「Rubyの将来性ってどうなんだろう…」
「『Rubyはやめとけ』『時代遅れ』って聞くけど、本当?」
これからプログラミングを学ぼうとしている方や、次のキャリアを考えているエンジニアにとって、言語の将来性は非常に気になるポイントですよね。
Rubyは、かつてWebアプリケーション開発の主流として一世を風靡しましたが、近年ではPythonやGoといった新しい言語の台頭により、その人気に陰りが見えているという声も聞かれます。
しかし、結論から言うと、**Rubyの将来性は決して暗くありません。**
この記事では、Rubyが「使えない」「時代遅れ」と言われる理由を深掘りしつつ、それでもなおRubyの需要が期待できる理由、そして今からRubyを学ぶメリットについて、両方の側面から徹底的に解説します。
この記事を読めば、Rubyの将来性に対する漠然とした不安が解消され、あなたのキャリアプランに活かすための具体的な判断材料が得られるはずです。
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Rubyは本当に将来性がない?「やめとけ」「時代遅れ」と言われる5つの理由

Rubyの人気は、TIOBE によると、2018年ごろと比べて現在はやや低迷しています。
出典:TIOBE「The Ruby Programming Language」
なぜRubyが「将来性がない」「やめとけ」と言われてしまうのか、その理由を見ていきましょう。ネガティブな意見の背景には、主に以下の5つの理由が挙げられます。
理由1:処理速度が遅い
Rubyはプログラミング言語の中ではインタプリタ言語という部類に含まれます。インタプリタ言語は、C言語やJavaなどのコンパイラ言語と比べると処理速度が遅いのがデメリットです。
インタプリタ言語は、プログラムのコードを1行ずつ機械語に翻訳しながら実行するタイプの言語です。コードがそのまま実行でき、不具合が生じた時点でデバックに取りかかれます。その反面、逐次的な翻訳と実行が行われるため、実行速度が遅くなりがちです。
コンパイラ言語は、複数行にわたって書かれたコードを一括で機械語に翻訳しながら実行できます。このため、事前にコンパイルする時間がかかりますが、実行時にはすでに機械語に変換されているため、高速に処理が行えます。
そのため、Rubyを含むインタプリタ言語は、コンパイラ言語と比べるとどうしても実行速度が遅く、敬遠されてしまいます。特に速度が重視されるシステム(株式取引などのリアルタイム処理システムや人工知能、高度な3Dゲームなど)を開発する際には、Rubyは選ばれにくいでしょう。
理由2:他の言語で代替可能
Rubyはスピーディーで生産性が高い開発ができることを強みとしています。また、Webアプリケーションのバックエンド開発において、かつてはRuby on Railsが圧倒的なシェアを誇っていましたが、現在ではPythonのDjangoやPHPのLaravel、さらにはGoなど、多様な選択肢があります。
しかし、Rubyを使わないとできないことはそう多くはありません。開発のスピーディーさや生産性の高さをそれほど重視しないのであれば、他のプログラミング言語でも代替できるケースが多くあります。例えば、SNS開発であればPythonやPHP、ゲーム開発であればJavaScript やC言語などで開発可能です。
また、昨今ではRuby以外のプログラミング言語でも、効率的なフレームワークが多数存在するため、あえてRubyを使って開発する必要性がなくなってきています。他のプログラミング言語との差別化が難しいこともあり、Rubyの人気は低迷しているのです。
理由3:コードが属人化しやすい
Rubyは動的型付け言語のため、コンパイルを事前に行うことはありません。動的型付け言語とは、あらかじめ型(数値、文字列、配列、オブジェクトなど)を決めず、さまざまなコードの書き方ができるのが特徴です。直感的にコードを記述しやすい一方で、統一性をもたせにくくなる問題が生じてしまいます。複数人で協力して開発を行う際に、コードの書き方が人それぞれ違った場合、統一性がなくコードが理解しにくいです。
大人数での開発においては、コードに統一性をもたせていないと管理の難易度が上がります。全体の管理を担当するマネージャーなどにとって負担が大きいため、Rubyでの開発は敬遠されることもあるでしょう。
理由4:Webアプリ開発の主流から外れつつある
かつてのWeb開発では、Linux、Apache、MySQL、そしてPHP/Perl/Python(Rubyも含む)を組み合わせた「LAMP」という構成が主流でした。しかし、近年ではクラウド技術の発展や、コンテナ技術(Dockerなど)の普及により、より柔軟でスケーラブルなアーキテクチャが好まれる傾向にあります。
このような技術トレンドの変化の中で、Ruby on Railsを中心とした伝統的な開発スタイルが、必ずしも最良の選択肢ではなくなってきている、という見方もあります。
理由5:データサイエンス分野に弱い
データサイエンスとは、すでに蓄積されているデータを分析した上で、今後の予測や意思決定に役立てることです。
近年、AI(人工知能)や機械学習といったデータサイエンス分野が急速に成長していますが、この分野ではPythonが圧倒的なシェアを誇っています。Pythonには、NumPyやPandas、TensorFlowといった、データ分析や機械学習のための豊富なライブラリが存在するからです。
