Pythonは、シンプルな文法で汎用性が高いことから、幅広い分野で利用される人気のプログラミング言語です。エンジニアを目指す方にとって、Pythonの習得は非常に魅力的な選択肢でしょう。
今回は、Pythonを使ってできること、できないことを詳しく紹介します。また、Pythonの習得後に目指せる職業や未経験者の学習方法についても解説しますので、将来エンジニアになりたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
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Pythonで何ができるのか?
ここでは、Pythonでできることを6つ紹介します。
1. 機械学習・AI(人工知能)の開発
近年、Pythonが一層注目を集めている理由に、機械学習やAIの開発に向いている点があげられます。
機械学習はAIを支える技術で、膨大なデータを学習・分析し、出力のパターンを抽出する手法です。これにより、将来のトレンドを高精度で予測できるようになっています。
また、コンピュータが大量のデータを自動で解析し、データの特徴を発見・抽出するディープラーニング(深層学習)の実装も得意です。ディープラーニングは機械学習の一分野で、ニューラルネットワーク(※)を用いてより高度なパターン認識を行います。
例えば、下記のような開発に用いられます。
・画像認識:画像を分類したり、画像内の物体を検出する技術です。
・自然言語処理:テキストデータを理解し、翻訳や要約、生成を行う技術です。
・時系列解析:過去のデータを基に未来の動向を予測する技術です。
Pythonには、機械学習やAI開発に役立つ豊富なライブラリとフレームワークが揃っているため、初心者から上級者まで幅広いレベルのプログラマーが効率的に開発を進めることができます。
※ニューラルネットワーク…人間の脳内の神経回路網を数式的なモデルで表した機械学習モデルのこと。
2. データ収集
Pythonはデータ収集においても強力なツールです。インターネット上の情報を自動で取得し、必要なデータを効率良く収集することができます。
データ分析やマーケティングリサーチなどの業務が大幅に効率化されることから、企業での活用に大きな需要があります。
データ収集の方法には、クローリングとスクレイピングがあります。
・クローリング:Web(ウェブ)ページのHTML情報を自動的に取得する手法。大量のWebデータを迅速に集めることができます。
・スクレイピング:取得したHTMLから特定の情報を抽出する技術。必要なテキストデータや画像データを効率良く収集することができます。
3. データ処理
Pythonを使用すれば、収集したデータの処理も自動化できます。例えば、収集したデータをExcelに書き出したり、Excelからデータを抽出してまとめたりすることが可能です。
大量のデータを自動的に整理し、必要な情報だけを抽出できるため、業務の効率化に役立ちます。
4. データ解析・分析
Pythonはデータ解析・分析においても非常に有用です。さまざまなライブラリを活用することで、複雑なデータを効率良く解析し、有益な分析結果を得ることができます。
データに即した意思決定を支援するために、多くの企業で利用されています。
例えば、下記のようなライブラリを使って演算できます。
・NumPy:高速な数値計算を行うためのライブラリで、配列や行列の演算を効率よく行えます。
・Pandas:データの読み込み・書き込み、フィルタリング、ソーティング、統計分析を行うためのライブラリで、データフレームを用いてデータを簡単に操作できます。
・Matplotlib、Seaborn:データを可視化するためのライブラリで、グラフやプロットを簡単に作成できます。
5. Web(ウェブ)アプリケーションの開発
PythonはWebアプリケーションやWebサイトの開発にも適しています。多くのフレームワークが提供されており、高機能なWebアプリケーションを迅速に開発することができます。
なお、Pythonで開発された有名なサービスとしては、YouTube、Google Map、Instagram、Dropboxなどがあります。
6. ブロックチェーン開発
Pythonはブロックチェーン開発にも使用されています。ブロックチェーンとは、ネットワーク上で暗号技術を使用し、取引データを安全に処理、記録する技術です。分散型データベースの構築や仮想通貨、スマートコントラクトの実装などに役立ちます。
Pythonを使うことで、さまざまな企業でブロックチェーン技術を実装でき、データの信頼性と安全性を確保することが可能です。
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Pythonでできないこと
Pythonは非常に柔軟で多用途なプログラミング言語ですが、いくつかの特定の分野ではほかの言語に比べて劣る点があります。
