未経験職種への転職には、年齢制限は基本的にありませんが、年齢が上がるにつれて求められるスキルや経験が増える傾向にあります。特に30代や40代では、マネジメント経験や専門スキルが重視されることが多くなります。
転職を成功させるには、自分の強みを活かしつつ、柔軟に対応できる姿勢が重要です。今回は、未経験職種への転職の年齢に関するポイントや年代別のおすすめ職種について詳しく解説します。
未経験職種への転職に何歳までという制限はない
転職を考える際に、未経験職種へのチャレンジには「年齢制限」があるのではないかと不安になる方も多くいます。しかし、基本的に転職に年齢制限は設けられていません。雇用条件に明確な年齢制限が記載されていなければ、何歳でも採用される可能性があります。
実際、株式会社リクルートの2023年度の調査によれば、異業種かつ異職種への転職で最も割合が多いのは20~24歳ですが、同業種で異職種への転職は40歳以上が最多です。このデータからも、年齢に関係なく転職の機会があるとわかります。
ただし、年齢が上がるにつれて、採用されるために求められるスキルや経験も増える傾向にあります。特に35歳以降は、マネジメント経験などが重要視されることが多く、求人の幅が狭まる場合もあるため、慎重にキャリア戦略を練ることが大切です。
出典:株式会社リクルート「異業種×異職種」転職が全体のおよそ4割、過去最多に 業種や職種を越えた「越境転職」が加速」
未経験職種への転職で苦戦するポイントと解決策
未経験職種への転職を考える際、年代ごとに異なる課題が存在します。年齢によって企業からの評価や期待も変わり、それに応じた対策を講じることが重要です。
ここでは、20代、30代、40代のそれぞれの年代で苦戦するポイントと、その解決策について解説します。
20代|短期離職を懸念される
20代の転職で、企業側がよく懸念するのは「すぐに辞めてしまうのではないか」という不安です。特に未経験の職種に転職しようとする場合、「一時的な憧れや興味からの転職ではないか」という疑問を抱かれることが多くあります。
このような懸念に対しては、長期的にその企業で貢献する意思を明確にアピールすることが求められます。将来的なキャリアプランや、自分がその職場でどう成長したいのかをしっかりと説明することで、企業側の不安を払拭できるでしょう。
30代|キャリアの固定化が懸念される
30代の転職で、特に懸念されるのがキャリアの固定化です。これまでの職歴や業界経験が豊富である反面、新しい環境で柔軟に対応できるかどうかが問われます。企業は、30代の転職者に対して「既存のやり方に固執しすぎるのではないか」「変化に対応できるか」といった点に注意を払います。
自分の経験や実績を強調しつつも、転職先でどのように柔軟に対応し、企業の目標達成に貢献できるかを具体的に説明することが重要です。
40代|マネジメントスキルの有無で採用が決まりやすい
40代での未経験職種への転職は、個人の専門スキルだけでなく、マネジメントスキルが重視されます。この年代になると、多くの企業が管理職としての役割を期待するため、チームをリードし、成果を上げた経験が採用のカギを握ります。
また、人材育成の経験や、プロジェクトを成功に導いた実績があると、企業にとって価値ある存在として評価されやすくなります。40代の転職では、単なる業務スキル以上のリーダーシップや、組織全体を動かす力を示せるかがポイントです。
【年代別】転職におすすめの未経験職種5選
転職市場では、未経験で新しい職種に挑戦するのは難しいと思われがちです。しかし、年齢や経験に関係なく、未経験から始めやすい職種も多く存在します。
ここでは、各年代に応じておすすめできる未経験職種を5つ紹介します。それぞれの職種の特徴や年収の目安を確認し、あなたのキャリアプランに役立ててください。
【20代】接客・販売職
20代は社会人としての基礎力が身に付く重要な時期であり、未経験職種に挑戦するチャンスが豊富にあります。そのなかでも接客・販売職は特に挑戦しやすい職種のひとつです。資格や特別なスキルが求められないため、学歴や経験を問わず始められるのが魅力です。多くの企業では新人研修を通じて接客スキルや商品知識を習得できるため、働きながら実力をつけられます。
さらに、20代の若さを活かして短期間で管理職に昇進するケースも増えており、キャリアアップのチャンスに恵まれています。未経験での年収は月収20万~30万円が相場で、年収に換算すると約300万~400万円程度です。販売職では、インセンティブが支給される場合もあるため、成果次第でさらなる収入を得られます。
