副業を始める際には、事前の準備と理解が重要です。勤務先の就業規則の確認や副業の種類、労働時間の管理を徹底することで、本業に支障をきたさないようにしましょう。
今回は、副業を始める前に押さえておきたい注意点と、開始後に留意すべきポイントについて詳しく解説します。また、副業が就業規則で禁止されている場合の対処法も紹介するため、副業を検討している方はぜひ参考にしてください。
副業を始める前の注意点
ここでは、副業を始める前に押さえておきたい注意点を5つ紹介します。これらの注意点を理解し、トラブルを避けるために事前にしっかり準備を整えましょう。
勤務先の就業規則を確認する
勤務先の就業規則で禁止されている場合、原則副業はできません。認められている場合であっても、事前の認可が必要であったり、副業の種類や時間に制限があったりするケースがあります。
許可を得ずに副業を始めた場合、住民税額決定の際にバレるリスクが高くなるため、注意が必要です。
副業がバレた場合のペナルティとして、戒告・けん責、減給、出勤停止、降格、諭旨解雇、懲戒解雇などがあります。
なお、戒告は口頭または書面で従業員に対して、その行為が不適切であり、今後の改善を求める旨を通知することです。
けん責は正式な書面で従業員に対してその行為の非を認めさせ、再発防止を強く促すことを指します。
論旨解雇は、従業員に対して、自らの行為を認めて反省し、自発的に退職するよう促すことです。従業員が自発的に退職を承諾すれば、その後の処分は解雇となりますが、名目上は「自己都合退職」として扱われることが一般的です。
勤務先に損失を与えない副業を選ぶ
副業により本業に支障が出ないよう、自己管理する必要があります。超過労働などにより本業に支障が出ると評価が下がる場合があるため注意しましょう。
また、副業が勤務先の競合他社にあたらないようにすることも重要です。
副業の所得区分を把握しておく
所得区分によって税法での扱いが変わるため、事前に把握しておくと良いでしょう。下記に主要な所得区分を表で解説します。
所得区分 | 内容 |
事業所得 | 自営業やフリーランスでの収入 |
給与所得 | 雇用契約に基づく収入 |
雑所得 | その他の収入(例:講演会の収入や事業規模ではない株式の譲渡益など) |
社会保険が二重加入にならないようにする
副業先で社会保険の加入義務を満たした場合、どちらで保険料を納めるかの手続きをする必要があります。これにより、二重加入による余計な保険料支払いを防げます。
家族の同意を得ておく
副業を開始した場合、本業の休日や空いた時間に仕事をすることになるため、生活リズムに影響が出るおそれがあります。
特に共働きや子どもがいる世帯の場合、家事の分担でやるべきことを怠ってしまうと、パートナーや家族から不満を抱かれることもあるでしょう。
そのため、家族に大きな負担がかからないよう、副業の開始についてあらかじめ伝えておくことが重要です。家族の理解と協力を得ることで、スムーズに副業を始められます。
案件獲得経路を検討しておく
副業での案件獲得経路は多岐にわたります。例えば、フリーランスの場合、最も多いのが人脈です。次に過去・現在の取引先やエージェントサービス、クラウドソーシングなどがあります。
安定収入を得るには、高単価な案件を継続して発注してもらう必要があるため、副業開始前に検討しておくことをおすすめします。自信がない場合は、案件紹介をしてくれる動画編集スクールに通うのもひとつの手です。
副業を開始してからの注意点
副業を始める前にしっかりと理解しておくべきポイントがあります。ここでは、副業を開始してから留意すべき3つのポイントについて詳しく説明します。
本業に支障が出ないように業務量を調整する
正社員として働いている場合、会社側が業務量を調整してくれることが一般的です。一方、副業では個人事業主としての働き方になるため、労働時間や業務量の管理は自分で行う必要があります。
休憩や睡眠の時間を削って副業に取り組むことがあると、ストレスや体調不良が生じやすくなり、本業に支障が出る可能性が高まります。
そのため、自己管理を徹底し、本業と副業のバランスを保つようにしましょう。