基本的にPythonでできないことはほとんどありませんが、下記のような場合にはほかの言語の方が適しています。
高速処理が必要なアプリ
Pythonは実行速度が遅いため、高速処理が必要なアプリケーションには向いていません。
Pythonはインタプリタ言語です。人が書いたプログラミング言語をコンピュータが理解できるようリアルタイムで機械語に変換します。ソースコードを1行ごとに機械語に変換しながら実行するため、どうしても処理速度が遅くなります。大量のデータ処理やリアルタイム性が求められるシステムの開発には不向きです。
金融取引のような高頻度な取引システムや、非常に大量のデータを瞬時に処理するビッグデータ分析の分野では、PythonよりもC++やJavaのようなコンパイル言語が選ばれることが多くあります。コンパイルは、インタプリタのようにリアルタイムではなく、すべてのコードをまとめて機械語に変換するのが特徴です。
スマホアプリ開発
スマホアプリ開発では、ライブラリの多いJavaやSwift、Kotlinなどの言語が主流です。特にiOSアプリ開発ではSwiftが、Androidアプリ開発ではJavaやKotlinが一般的に使用されています。
Pythonでもスマホアプリ開発は可能ですが、有用なライブラリが少ないため、あえて使われることがありません。
趣味程度の開発であれば試してみるのも良いでしょうが、本格的なアプリ開発にはほかの言語を学ぶ方が効率的です。
デスクトップアプリ開発
デスクトップアプリケーションの開発においても、Pythonはほかの一部の言語に劣ります。
例えば、Windows向けのアプリケーション開発ではC#、MacOS向けではSwiftがそれぞれ最適な言語とされています。これらの言語は、それぞれのプラットフォームに特化した機能や最適化が行われており、Pythonで同様のアプリを作成するよりも効率的です。
PythonはクロスプラットフォームのGUIライブラリ(例:TkinterやPyQt)を使用してデスクトップアプリを開発することが可能ですが、プラットフォーム固有の最適化やネイティブ機能の利用が難しくなります。デスクトップアプリを本格的に開発したいのであれば、C#やSwiftを学習する方が良いでしょう。
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Pythonを習得して目指せる職業
Pythonはその汎用性と使いやすさから、さまざまな分野で活躍するエンジニアになるために、ぜひ習得しておきたいプログラミング言語です。
Pythonエンジニアは大きく分けてWeb系エンジニアとAI・データ分析系エンジニアの2つに分かれます。自分の興味や得意分野に合わせて、最適なキャリアパスを見つけましょう。それぞれの職業について詳しく解説します。
Web系エンジニア
Web系エンジニアは、主にインターネット上のサービスやアプリケーションの開発を担当します。具体的には下記のような職種があります。
・サーバーサイドエンジニア
サーバーサイドエンジニアは、WebアプリケーションやWebサービスのバックエンド部分(ユーザー側のデバイスとデータベースやサーバー間の処理)を担当する職種です。年収相場は470万程度です。
・Webアプリケーション開発エンジニア
ユーザーが直接利用するWebアプリケーションを開発するエンジニアです。フロントエンドとバックエンドの両方を理解し、ユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンスを最適化することが求められます。年収相場は560万程度です。
AI・データ分析系エンジニア
AI・データ分析系エンジニアは、データの解析や機械学習のモデルを開発する専門家です。この分野でもPythonは非常に重要な役割を果たしています。具体的には下記の職種があります。
・AIエンジニア
AIエンジニアは、機械学習やディープラーニングの技術を用いて、AIシステムを構築する仕事です。機械学習エンジニアとも呼ばれます。年収相場は560万程度です。
・データサイエンティスト
データサイエンティストは、大量のデータを分析し、そこから有益な情報を引き出すことが仕事です。データ処理や分析に適したライブラリ(例:Pandas、NumPy、Matplotlib)を用いて、データの前処理から可視化、分析までを一貫して行います。年収相場は560万程度です。
Pythonを学んで「転職」を目指す方へ
忍者CODEが提供するPythonコースの転職支援プランでは、未経験からエンジニアへ転職するための充実したサポート体制を提供しています。また、現役クリエイターが学習のサポートをしてくれるため、学習中に分からないことがあれば、24時間無制限のチャットサポートでいつでも質問が可能です。
転職活動に関してはプロのキャリアアドバイザーのサポートを受けられ、ポートフォリオや履歴書の添削も行いますので、IT業界が未経験の方でも、安心して転職活動に臨むことができますよ!