【20代・30代】ITエンジニア
ITエンジニアは、今後も需要が伸び続ける職種であり、特に20代から30代の転職者にとって有望な選択肢です。IT分野では未経験者向けの学習プログラムやオンラインスクールが充実しており、働きながらスキルを磨ける環境が整っています。
20代の方であれば、基礎的なプログラミングやシステム開発の知識を習得すれば、短期間でエンジニアとしてのキャリアをスタートできます。
30代の方も、これまでの社会経験や論理的思考を活かしながらIT業界に挑戦することができますが、20代と比べて難易度は上がります。そのため、30代の方は計画的に学習時間を確保し、技術力を高めていくことが必要です。
年収は20代未経験者で約350万~400万円、30代では300万~350万円が目安です。特に、エンジニアとして一定のスキルを身に付ければ、フリーランスとして働くことも視野に入れられ、高収入を得る可能性があります。
未経験からITエンジニアを目指すなら、NINJACODEの受講をご検討ください。NINJACODEでは転職支援プランを用意しており、面接対策やポートフォリオの相談・添削など、サポート体制が充実しているため、未経験職種への転職も十分できます。
実際に、NINJACODEを受講して、工場勤務や介護職からITエンジニアへの転職を成功させた方もいます。
【30代】介護
30代で転職を考える場合、介護職は非常に安定した選択肢です。日本では高齢化が進んでおり、介護業界の人材需要は今後も増加していく見込みです。そのため、未経験者でも比較的容易に採用されやすい状況があります。
特に介護職は「人の役に立ちたい」という気持ちが重視されるため、未経験からでも働きながら介護職員初任者研修や介護福祉士といった資格を取得し、キャリアアップを目指すことが可能です。
30代未経験の介護職の年収は、求人情報をもとに計算するとおおよそ250万~350万円程度です。介護業界では資格手当や夜勤手当などの待遇も充実しているため、長く勤めることで収入が増加しやすくなります。
社会貢献度の高い仕事をしながら、安定した収入を得られる点で30代には特におすすめです。
【40代】営業
営業職は、未経験者でも挑戦しやすい職種のひとつで、40代の方にとっても非常に適しています。営業の仕事では、商品やサービスを提案し、顧客との関係を築けるかが求められますが、その際に重視されるのはコミュニケーション能力です。
40代までの社会経験を通じて培った対人スキルや交渉力は、営業職で大いに活かされます。
特に営業職は、年齢が若いよりも多様な経験を持っていることが武器となる職種です。また、業績に応じたインセンティブや歩合制が採用されていることが多く、結果次第では高収入も期待できます。
40代未経験の営業職の年収はおおよそ350万~500万円で、能力次第ではさらに上を目指すこともできます。業界によっては、専門知識があれば有利になるため、自己学習を進めることも重要です。
【50代】タクシー・バスの運転手
50代で転職を考える方には、タクシーやバスの運転手がおすすめです。年齢による体力の衰えが心配される方も多いかもしれませんが、運転業務は比較的体力的な負担が少なく、長期的に働きやすい職種です。
多くのタクシー会社やバス会社では、運転免許の取得支援や研修制度が充実しているため、未経験者でも安心して挑戦できます。
50代未経験で始めた場合の年収は、月収25万~30万円が平均的で、年収にすると約300万~400万円程度です。安全運転を心がけ、事故がないドライバーには特別手当やボーナスが支給されることもあります。
収入も安定しており、50代からでも長く働ける点が魅力です。また、運転手の仕事は地域密着型のため、コミュニティとのつながりを感じながら働ける点もやりがいのひとつです。
まとめ
未経験職種への転職は、年齢に関わらず挑戦可能です。しかし、年齢が上がるにつれて求められるスキルや経験が増え、特に30代以降ではマネジメント能力や柔軟な対応力が重視されます。
年代ごとの転職の課題を理解し、自分の強みを活かした職種選びが重要です。まずは、自分に合ったキャリアプランを立て、柔軟な姿勢で新しい挑戦を始めてみましょう。
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