Rubyにも関連するライブラリは存在しますが、Rubyは処理速度が遅いことや、メモリ消費が高いことからデータサイエンス分野が苦手で、ライブラリもあまり充実しておらず、PythonやR言語から後れをとっているのが実情です。
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Rubyの将来性は明るい!今後も需要が見込める5つの理由

ここまでRubyに対するネガティブな意見を見てきましたが、もちろん、Rubyの将来性が明るいと言える理由も数多く存在します。
理由1:ベンチャー・スタートアップ企業で依然として人気
Ruby on Railsは、「Done is better than perfect(完璧を目指すよりまず終わらせろ)」という考え方にもあるように、迅速なサービス開発(プロトタイピング)を得意としています。
そのため、新しいアイデアを素早く形にし、市場の反応を見ながら改善を繰り返していくアジャイル開発が主流のベンチャー企業やスタートアップ企業では、依然としてRuby on Railsが絶大な人気を誇っています。実際に、クックパッドや食べログ、GitHubといった世界的に有名なサービスも、Ruby on Railsで開発されています。
また、Rubyを扱えるエンジニアの市場価値も高まっています。
各プログラミング言語の求人数は、以下の通りです。
・Java:1418件
・PHP:494件
・JavaScript:406件
・Ruby:326件
・Python:261件
レバテックのプログラミング言語別求人数調査(2023年12月時点)
出典:レバテック「【2024年更新】プログラミング言語別求人案件数ランキング」
比較的簡単に習得できることから、未経験でプログラミングを学ぼうとする方に人気です。他のプログラミング言語を習得済みのエンジニアの中でも、業務の幅を広げたり、市場価値を高められたりするメリットがあるため、Rubyを新たに学ぼうとする方は多くいます。
理由2:開発コストを抑えられる
Ruby on Railsには、Webアプリケーション開発でよく使われる機能が予め用意されており、「Convention over Configuration(設定より規約)」という設計思想に基づいているため、開発者は煩雑な設定に時間を費やすことなく、本質的な機能開発に集中できます。
これにより、開発工数が削減され、結果として開発コストを大幅に抑えることが可能です。これは、限られたリソースでサービスを開発・運営しなければならない企業にとって、非常に大きなメリットと言えるでしょう。
理由3:Web開発に特化しており、汎用性が高い
Rubyは、Webアプリケーション開発に特化した言語であり、ECサイト、SNS、マッチングサービス、業務システムなど、多種多様なWebサービスを開発することができます。
一つの言語で幅広いサービス開発に対応できる汎用性の高さは、エンジニアにとっても、企業にとっても大きな魅力です。
理由4:日本人開発者による言語で、情報収集が容易
Rubyは、日本の天才プログラマーである、まつもとゆきひろ氏によって開発された言語です。そのため、公式ドキュメントはもちろん、技術ブログや書籍、勉強会など、日本語で得られる情報が非常に豊富です。
プログラミング学習において、エラーや不明点を日本語で検索し、すぐに解決策を見つけられる環境は、特に初学者にとって大きなアドバンテージとなるでしょう。
理由5:フレームワーク「Ruby on Rails」の存在
Rubyの需要を語る上で、強力なフレームワークである「Ruby on Rails」の存在は欠かせません。Ruby on Railsの登場により、Webアプリケーション開発の生産性は劇的に向上しました。
現在でもRuby on Railsは活発にアップデートが続けられており、そのエコシステムも拡大し続けています。Ruby on Railsがある限り、Rubyの需要が完全になくなることは考えにくいでしょう。
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Rubyの学習は今からでも遅くない!未経験者におすすめの理由
「Rubyの将来性は分かったけど、今から学習を始めるのは遅いのかな…」と不安に思う方もいるかもしれません。しかし、心配は無用です。未経験者にとって、Rubyは非常におすすめできる言語です。
理由1:コードがシンプルで学びやすい
Rubyは、「書いていて楽しい」をコンセプトに、人間にとって読み書きしやすいように設計されています。他の言語と比較して、文法がシンプルで直感的に理解しやすいため、プログラミング未経験者でも挫折しにくいのが特徴です。
理由2:日本語のドキュメントが豊富
前述の通り、Rubyは日本人が開発した言語であるため、日本語の学習リソースが豊富に存在します。プログラミング学習では、エラーの解決に多くの時間を費やしますが、日本語で検索すれば、大抵のことは解決できるでしょう。
理由3:コミュニティが活発
日本国内には、「RubyKaigi」のような大規模なカンファレンスをはじめ、地域ごとの勉強会やもくもく会など、数多くのRubyコミュニティが存在します。
これらのコミュニティに参加することで、最新の技術情報を得られたり、同じ目標を持つ仲間と繋がったりすることができ、学習のモチベーションを高く維持することができます。
未経験者が学ぶならRubyとPythonどちらがいい?