Pythonを未経験から習得するには?
Pythonを未経験から習得するためには、下記の方法を参考にしてみてください。
独学で習得
独学でPythonを習得する方法は多くあります。オンラインで学べる学習サイトや学習本などを活用して理解を深めていきます。
例えば、下記を活用することで効率的に学ぶことができます。
・YouTube
現役プログラマーが提供している解説動画が豊富にあります。初心者から上級者まで幅広いレベルに対応しています。例えば、下記のようなチャンネルがあります。
– セイト先生のWeb・ITエンジニア転職ラボ(https://www.youtube.com/@webit7652)
– SAMURAI ENGINEER [侍エンジニア](https://www.youtube.com/@samuraiengineer)
<費用>
無料
・Progate(https://prog-8.com/)
初心者でも分かりやすく学べるレッスンが提供されています。実際に手を動かしながら学べるので、スキルが身に付きやすいのが特徴です。
<費用>
無料プラン:0円
プラスプラン:990円(税込)~/月
独学のメリットは、費用がほとんどかからないことです。デメリットとしては、質問や疑問が生じた際にすぐに解決するのが難しく、挫折しやすい点があげられます。
プログラミングスクールで習得
プログラミング初心者でも簡単に学べるPythonですが、プログラミングスクールでの学習も非常に効果的です。
プログラミングスクールのメリットは、プロの講師から直接指導を受けられるため、効率的に学習を進められる点です。特に、疑問点をすぐに解決できる環境が整っているため、独学でのデメリットを補うことができます。
一方、費用がかかることがデメリットです。スクール卒業後に独立や就職を考えている場合は報酬額でプラスにできますが、一時的な出費がある点には変わりありません。必ず費用対効果を比較した上でスクールを選びましょう。
オンラインのプログラミングスクール「NINJACODE」は、自分のペースで無期限に学べる環境が整っており、24時間いつでも質問が可能です。低価格で学習できる独学プランもあり、追加費用は一切ないので、費用が気になる方にもおすすめです。「Pythonコース」では、Pythonの基礎から実践まで学べる上に、HTMLやCSSなどの基礎技術も学ぶことができます。
効率的にスキルを身につけたいなら、ぜひNINJA CODEをチェックしてみてください。
独学でPythonの学習に行き詰ったらプログラミングスクールを検討しよう!
本や学習サイトを使って独学でPythonを学習するのはなかなか難しいものですよね。
忍者CODEが提供するPythonコースの独学プランでは、24時間質問できるチャットサポート体制を整えているので、分からないところはいつでもプロのクリエイターに聞くことができます。
独学での勉強に限界を感じたときは、ぜひ無料相談を受けてみましょう!
まとめ
Pythonは、将来的にもますます市場が拡大するジャンルです。さまざまな分野で広く使われており、特に機械学習・AIの開発やデータ活用の技術、ブロックチェーン開発など、最先端の分野において活躍が見込めます。
Pythonを習得することは多くのキャリアパスを開く鍵となるので、これからエンジニアを目指すなら、ぜひ学んでおきたい言語でしょう。
自分に合った学習方法を見つけ、着実に効率良く学習を進めましょう。
これからPythonなどのプログラミング言語の学習を始めようと考えている方、または最近学習を始めた方がいらっしゃるかと思います。
ただ、実際学習を始めるとなると
どこをゴールにしていいかわからない…
挫折してしまわないかな…
このように不安な気持ちになる方もいますよね。
たしかに、何かわからないことが出てきたとき、エラーが解決できないとき、誰かに相談できる環境がないことが理由でプログラミング言語の学習を挫折する方が多くいます。
実際にプログラミング言語初学者が挫折をする1番の理由は「不明点が発生した際に気軽に相談できる環境がない」という実態があります。
それだけ学習する環境が大事だということです。
そんな背景があるからこそ、プログラミングの勉強をする際にスクールを選ぶ方が多いのが事実です。
プログラミングスクールに通う理由は他にもあり
・効率良く学習を進めたい
・モチベーションの維持にもつながりそう
・以前に独学で挫折した経験がある
・学習者同士でつながれるコミュニティへの招待