コードの可読性を向上させることができます。
HTMLエラーチェッカー
HTMLエラーチェッカーは、Google Chromeの拡張機能として提供されているツールです。このツールをブラウザにインストールしておけば、専用のWebサイトにアクセスすることなく閲覧中のサイトのHTMLチェックを行えます。
表示確認を行いながらボタンひとつでエラーをチェックできる手軽さが魅力です。
Validator.nu (X)HTML5 Validator
Validator.nuは、HTMLファイルをアップロードしたり、URLを入力したり、HTMLコードを直接入力することで文法をチェックできる便利なツールです。エラーがある場合、その部分がハイライトで表示され、どこに問題があるかすぐに確認できます。
初心者でも直感的にエラー箇所が把握できるため、効率的に修正を進められるでしょう。
HTMLでよくあるミスとは
HTMLを使う際に、初心者がよく直面するミスには、いくつかのパターンがあります。これらのミスはコードの動作を妨げ、サイトの表示崩れや読み込み速度・SEO(※1)評価の低下原因となるため、正確に修正することが重要です。
ここでは、特に多いミスとその対処方法について詳しく説明します。
※1:Googleなどの検索エンジンにWebページを上位表示させるための施策
タグの閉じ忘れ
HTMLの基本的な構造として、開始タグと閉じタグは必ずセットで使用する必要があります。
例えば、段落を定義する<p>タグや見出しを定義する<h1>タグには、必ずそれに対応する閉じタグ(</p>や</h1>)が必要です。
しかし、組み立てる過程でコードが複雑化してくると、タグの閉じ忘れが頻繁に発生します。特に、コードの修正や部分的な変更を繰り返したときには注意が必要です。
例を見てみましょう。
<div>
<p>この文章は段落です。
</div>
この例では、<p>タグは開いていますが、閉じタグ</p>が欠けています。この状態では、ブラウザがHTMLを正しく解釈できず、意図しないレイアウトや表示崩れが発生する可能性があります。正しいコードは下記の通りです。
<div>
<p>この文章は段落です。</p>
</div>
閉じタグの漏れを防ぐためには、コーディング中に逐一コードを確認する習慣をつけることが重要です。また、エディタ(※2)によってはタグのペアを自動で補完する機能や、構文のエラーをチェックしてくれる機能が搭載されているため、積極的に利用することも有効です。
HTMLチェッカーなどのツールを使うことで、タグの閉じ忘れやミスを自動で検出し、修正することができます。
※2:文字を編集するためのソフトウェア
不正な入れ子構造
入れ子とは、あるタグのなかに別のタグを含む構造のことです。
HTMLでは、要素を包み込むタグ(親要素)と、その内部にあるタグ(子要素)を組み合わせることで、ページ構造を定義します。
しかし、入れ子構造が複雑になると、タグの開閉順序を間違えてしまうことがあります。
例えば、下記の例は誤った入れ子構造の一例です。
<div>
<p>この段落は<strong>強調されたテキストです。</p></strong>
</div>
この場合、<p>タグのなかに<strong>タグがあるべきところ、<p>タグの閉じ位置が間違っており、入れ子が成立していません。このようなミスは、ブラウザがHTMLを解釈する際に予期しない表示崩れを引き起こす可能性があります。
正しい入れ子構造のコードは下記のようになります。
<div>
<p>この段落は<strong>強調されたテキストです</strong></p>
</div>
入れ子構造のミスを防ぐには、タグの開閉を明確に把握することが重要です。HTMLエディタには、タグの階層をインデント(※3)で視覚的に表示してくれるものが多いため、利用して自分のコードの構造を確認しましょう。
また、HTMLチェッカーやブラウザのデベロッパーツール(※4)を使うことで、入れ子構造のエラーを確認できます。複雑な入れ子が多い場合は、コードを小さなパーツに分けて確認する習慣をつけましょう。
※3:行頭の空白文字を使って、コードの階層構造を視覚的に表現する方法
※4:ブラウザに搭載されている開発者向けのツールで、HTMLの構造や CSS のスタイルを確・編集できる
クラス名のスペルを間違える
HTMLタグに指定するクラス名(※5)やid(※6)のスペルミスもよく発生します。スペルミスがあると、CSSが正しく適用されなかったり、JavaScriptが動作しなかったりするなどのエラーを引き起こします。
特に長いクラス名を使用する際は、ミスが起こりやすくなります。
下記の例はスペルミスのあるコードです。任意のクラス名として<container>と命名しましたが、1つ目のdivタグでは<contaner>とスペルミスしています。
<div class=”contaner”>コンテンツ1が入ります。</div>
<div class=”container”>コンテンツ2が入ります。</div>
このdivの背景色を黄色にするべく、class名を用いてCSSを適用します。
background: yellow; /* 背景色を黄色に設定 */
}
このとき、同じく背景色を黄色に設定したかったにもかかわらず、<contaner>と名付けられたdivにはCSSが適用されません。
また、任意指定できるclass名だけでなく、公式で定義されている要素(<div>・<p>・<span>など)をスペルミスする例もあります。
このようなスペルミスを防ぐには、HTMLチェッカーや自動補完機能のあるエディタを利用する、検索・置換機能を使ってスペルミスを未然に防ぐのが効果的です。また、コードを書く際には、短くわかりやすいクラス名やid名を使用することが推奨されます。そうすることで、将来的なコードの保守がしやすくなり、ミスの発生も減少します。
※5:HTMLタグに記述できる属性のひとつで、要素をグループ化したり、スタイルを適用したりするために使用する
※6:HTMLタグに記述できる属性のひとつで、要素を一意(固有の名前)に識別するために使用する
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まとめ
HTMLコードのエラーチェックツールは、タグの閉じ忘れやスペルミスなど、初心者が陥りやすいミスの効率的な修正に非常に有用です。紹介した5つのツールは、それぞれ異なる特徴を持ち、コーディングの精度向上に役立ちます。これらのツールを活用して、エラーを減らし、より高品質なWebページ作成を目指しましょう。
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