ここでは、人気があり難易度が控えめな言語として比較されやすいRubyとPythonについて、それぞれおすすめな人の特徴を解説します。
最新技術を活用したいならPython
Pythonはデータサイエンス分野での活用が進んでいるプログラミング言語です。ビッグデータの解析や機械学習向けのライブラリが充実しています。人工知能(AI)の開発にもよく活用される言語です。Pythonを習得すれば人工知能(AI)の開発に携わったり、ビッグデータを扱ったりする仕事に就きやすくなります。
最新技術を活用できるため需要も高いのが特徴です。その上、習得の難易度は他のプログラミング言語と比べて、特段高いわけではありません。機械学習やAIなど、最先端分野の仕事に興味のある方は、Pythonを学習しましょう。
いち早く習得したいならRuby
Rubyは初心者にとって易しいプログラミング言語です。日本人が開発したということもあり、RubyのフレームワークであるRuby on Railsは日本語の教材が多く出回っています。さらに、インターネット上にもRubyについての情報は豊富にあり、初心者でも学習しやすい環境が整っているのが魅力です。そのため、他のプログラミング言語と比べて、習得するまでの時間は短く済むでしょう。勉強時間は、初心者で独学の場合300時間~1000時間程度といわれています。できるだけ速く習得して現場で活躍できるようになりたいのであれば、Rubyがおすすめです。
早く習得できるものの、Rubyは汎用性が高く、Webアプリケーション、SNS、ブログ、オンラインショッピングサイトなど幅広い分野での開発が可能です。
独学でRubyの学習に行き詰ったらプログラミングスクールを検討しよう!
本や学習サイトを使って独学でRubyを学習するのはなかなか難しいものですよね。
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独学での勉強に限界を感じたときは、ぜひ無料相談を受けてみましょう!
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まとめ
本記事では、Rubyの将来性について、ネガティブな側面とポジティブな側面の両方から解説しました。
確かに、処理速度やAI分野での活用といった面では、他の言語に軍配が上がるかもしれません。しかし、Webアプリケーション開発、特にベンチャー・スタートアップ企業における迅速なサービス開発の領域では、RubyとRuby on Railsは依然として強力な選択肢であり、その需要がすぐになくなることは考えにくいでしょう。
大切なのは、「Rubyは将来性がない」といった表面的な情報に惑わされず、そのメリット・デメリットを正しく理解した上で、あなた自身のキャリアプランや、開発したいサービスに合わせて、最適な言語を選択することです。
この記事が、あなたの言語選択の一助となれば幸いです。
これからRubyなどプログラミング言語の学習を始めようと考えている方、または最近学習を始めた方がいらっしゃるかと思います。
ただ、実際学習を始めるとなると
どこをゴールにしていいかわからない…
挫折してしまわないかな…
このように不安な気持ちになる方もいますよね。
たしかに、何かわからないことが出てきたとき、エラーが解決できないとき、誰かに相談できる環境がないことが理由でプログラミング言語の学習を挫折する方が多くいます。
実際にプログラミング言語初学者が挫折をする1番の理由は「不明点が発生した際に気軽に相談できる環境がない」という実態があります。
それだけ学習する環境が大事だということです。
そんな背景があるからこそ、プログラミングの勉強をする際にスクールを選ぶ方が多いのが事実です。
プログラミングスクールに通う理由は他にもあり
・効率良く学習を進めたい
・モチベーションの維持にもつながりそう
・以前に独学で挫折した経験がある
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