副業収入が年間20万円を超える場合は確定申告が必要になる
本業以外の収入が年間20万円を超える場合、確定申告の手続きが必要となります。
納税や手続きを規定通りに対応しないと、延滞税や加算税が課されるおそれがあるため、注意が必要です。副業を開始する際には、税務署や専門家に相談し、適切な申告方法を確認しておきましょう。
また、副業収入が年間20万円以下であれば確定申告は不要であるものの、下記のケースに当てはまる場合は確定申告が必要です。
・医療費控除や住宅ローン控除を受けたい場合
・所得税を多く納めている場合
・副業の不動産経営で赤字を出している場合
翌年の住民税支払いに備える
住民税は前年度の所得に基づいて算出されるため、副業を開始すると翌年度から納税額が増える場合があります。副業によって得た収入分も含めて住民税が計算されるため、支払いに備えて計画的に貯蓄を行うことが必要です。
副業が就業規則で禁止されているときの対処法
副業を考える際、まず確認すべきは就業規則です。多くの企業では副業が禁止されている場合がありますが、適切な対処法を知ることで、副業を始める方法が見つかるかもしれません。
ここでは、副業が禁止されている場合の対処法を解説します。
認められやすい副業を選ぶ
副業が禁止されている企業でも、特定の種類の副業であれば容認されることがあります。例えば、下記のような副業は比較的認められやすい傾向にあります。
ポイ活【難易度:★☆☆】
ポイ活は、ポイントサイトを利用して日常の買い物やサービス利用でポイントを貯める方法です。これらのポイントを現金や商品券に交換することができ、手軽に始められる副業です。時給目安は500円から1,000円程度です。
フリマサイトでの物販【難易度:★☆☆】
フリマサイトでの物販は、不用品を販売することで収入を得る方法です。出品作業や顧客対応、発送作業が必要ですが、比較的簡単に始められます。時給目安は1,000円から2,000円程度です。
アフィリエイトブログ【難易度:★★☆】
アフィリエイトブログは、自分の趣味や専門知識を活かし、記事を書いて収入を得る方法です。広告収入やアフィリエイトリンクからの収益が期待できます。初期段階では時給換算すると数百円程度ですが、成功すれば数千円以上も可能です。ただし、ブログの初期設定やSEO対策(検索エンジンで自分のサイトを上位表示させるための施策)、定期的なコンテンツ更新が必要です。
投資【難易度:★★★】
投資は、株式や不動産などに資金を投入し、その値上がり益や配当を得る方法です。投資額や市場の状況により収益が変動しますが、年利ベースで10%前後を目指すことが多いです。時給換算は難しいですが、長期的には高収入を期待できます。リスク管理や市場分析が重要です。
副業が認められている企業に転職する
もし現在の企業で副業が禁止されている場合、思い切って副業が認められている企業に転職するという選択肢もあります。
しかし、転職後は新しい環境に慣れるために一定の時間が必要となるため、すぐに副業を開始するのは現実的ではありません。まずは本業に集中し、仕事に慣れてから副業を始めるように計画を立てましょう。
独立開業する
副業ではなく、独立開業するのもひとつの手です。個人事業主として案件を獲得することにより、収入の増加を図れます。
ただし、無計画での独立は失敗するリスクが高いため、十分な準備をしてからの開業をおすすめします。例えば、ビジネスプランをしっかりと立て、資金計画や市場調査を行うことが重要です。
まとめ
副業を始める際には、就業規則の確認が重要です。規則違反を避けるために、勤務先の許可を得てから始めましょう。また、副業の種類や労働時間を慎重に選び、本業に支障をきたさないようにすることが必要です。副業収入が年間20万円を超える場合は、確定申告も忘れずに行いましょう。
これらのポイントを守ることで、安心して副業に取り組むことができます。自分に合った副業を見つけ、着実に収入を増やしていきましょう。
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